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Posted by ブクログ
第一章のタイトル「何をどこまで知ることができるか」は、歴史的な事項を扱う上では基本的な視点である。あたかも何もかもしっているかのように著述することもできるし、断片的な事象を羅列して、推論を展開することもできる。最初に、どの程度の情報のばらつきがあるかを示しておくことは、読者に対して真摯な態度だと思う。
アテナイとスパルタのの戦争であるペロポンネソス戦争の時代のことで、紀元前404年アテナイの無条件降伏で終わったことと、ソクラテスとの関係を、この本で読むまで知らなかった。「スパルタ」は、今では日本語で教育の仕方の名称になっている単語だ。
最初と最後の章を読んだだけでも、ソクラテスが歴史の中で、生き生きとよみがえってくるような気がする。
Posted by ブクログ
ソクラテスとは一体何者だったのか?
ソクラテスのメッセージとは?
なぜソクラテスは刑死することになり、刑死する必要があったのか?
なぜ、2500年も前に生まれた人物が今もこれほどまでに大きな影響を与え続けているのか?
「人が生きる」とは何なのか?
ソクラテスという哲人を通して、
人生の深遠な真理に触れることができる。
一様には答えが見出せないような疑問に、ソクラテスという人物を通すことで洞察するヒントが得られる。
そのために、
ソクラテスという人物を知り深めるために活用できる書。
生き様こそ
人の生命の輝きそのものだ。
Posted by ブクログ
プラトンの著書の副読本らしい。
ソクラテスの人となりを明らかにしようとしているが、
第一章のタイトルにある通り完全に理解は出来ないとしている。
議論をふっかけ相手の考えを否定しまくった人だと聞いていたので、
嫌なジジイだなあ。という印象だったが、それは物事を深く追求し、
お互いの徳を高めるための行為だったことが理解できた。
もといなんとなく分かったような気がする。
Posted by ブクログ
ソクラテスはなぜ毒杯を仰がねばならなかったか。この問いは、知を愛するとはどういうことか、人間はいかに生くべきかという問題につながっている。著者は、最新の研究にもとづき、ソクラテスの生活、その啓蒙思想、ダイモン、哲学を検討するとともに、アテナイの情報を明らかにすることにより、この問題に肉薄する。