あらすじ
麻美の彼氏の富田がタクシーの中でスマホを落としたことが、すべての始まりだった。拾い主の男はスマホを返却するが、男の正体は狡猾なハッカー。麻美を気に入った男は、麻美の人間関係を監視し始める。セキュリティを丸裸にされた富田のスマホが、身近なSNSを介して麻美を陥れる凶器へと変わっていく。一方、神奈川の山中では身元不明の女性の死体が次々と発見され……。
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★★★★★デビュー作ということに驚きました。先が気になってなかなかのペースで読み切りました。悪役とターゲットが早い段階でわかって感情移入しやすい。ジリジリと迫ってくる恐怖を終始感じていた。私なんかターゲットにされたらイチコロだろうな。パスワード考えないと。結末にはちゃんと驚きも用意されていて、ずっと怖い内容だったがホッとした。良かった。
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文庫で読んだが、読み易くすらすらと進めた
タイトルは聞いたことはあったがなかなか読まずじまいだったが読んでみて満足
このミス大賞なだけある作品
Posted by ブクログ
無茶苦茶面白かった。ついつい一気読みしてしまうくらい没頭できて楽しかった。一人の男性がスマホをタクシーに忘れてしまうことから物語が始まるが、そのテンポ感がとてもいい。無駄な箇所はなくしっかりと伏線が張ってあって読後の満足感は十分。
インターネットに依存する社会で生活する上でセキュリティの甘さは命取りになるんだなと感じた。個人情報をネットにあげることに抵抗がないとすぐに特定されそれが悪用されてしまうのを考えるとSNSも考えようだな。途中で描かれていたが承認欲求で自分のことを曝け出すのはそれ相応のリスクがある。ハッカーとクラッカーの違いを作者が強調していたのも印象的だし、犯人の狂気性とそれが親のネグレクトに由来するものというバックグラウンドというのもある意味魅力を感じた。一番の驚きは稲葉麻美が実は山本美奈代が入れ替わっていたこと。その伏線もしっかりあったので読んでから理解できた。とてもいい。
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《日本一スリリングなネットリテラシーの教科書》
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情報が溢れる現代の複雑な犯罪を矛盾やこじつけなく描いてしまう手腕に圧倒されると共に、自分にも起こりうる身近なテーマなだけに、読んでいて背筋が冷たくなりました。
また、学校の情報講演会で上映されるビデオのようなSNSやインターネットを利用するにあたって知っておいた方がいい知識も満載なので、子どもから大人まで多くの方におすすめしたいです。ただし、迫り来る恐怖にゾクゾクしっぱなしなので、心臓が弱い方や、心が弱っている時には無理に読まない方が良いかもしれません……。
持論ですが、SNSは無理にやらなくても良いと思っています。目的があって使っている場合や、楽しく安全に使えていると感じる場合を除き、あまり使っていないSNSや、「いいね」欲しさや何となく惰性で使っているSNSは、思い切ってアカウントを削除してしまっても良いのではないかと思いました。
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生々しいサイコキラーの様子。その狂気と計画立てられた犯行はゾッとするようなもので恐ろしかった。身近にある恐怖とはまさにこのこと。スマホを落とすというありがちなシチュエーションを用いることで現実味を帯びている。
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映画見たけど本の方が生々しくて面白い。
SNS社会の危険性周知にはとても良い作品だと思う!しかし自分が気をつけても周囲から特定されるのはつらいな。
ミステリとしても二重の仕掛けがしてあり楽しめた。
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面白かった。
展開が読めてしまうが最後まで面白く読めた。
現代ネット社会の危うさ、どこにでも潜むリスク、標的にされたら逃げられない。現代人のネットリテラシー、リスクマネジメントについて考えさせられる。続編読むか悩む。これ以上の出来になっているのか。読んでみよう。
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スマホを落としただけなのに。本当にそれだけなのに、犯罪に巻き込まれていく。
ひやひやしながら読みました。ミステリーであり、ホラーのようなお話です。
恋人が落としたスマホから、情報が抜き取られ、徐々に逃げ場がなくなっていきます。
犯罪者、被害者候補、犯罪者を追う警察の視点でそれぞれ書かれていて、それが交差しながら、一つにまとまっていきます。
SNSが発達した現代ならではのミステリーでとても面白いです。
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彼氏のスマホを拾ったのは連続殺人鬼!?
落としたスマホを、連続殺人鬼でありハッカーである男が拾うところから物語は始まる。男はあらゆる手を使い落とし主とその彼女を特定する。日本では落としものは交番に届ける、人の物はむやみやたらに触らないが一般的な考えで浸透していると思う。逆にそんな考えがあるから今回のように拾い主との会話でも簡単に個人情報を話してしまう。特定されてからはよく聞く犯罪通りだが改めて見るととても恐ろしく感じた。
先ほど述べた考えだったり、小さい子供から高齢者までデジタル機器を利用する機会が増え、何の抵抗もなく個人情報を登録する機会が増えている。こんな時代の今だからこそ啓発的な形でこの本は読むべきだと思う。
映画は見たことあったが原作は初読。映像がなんとなく頭にあったからすごく読みやすかった。改めて技術の発展で便利になったがそれ以上に一歩間違えれば死につながる、恐ろしいなと感じた。物語としても恐怖感がありハラハラドキドキで面白いのでぜひ一度読んでみてください。
Posted by ブクログ
推理小説とはちょっと異なるかもしれない。初見は映画だったが、原作を読むと少し変わった印象を受けた。原作のほうが怖さを感じる。この人が犯人かという意外さはもちろんのこと、「スマホ」そのものを「失くす」ことへの恐怖はここまでかと感じた。
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犯人側の思考や動きも詳細に書いてあり、テンポよくサクサク読めた。
他人のスマホを拾っただけでプライベートな情報が丸裸にできるなんて、発想が富んでるなと思った。
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すごく続きが気になって一気読み。
ただ、事件の割には内容がライトかなぁと思いました。それがスッキリ読めるから良いことでもありますが。
続編も読みたいです。
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志駕晃さんの作品初読みです。2025年初作家、28人目です。
スマホを落としただけなのにの映画がDVD化された時に観たので、原作より映画の方を先に観ていたので、だいたいのあらすじはわかっていたけど面白く読めました。
麻美は北川景子ぽいし冨田は田中圭ぽい。でも映画の時の麻美の背景ってあんなんだっけ?ちゃんと覚えていませんでした。原作を読んでもう一度映画を観てみたくなりました。
Posted by ブクログ
オーディオブックで。
面白かった。あっという間に聴き終えてしまった。
実家と疎遠で、友人知人とはLINEとかで適度にやり取りしていれば失踪届がだされず被害者の特定ができないということに考えさせられた。
また、どうしてそういう写真を撮ることを許可しちゃうのかなとか、フィッシングにひっかかっちゃうかなとか、Downloadしちゃうかなと思ったりしちゃうけど、ほんの少しの油断や状況判断の緩みなんだろうなと思うと、写真はともかくそれ以外は自分もけして他人事では無いと怖くなった。
しかしいくら背格好が姉妹のように似ているからといって、整形もしたからといって、他人になりすますなんてできるのかな??声とかどうなの???とは思った。
Posted by ブクログ
ホラーではありませんが、読んでいてとても怖く感じました:(;゙゚'ω゚'):
今まで面倒くさくてiPhoneのロックはしていなかったのですが、もし落としたとしたらこんな目にあってしまうかもしれないんですね…。
わたしは美人ではないのであまり興味を持たれないと思いますが、お金は騙し取られたりするかもしれません。
また、フェイスブックはやった事がないのですが、写真などで住所がある程度絞られてしまうのは厄介ですね。
なりすましも見分けがつかないと思いますし…。
ラストは怒涛の展開で面白かったですが、なかなか人間不信になりそうな物語でした。
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スマホに依存していることの危うさをいろいろ考えさせられた。
スマホやPCを上手に活用してとは考えるが、この本を読んでいかにセキュリティが脆弱かということを思い知らされた。また、人間の心の弱さというか勝手な思い込みというか、そういうところからトラブルに巻き込まれたりするんだと怖くなった。
スマホに依存している現代人に警鐘を鳴らしているようにも感じた。
Posted by ブクログ
感想
ネットセキュリティ意識が低かったり、SNSで行動ダダ漏れになってたらプライバシーもないよな。
自分が気をつけてても周囲が意識低くても情報が漏れるから怖い。
ありそうで怖い話。
最後は怒涛の展開で一気読みでした。
あらすじ
麻美の彼氏の富田がスマホを落とした。拾った男は待ち受けの麻美を見てターゲットと決めて、スマホのデータを抜き出す。
男は麻美の周囲に揺さぶりをかけ、麻美の情報を一つ一つ明らかにしていく。男は彼氏の富田の人事部の小柳になりすまして近づく。
その頃、神奈川県の山中で女性の裸体の死体が発見された。警察は、近辺で同じような死体をいくつも見つける。近くに乗り付けていた車の情報から辿るがうまくいかない。
そのうち麻美のフェイスブックも乗っ取られ、セキュリティ会社の浦野に助けてもらう。事件は解決したように見えたが、浦野こそが実は麻美をストーキングしている本人だった。
麻美は捕えられるが、富田に助けを求めて急死に一生を得る。実は麻美自身もAVに出たことを隠すために、自殺したルームメイトになり変わっていたのだった。
Posted by ブクログ
犯人、被害者、警察この三視点で物語が進んでいくのだが、書き方が上手く世界観に引き摺り込まれてしまった。
SNSや人間関係の脆さをうまく表現していて、啓発的な意味も持った小説だと感じた。
犯人のサイコなキャラクターが上手く描かれていてゾワゾワした
Posted by ブクログ
うっかりスマホを落としたことが大きな災難に繋がっていく恐ろしさを描いたホラーミステリー。シリーズ1作目。全6章。
「このミス大賞」隠し玉作品。
* * * * *
スマホから情報を抜き取ることなど、スキルを持った者にとって容易いことだとわかりました。いくらロックをかけていようが関係ないのですね。
SNSを辿って来られれば簡単に突破されてしまうとは驚きです。
そしてそのスキルは、その気になれば誰でも身に着けることができる。粘着質の性格と悪意の持ち主なら簡単なようです。
利用頻度に違いはあれ、SNSと無縁である人など現代ではほとんどいません。それだけにこの作品は、身近に潜む危険と恐怖を鮮やかに浮き上がらせることができていると言えます。見事なテーマ設定でした。
ただ、浦井の殺人および死体遺棄の方法については、単独犯としては無理があり、実際に行えばすぐ露見するでしょう。そのあたりの甘さが気にはなります。
それでも、ラストに用意された「入れ替わり」はクライマックスを補完するに十分で、満足度を高めてくれたため、☆4つにしました。
スリリングです
場面の展開が多く、それにせき立てられるようにして読んでしまいました。犯人は最初からわかっているのですが、名前がないせいで、独特の緊張感があります。ただ、追い詰める警察側の人たちにあまり魅力がなく、大がかりな捜査の描き方も弱く感じました。星4つです。
Posted by ブクログ
胸が苦しくなる内容だった。
しかしこれは自分がモテない人生を歩んできたからによるもので、作者の本意ではないだろう。
幸せなカップルかと思いきや、結局モテ男の武井と食事に行くシーンでは読むのが辛かった。モテ男と結局ご飯行くのかよ、どうせエッチするんだろうわキスしやがったと思いながら読んでいた。
古谷実のシガテラを読んで胸が苦しくなった感覚を思い出した。
ただ最後まで読んで結末を知った後に考えてみると、結局武井は麻美とも美奈代とも学生時代にヤッてたってことか?
ちょっとその辺が気になって混乱してしまった。
Posted by ブクログ
今の時代にありうる事件を小説化した作品。
飛び抜けて面白い展開や新鮮な展開はなく、淡々と物語が進んだイメージ。各章が短いためその点は読みやすかった。
最後のオチがちょっと弱かった。伏線もあまりなかったし
Posted by ブクログ
映画化までされるだけあって、先に先にと読ませてくれる。客観的立場からすると、こんなん普通におかしい、怪しいと思え!と思うかもですが、実際自分が引っかると、おかしいなぁとか思いながらも、嵌められるんやろうと、やっぱり怖くなった。
続編あるらしいからそれも読みたい。
Posted by ブクログ
スマホを落としたことはありませんが
その昔、ガラケーをスキー場で無くしたことはあります…。
もちろんすぐ携帯会社さんに連絡してストップしてもらいましたが、もしストップする前に拾われていたら…もし悪意ある人に拾われていたら…と思うとぞっとします。
*
本書を読み終えてスマホをなくさないよう決意を新たにしたことはいうまでもありません。
しかし、あの雪山に消えた自分のケータイは今頃どうなっているのでしょうか。
Posted by ブクログ
犯人、被害者、警察の三者の視点から話が進んでいく王道のサスペンス。あまり伏線の回収やどんでん返しのようなおもしろさはないが、テンポが良くて常に緊張感があり、読みやすい作品になっている。
サスペンスとしてのおもしろさはもちろん、スマホ・SNS・サイバー犯罪の恐ろしさなど現代的な問題に対するメッセージ性もあり、映画化して一躍話題になったのも頷ける作品。
Posted by ブクログ
富田誠がタクシーの中にスマホを忘れ
それをある男に拾われた所から物語は
始まりました。
ただスマホを落としただけなのに
こんな事件になるなんて
怖くてスマホ手放せない。。。
映画では確か
富田誠=田中圭
稲葉麻美=北川景子
配役ぴったりなんじゃん??(*´ω`*)
映画、見てないけど。。。
Posted by ブクログ
麻美が恋人に電話したところ、知らない男が出た。恋人が落としたスマホを拾ったのだという。スマホは無事返ってきたが、拾った男によって恋人のスマホから麻美の個人情報が盗み出されてしまっていた。男は麻美を手に入れるため、SNSでなりすましアカウントなどを駆使して近づいていく。同じ頃、神奈川県の山中では身元不明の女性の遺体が複数発見されていた…。
北川景子の映画で話題になった本作。映画は観ていないが、3作目の映画が公開になるタイミングで読んでみようと思った。飽きずにあっという間に読み終わった。麻美自身が迂闊な行動を取っているわけではないのにスマホからここまで色々読み取れてしまうのかと思うと恐ろしい。最後に明らかになる麻美の隠したかった過去にも驚かされた。続編も読んでみたい。
Posted by ブクログ
個人的な意見として、子供の時に親に愛情をもらえなかった子は、大人になってから、それを求めて暴れてしまうのかなと思いました。
やはり私は社会に原因があると考えてしまう。個人に原因を求めても、このような人が減ることはないと思う。
メディアは、凶悪犯罪を大々的に報道するが、軽犯罪は報道しない。件数としては軽犯罪の方が多いのだが。メディアは視聴率を稼ぐために、世論を動かしている。世論は、メディアの影響が大きいと思う。テレビが凶悪犯罪者を報道する際に、犯人の人間性が、大人しいなどとを報道することが、大人しい人にどれほど迷惑を掛けているのか分かっていないのか。と、思っている人もいるかもしれない。皆がそう思っていることを願うばかりである。