【感想・ネタバレ】日本社会の歴史 上のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 日本史学における碩学が送る、日本社会の歴史の概説書。日本と朝鮮半島、済州島、対馬、壱岐、北九州、瀬戸内海など諸地域の海を通じての人的・文化的交流について比較的多めにページが割かれている。

 最近日本史を勉強し直しているが、こういった視点から考えてみるのも非常に面白い。

 気になった点
・倭王武は宋の皇帝に「東は毛人を征し、西は衆夷を服し…」と上奏したが、実態は逆で、東西の動乱鎮圧のため助けを借りる目的で宋に使者を派遣したとされる

・大化改新直前の643~44年にかけて新羅、高句麗では相次いでクーデターが起こり、日本でも熱狂的な呪術信仰が流行って平民の間でも社会転換を待望する空気があったこと

・7~8世紀の北海道は渤海と交易を行っていた

・長岡京、平安京遷都を行ったことで有名な桓武天皇は朝鮮から来た渡来人の地を引くとされ、百済王の子孫を重用した。同じく重用された藤原種継も渡来人系の秦氏と血縁関係にあった。早良親王や大伴家持は平城京の寺院と関係が深かったために遷都に消極的だったとされる。渡来人の子孫と寺院との間には何らかの溝があった?

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2011年06月06日

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