【感想・ネタバレ】異世界失格【単話】 53のレビュー

あらすじ

男はその夜、玉川上水へやって来た。
愛する人と共に、この世界へ別れを告げるため。
だが、そこへトラックがやって来て――
とある文豪の恥の多い第2の生涯が始まる。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

おもしろかった。いわゆる異世界転生ものなんだけど、主人公がどう見ても心中した時の太宰治。
何のスキルも無い最弱キャラで、目を離すとすぐ死のうとするくらい生きる意志も無く冒険者の適正がゼロ。
なのにその人間味が周囲の人間を引き付け物語が動いていく、というコメディタッチの冒険譚。

0
2020年04月11日

Posted by ブクログ

これはアイデア勝ち。そして作者がちゃんと太宰治を好きなんだってことが伝わってくる。
基本的には自殺したがりで厭世的で、絵に描いたようなザ・クズ文豪ってところは世間のイメージ通り。我が道を行く我の強さやなんだかんだ言いながら身を挺して人を守る部分は、太宰作品をいくつも読んでる人の発想だなぁ。
『人間失格』のイメージや心中のエピソードがあまりにも有名すぎて伝わりにくい部分だけど、実は太宰治は「自分を含めた人間の『愚かさ』に対してツンデレ」な人だと思うんですよね。
異世界転生もののあるあるネタを設定として上手く取り入れた世界観も面白くて魅力的。

なろうでもう一作、太宰治が異世界転生した作品を見つけた(そっちは1話読み切りのショートショート的なものだけど)
たぶん太宰自身に、なんか異世界転生ものの書き手が見ると「転生させたい!」と思うものがあるんだろうなぁ……

0
2020年11月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

某文豪が心中しようとしたら異世界に召還された話。

『異世界当選トラック』って単語が妙にツボに入って笑った。異世界転移(転生)の原因はなぜかトラックとの衝突が多い、というお約束を盛大にディスってる……いやいや、リスペクトしてる(?)のが面白いです。

何の能力もなければ、世界を救う気概もない、チートじゃない主人公がいいです。ただひたすら心中がしたいだけで、アンニュイなのが売り(?)の某文豪先生。心中がしたい、という一心が何故か周囲を微妙に救っていくようなそうでもないような。力の抜けたマイペースっぷりを披露しつつ、信念のようなものをちゃんと持ってるバランスの良さが、この主人公の魅力なのかな、と思いました。私は好きです。

この1巻では主要登場人物との出会い編って感じですが、2巻以降はもう少し話が動いていくのかな?期待してます。

0
2020年07月07日

シリーズ作品レビュー

「青年マンガ」ランキング