【感想・ネタバレ】ズラシ戦略 今の強みを別のマーケットに生かす新しいビジネスの新しいつくりかたのレビュー

あらすじ

小さなプロジェクトから、スタートアップ、新規事業まで
すごい覚悟も社運を賭けた投資も不要のうまくいく事業開発のセオリー大公開!

新規事業は、顧客をずらせばうまくいく!
新規事業開発のコツを、著者が手がけた多くのケースとともに伝授

自ら多くの新規事業、IPOを手がける異色のコンサルティングファーム「フィールドマネージメント」代表 並木裕太氏による、
新規事業開発の成功確率を格段に上げるローリスク・ハイリターンのセオリーを、アップル、ナイキ、レッドソックスから、
日本のライザップ、エイベックス、ミクシィ、日本交通などまで、イノベーティブ企業をケースにとって、
「何を」「どこに」「どう」ずらしたのか? 再現性のある形に、やさしく解説。
さらに、著者自身の会社での成功例と失敗例も、その成功失敗の理由の分析とともに公開。

ありそうでなかった新規事業開発の基本の本!
探していたあなたに救世主の登場です!

既存大企業から中小企業まで、いまや、イノベーションだ!新規事業開発だ!の大合唱ですが、
その割には、案外、やさしくその本質を説く本がありません。
あったとしても、専門的だったり、技術的だったり、経営陣向きだったりして、
新規事業を考えろ!と言われることの多い若手リーダー層には向かない。

だから、本書、「ズラシ戦略」です。
新規事業ではなくて、ズラシ戦略。
もともと持っているものを別に人に売るだけ。

正確に言えば、

「スキル等を含めた自社の本質的なアセット(資産)を見つめ直し、
新たなビジネスを展開して、これまでとは異なる顧客をつかまえること」

その方法が実例を元に書いてある本です!

自分たちの得意技を見つけて他の場所で使うだけだから、成功確率は高い。
小さくあちこちで試してみて、ビシッとハマる場所を探せばいい。
コツは、試し続けること!

つい試したくなる本です。

■著者メッセージ
実際、新規事業というと言葉が重いし、会社として大きな投資を覚悟しないといけないんじゃないかとか、
会社の命運をかけた勝負!とか連想しがちで、そんなことを決定できるのは会社の上層部だけ。
わたしたちには関係ないし、とあきらめてしまう若い人も少なくないでしょう。

だから、「ズラシ戦略」なんです。新規事業じゃなくて、ズラシ戦略。
もともと持っているものを、別の人に売るだけ。

「ズラシ戦略」は、自分たちの得意技を見つけて、他の場所で使うだけだから成功の確率は高いし、
スモールスケールで試しにあちこちやってみながら、得意技がハマる場所を探せばいい。
すごい覚悟も社運を賭けた投資もいらないわけです。

きっとあなたの会社にも、とてつもない可能性を秘めたスキルや、眠ったままになっている資産はある。
それを活用した新規ビジネスが展開できる。ぜひ読者それぞれに合った形で応用していただければ幸いです。

■目次
第1章 「ズラシ戦略」とは何か? 新規事業は、顧客をずらせばうまくいく!
第2章 ズラシ戦略をケーススタディしてみよう
第3章 ズラシ戦略 実践のためのガイド

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ずらし戦略というぽいタイトルで事業戦略をわかりやすく整理してくれている本ではあるが、やや一般的な内容が多めか。
ただわかりやすく読みやすい本ではある。
事例も的確に紹介されている
スタートアップでなく、既存企業からすると相当さんこうになる
読めば読むほど、既存事業の新規事業としては非常に思考がクリアになる良著。

3pointまとめ
1既存企業であり、培ってきた強みをずらした事業展開を考える。
2強みが生きる業界を考える。その強みは優位性があるか?領域は隣でなく、遠いほど価値が出る。
3 事業領域を変えるも一つ、異なるスキルを獲得して強めていくのも一つ。


メモ
・新解決策が生まれる背景
 技術革新、規制変更、製品プラットフォーム普及の副作用

・新しい課題が出てくる背景
 マクロ経済トレンド、規制変更、製品プラットフォームの普及の副作用、天災人災イベント

・市場選択が新規事業最大のポイント
 いかに強みを活かして勝ち馬の市場に乗ることができるか

・強みの経営資源をずらして展開することを考える。

・マーケットサイド 課題解決策✖︎新規既存のマトリックス
・カンパニーサイド スキルアセット✖︎事業領域の新規既存マトリックス
 富士フィルム 技術をもとに事業領域ずらし 化粧品事業
 ネスレ 事業領域見識をもとにスキルをずらす コーヒーメーカー開発、アンバサダーモデル
・ライン スマホユーザー期待はゲーム、写真、コミュニケーションと結論し、それぞれに対し新規事業をスタート。

・ボストンレッドソックス
 イベントマネジメントスキルをもとに野球からレーシングサッカー、音楽イベント開催運営に展開
 広告代理店機能営業力をツアー、メディア拡大に
 PRブランディングスキルを大手企業のPR代理店に
 選手マネジメントスキルをMLB以外の競技アスリートマネジメントに

・エイベックスもとは輸入卸。マネジメント機能を持ち出す。
 ライブの興行スキルをもとに、自社所属から他社所属アーティストのライブへ、音楽ライブイベントから音楽以外の大規模イベント興行へ。

・mixi強みはソーシャルグラフ。口コミマーケティング。

・ベイスターズは顧客ずらし。野球はメインでなくつまみ。気軽に触れるコンテンツに。野球の原点は新聞や鉄道販促ツールであったことから原点回帰とも。
限定されたプロ野球チームという希少性。ターゲットもテレビ視聴者から神奈川県の居住者という地域性を重視。

・日本交通同業者向けビジネス展開。ドライブレコーダー、決済端末、タクシー配車アプリの開発
 アセットはタクシー業界における深い見識とネットワーク

・TYO CM映像制作のノウハウ人材がアセット
  受注制作を広告主のSUへ投資して制作する形へ
  クライアントから受注して制作から人材提供して制作する形へ

・ライザップ 人は変われるを証明するノウハウ
  ボディメーク、ダイエットからゴルフ、英語、料理に展開。
  サッカーチームまで。チームノウハウやランニングも見据えてか

・強みを活かす領域は隣地ではなく、飛地をねらうこと
  コンサル会社の研修は隣地。競合多い。
  ベルマーレにように飛地にチャレンジした方がインパクトが大きくなる

・ずらした領域での優位性につながるか。

・責任者がいて
 サイザブルで、本業への影響少なく、お尻に火がついているか

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2023年01月16日

Posted by ブクログ

まさに富士フィルムの戦略そのもの、こういった考え方に興味があり手に取った一冊。富士~の話しは同じフィルム会社であるコダックの凋落と比較してビジネス界で取りざたされることが多く、以前から興味を抱いておりました。が、言うは易く行うは難し、といったところでしょうか。

ただ、本書ではその”ズラシ”が体系的に説明されていますので、自社の強みとマーケットを分析するスキルがあれば「これ、やってみよう!」と思えるものを導出することができるのかもしれません。

0
2021年06月20日

Posted by ブクログ

自社の強みを「ズラし」て、他のマーケット領域に生かす手法を解説した一冊。ダイエットの領域で成功したライザップが英語やゴルフの領域に挑戦したり、SNSサイトが主力のmixiがソーシャルゲーム「モンスト」で成功したり、自社のどの強みを生かしてどのような戦略で新規事業に挑んだのかが分解され、わかりやすく説明される。ビジネス以外の領域でも生かせそうな内容で、他にないようなアイデアを考える際にも使える思考法だと思った。

0
2020年08月28日

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