【感想・ネタバレ】丸かじりシリーズ(40) 焼き鳥の丸かじりのレビュー

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Posted by ブクログ

丸かじりシリーズ第40弾。2015年7月から2016年6月にかけて「週刊朝日」に連載されたもの。東海林さだおさんはこの間に 肝細胞がんで手術をしてる。大病しても相変わらずの東海林節。

食べ物ネタに限ったエッセイ、40弾ともなるとあらかたネタは尽きてるはずで、だんだん細部に入っていく。よくそんなことを思いつくなぁと感心する。天才なのか七転八倒して考えているのか。

とりあげた食材では
ナマズ、焼きそば、納豆、ピータン、カップ麺、マッシュルーム、エビフライ、「おーいお茶」、脂身、うどん、数の子、タンメン、魚肉ソーセージ、トウモロコシ、甘いもん、蛤、スパゲッテイ、食パン、豆大福、焼き鳥、ニンニク。
食材以外ではストロー、バラン。

その他、午後一時五分前のエレベーター、かっこむ、辛いもの、腔内の大きさ、料理の音
など。

内容を少し拾ってみると
納豆はネバネバが嫌いという人がいる。それならと洗って食べてみる。甘納豆の納豆みたいになるそうだ。

切ってない食パンを小脇に抱えて、切り口に手をつっこんで食べてみる。

水を含んで腔内の大きさを測る。東海林さんは110mlだそうだ。食べ物は容積によって味がかわるという話。

デパ地下の羊羹などの甘い物コーナーは「早く通り過ぎなさい」「軽はずみで近寄ってきてもらっては困るよ」と言われてるような気がする。

"ブレない人"の評価は高いというフリから、ラーメンとタンメンの比較の話。ラーメンは味噌、塩、醤油、豚骨、背脂などと次々と変わっていくがタンメンは"ブレない人"であり続けた。ぶれないことはいいことなのかどうか。ラーメンとタンメンの比較からそんな教訓まで得る人は少ないだろう。

東海林さんでないと持ちえない視点、表現が一杯で、国宝みたいな人だと思う。

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2018年08月12日

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