【感想・ネタバレ】英国系御曹司の異常な愛情のレビュー

臣桜 / 森原八鹿

「君は俺の婚約者だ」英国人のルーサーに突然言い寄られ、山奥の屋敷に軟禁された結奈。強引に抱かれ処女なはずの身体はたやすく彼の灼熱を受け入れて乱れてしまう。「俺を思い出すまで犯し続けるから」昼も夜もなく喘ぐだけの日々。与えられる強烈な快感に甦る記憶――。狂おしいほどに結奈を貪る彼は、幼なじみで将来を誓い合った人――!?ハードエロス×究極の純愛！

[アノニマス · ★★★★☆]

ちょっと過激なソフトSM

大人になっても続く幼い時からの恋と、トラウマのせいでそれだけすっぽり忘れてしまったヒロインとそんなヒロインを一途に愛する御曹司のお話です。忘れたのが、ヒーローに関することだけ、というのが、かなり不自然です。

ヒーローの条件があまりにもよすぎて（ハンサム、良家の出身、語学堪能、CEO、信じられないほどのお金持ちなどなど）、たしかにこういう人たちも存在するだろうけれど、そういう世界に縁のない私には、作品を楽しむための感情移入がちょっと難しいと感じました。こういう世界に浸かりたい人にはうってつけでしょう。

ですが、二人の思い出にあらわれる童謡や遊びの描写に何だか心が温まるし、お屋敷の様子が美しく描かれていて、素敵でした。

何より少し過激なソフトSMのシーンも官能的でよかったです。