感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
世界遺産とは何か考えさせられた。
自分の「世界遺産」の認識は世界中誰もが認める歴史的遺産、実態として存在し、目で評価され、何年にもわたって受け継がれてきた価値される不動産のイメージが強かった。
しかし近年は動産や資産群、思想までが世界遺産として登録される過程の中にある審議の内容にも組み込まれ、「世界遺産」の複雑化が進んでいる。また、希少価値のある世界遺産だが、登録数の増加や観光客増加に伴い、劣化が見られたことによりその目的が失われかけているように思える。
登録されることがゴールではない、という認識は当たり前にあるが、管理体制が追いつかなくなってしまったり、登録される過程に至るまでには歴史認識のずれにより生じる隣国、他国との軋轢が国際関係の悪化を招きかねない。
人類が共通の遺産として登録される過程で対立が生じてしまっては世界遺産の真の目的は達成できないのではないかと考える。