【感想・ネタバレ】「新型コロナ恐慌」後の世界のレビュー

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Posted by ブクログ

筆者は、コロナパンデミックがグローバリズム終焉、中国経済の瓦解をもたらすと主張している。特に、米議会の動向を詳細に分析したところが秀逸である。米議会は、アメリカに対する投資を厳格に審査したり、アメリカから外国(中国を念頭)への投資を規制する法律を制定している。そこへ今回のパンデミックが重なり、世界的なサプライチェーンの組み換え、そして中国外しが進むというのである。中国は曲がりなりにも独裁体制下で経済発展を成し遂げた実績があり、そう簡単には経済崩壊しないだろうと考えていたが、本書の分析を読み、その可能性も否定できないと考え直すきっかけになった。2020年3月までのパンデミック初期の世界経済を俯瞰したい人におすすめです。

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2020年06月24日

Posted by ブクログ

 積んでいるうちに内容が古くなってしまった。今一番ホットで、最も動きの激しい話題なので仕方がない。抑えておくべきは2019年末から2月にかけての中国、WHOの動きだろう。新型コロナウイルスが世界中に広がってしまったのは初動のミスであり、なぜそのようになったのかがまとまっている。日本の対応の遅れも元をたどればWHOの発表にあるわけで、中国とWHOの関係を踏まえた上で、WHOひいては国連との関係をどうするかの決断を迫られることになる。実際、既にそれをにおわす発言も出ており、本書の予測通り世界の再構成が始まるのは間違いない。また、国内においてもポスト安倍と称される人たちの危機管理能力のなさが露呈し、さらに野党はまるで役に立たない状況が続いている。これに関して、まだ予測を立てられるほど、あるいは予測を公表できるほど大勢が定まっていないのか現状分析にとどまっているが、報道では決して出てこない内容であり、著者の取材力の高さを端的に示している。
 現在進行形の話題なので、確定的なことはないが、世界と中国との間に壁が立てられるのは間違いないだろう。間違ってもその壁の中に取り残されないようにしなければならない。

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2020年05月06日

Posted by ブクログ

新型コロナ後の世界を想定して書かれたものだが、これまでの世界情勢や、現在の状況がまとめられており、新聞やテレビでの断片的な知識をおさらいできた。特に米中関係は、産業界にも大きな影響がありそう。私は、筆者ほど中国が弱いとは思わない。アメリカも世界ももう中国無しには成り立たなくなっていると思う。中国はそもそもの考え方が違うのだから悪意がない。そして昔より柔軟にずるくなっていると感じる。台湾や尖閣の問題は地図を見ると納得。ただコロナ後の提言についてはかなり薄い。発行から半年経ってもまだ収束しておらず、中国でなく日本の方がヤバい。筆者もこんなに長引くとは想定していなかっただろう。

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2020年08月28日

購入済み

若干のタイトル負け感のある良書

米中対立構造を軸として新型コロナの状況がうまく纏まっているが、やはり現在進行形の新型コロナについてはどうしても消化不良感がある。パンデミックまでの世界情勢のおさらいという点では良書。タイムリーに出版されたものの、新型コロナ情勢が日々変化する現時点ではこれ以上を期待するのは酷だとは思う。新型コロナがある程度収束した時点で、著者の同じテーマでの新刊を読みたい。

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2020年05月06日

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