【感想・ネタバレ】月はすごい 資源・開発・移住のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

満月の明るさは半月の8倍

高日照率地域に着陸、探査開発のためにも、ピンポイント着率技術が必要(半径50m以内)

太陽風から得られるエネルギーはどのくらい蓄えられるのか、今後の研究課題←めっちゃ多い!今後明らかになることがたくさん

ダイソン球 恒星を覆ってエネルギー有効活用←発想のスケールが違いすぎる……そんな巨大な人工物、建造にどのくらいのコストがかかるのだろう……

「宇宙というだけで面白がっている人が宇宙に住んでも、きっと退屈な日常生活が待っているに違いない」

最高にワクワクする本でした

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2024年02月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

月はすごい

著者:佐伯和人
発行:2019.9.25
中公新書

著者はJAXA月探査「かぐや」プロジェクトの一員で、惑星地質学、鉱物学、火山学が専門。月の地質や鉱物などが中心に書かれているが、もっと広い範囲で月についていろいろ勉強できる。潮の満ち引きについての説明まである。

月に水はないが、水の氷(月では水以外の氷も存在可能らしい)が存在する可能性があるのないのって大騒ぎしているのを、僕は不思議に思っていた。月に人が住めるわけでもないし、水があったらどうだというのだ?と思っていた。最も期待されるのが、ロケットの燃料らしい。水は酸素原子と水素原子でできているから、電解すると水素ガスと酸素ガスができ、これらを低温で液化したものが、日本のH-ⅡAに使う燃料と酸化剤そのものだとのこと。つまり、大量の水があればロケットの燃料ができる。

地球から月に物資を運ぶコストは、1キロあたり1億円だそうだ。水なら1リットル1億円。だから、月で金が見つかっても意味がない。地球に持って帰ると1キロ1億円になるから。著者はいいたいのは、月に人は住めないとしても、火星なら住めるかもしれない。そのために月に水や資源があるなら、そこを拠点にしていろいろと生産して宇宙進出を果たせばいい、というようなことのようだ。

******(メモ)******

月の夜の長さは2週間、極寒。機械なども止まる。年間を通して80%以上の期間が日向になる地域があり、そこなら太陽電池で発電した電気を蓄電すれば有人基地をつくることが可能。

月の広さは、アフリカ大陸とオーストラリア大陸をあわせたぐらい。

観察可能な宇宙の範囲だけでも地球を中心に半径約464億光年。いうまでもなく、宇宙全体はそれより遙かに広大。

月探査するなら月食の予定に注意。月食中は太陽電池パネルに太陽が当たらないので発電できない。

月面の砂(レゴリス)は非常に細かく、直径0.1㎜以下。静電気で宇宙服にひっつく。アポロの船外活動の宇宙服が汚れているのはそのせい。

一部のクレーターから放射状に線が出ているが、それを「レイ」と言う。宇宙風化と関係がある。

月面は大気がないため宇宙放射線や微小隕石が降り注ぐ危険な空間。基地をつくる場合は厚さ数メートル以上の壁をつくる必要。

木星や土星の衛星には氷で覆われたものが多数存在するが、その中でも内部に液体の海があると思われる天体は、地下の海に生命が誕生している可能性があり、多くの科学者の興味を引いている。木星の衛星ガメニデ、エウロパ、土星の衛星エンケラドス、タイタンなど。

日本を含めたアメリカ以外の国が、宇宙に関する非常に大きな成果をあげても大きなニュースにならない。理由は、世界中のメディアがNASA発のニュースばかりに注目するため、他国が成果をあげたときに自分たちの権威が落ちないようにNASAはわざと同じ日に自らのニュースをぶつけてくるから。大したことないNASAのニュースであっても、他国の成果はかすんでしまう。

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2021年03月29日

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