【感想・ネタバレ】刑事の慟哭のレビュー

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Posted by ブクログ

一見そうとはわからない連続殺人を追う刑事の姿を描いた警察ミステリ。主人公である田丸は刑事としてとても優秀であるはずなのだけれど、とあることを理由にまったくといっていいほど認めてもらえないのが実に哀切。というか、警察ダメすぎるでしょそれは! どいつもこいつもつまらないプライドばっかり大きくて、器が小さすぎますよ。
起こった事件の謎もとても魅力的。犯人のあまりに大胆過ぎる行動にも絶句。裁判員裁判を絡めた部分も重厚で読み応えたっぷりです。
しかしやはり一番の読みどころは。事件を解決するために田丸が取った行動。ここまでやるか、というのを感じました。まさしく捨て身とも言える行動をとった田丸だけれど。それでも彼が求めていた「居場所」はきちんとあるのではないかと思えました。あまりにカッコよい。そして、それにまんまと乗せられる周囲が馬鹿馬鹿しすぎますね。いいのかこんな人たちに任せておいて。

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2019年07月14日

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ネタバレ

評価は4.

内容(BOOKデーターベース)
新宿署の刑事・田丸は、本部の方針に反して連続殺人事件の捜査を行い、真犯人を挙げた。結果、組織を敵に回し、署内で厄介者扱いされていた。管内でOLの絞殺体が見つかった。捜査の主軸から外された田丸は、帰宅途中に歌舞伎町の人気ホストの刺殺体を発見する。二人の思いがけない共通点に気づき、その筋を追うことを会議で提案するも叶わず、相棒の神無木と密かに捜査を行うことに―痛切で感涙必至の警察小説。

田丸・・・いじけすぎ。確かに周囲の人間対応はあからさまだけど・・・もっと自信持てばいいのにと少しじれったかった。警察にもメンタルヘルス研修が必要?

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2019年10月29日

Posted by ブクログ

まったく!! 警察って所の人間関係は、なんなんだー!!って
小説だと分かっていても頭くる(笑)

また、道化師役をする主人公にも
頭くるー(笑)

そして・・・最後の最後にホロッと泣かすのが
下村作品です。

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2019年10月03日

Posted by ブクログ

するっと読めて読みごたえもある。すっかり忘れていたけれど奥付を見て、同じ著者の「闇に香る嘘」も読んでいてやはり同じ印象を持ったのを思い出した。「闇に」のほうがゴツゴツした読み心地?だったけど。
冤罪事件に読者として「目撃者、居るのにー!!」と思っていたけれど、あのおじさんも日常の中ですっかり忘れているのかもしれないし、「忙しくて」関わりありになるのを避けているのかな、それともどうすればいいか調べるのも面倒で放っているのかなぁ、なんて考えたりした。日常ってうかつに過ごすものですよね。

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2019年07月12日

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主人公は新宿署の田丸茂一刑事。
以前『歌舞伎町ラブホテル殺人事件』で手柄を立てた事で、理不尽にも本庁から嫌がらせを受ける様になる。

そして新たに起きた『百人町女性会社員殺人事件』『歌舞伎町ホスト殺人事件』
この2つの事件から共通点に気付き『新宿ブラック企業爆破事件』の犯人を捜し出す田丸。

しかし同じ組織で働く仲間でありながら敵味方の様な立ち位置で動かねばならない田丸の葛藤が切ない。

法廷での検事と弁護士の駆け引きのシーンは圧巻。

裁判員制度とSNS、両方の在り方を問題提議しながらの展開にラストまで目が離せなかった。

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2023年02月14日

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共通点に気づくってゾクゾクしそう。調べ尽くしたいから別行動することになってしまうよなぁ。協調性も必要だろうけど。

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2021年07月14日

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ネタバレ

田丸が捜査本部を真実に導くための言動が、事件解決のためとはいえどうしても腑に落ちなかった。せめて、相棒の神無木だけには伝えて欲しかった。
はじめは繋がりが見えなかったセクションとセクションがガチッと合わさっていくのは読んでいて面白かったが、田丸が報われなさすぎて終盤は読むのが辛くなってしまった。神無木が最後察してくれたのがせめてもの救いか。

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2021年03月18日

Posted by ブクログ

正しいと思う事に突き進むのはかっこいいけれど、まず警察という組織の面子やプライドを守るのが優先されます。警察の不正を告発したりして警察官でいられるとはとても思えません。それと同義で、真犯人を見つけたのであっても、組織を傷つけないように細心の注意を払わなければいけない。何なら逮捕しないなんていう選択肢もあるかもしれません。
警察小説で仕入れた知識なので偏っているかもしれませんが、そういうテーマで書かれた小説がこれだけあるという事は、多かれ少なかれそういう事があると思います。
この本は警察が捕まえた容疑者が投身自殺したその場で、図らずも真犯人を捕まえてしまった為に組織からつまはじきされてしまった刑事が主人公です。
地味な見た目でワイルドさが無い。でも抜群の推理力で点と点を線にしていく部分ではワクワクしました。やはり刑事ものの真骨頂は捜査で得た材料を当てはめて絵を描いていく所ですからね。

全体的な印象としてはとても面白いと思ったし、凡作以上の評価を与えたかったのですが、最初の部分の、容疑者が自殺してマスコミが山盛り居る所で「これが真犯人です!!」なんて連れて出て行ったらそりゃ大騒ぎになるだろうと思うんですよね。ちょっと間抜けな感じがしてシチュエーションが思い浮かばなかったんです。こちとら素人ですが、もうちょっと上司や組織に気を使った方がいいよ、と諭したくなります。
※これは最初のシーンだからネタバレには当たらないと思います。
他にも突っ込み入れたくなるシチュエーションがあるんですよね・・・。刑事ものはそういう所が結構気になるジャンルなんです・・・。

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2020年03月23日

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20よく練られたストーリーでしたが、少々都合が良すぎる後半があと一歩な感じですね。非力な個人が組織に向かっていく、このような姿勢もあるのかと少し心を打たれました。

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2020年03月08日

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何だか主役の割の報われない刑事だなぁという感想。刑事でイジメがあるわけではないけれどそれに似たような感じだし、とにかくその刑事が地味で魅力に欠けている。だからか可哀想としか思えない。企業爆破事件とか事件の話は面白いし裁判シーンも面白いとは思う。でもとにかく報われない刑事だなぁという印象が強い話だった

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2020年02月22日

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ネタバレ

最初はあまり引き込まれなかったけど、読み進めていくと最後まで一気に読んでしまった。
でも、途中で推理できてしまっていたようにも感じる。どんでん返し!みたいなことはないけど、ちゃんと辻褄があって終わっていた。
でも、もし可能ならば、どんでん返しで、最後に主人公の追った人が犯人だったらもっと良かった!

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2019年12月13日

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組織に反してまでも自分の意思で犯人を追う田丸。そういったことで警察の中で反感を買い居場所をなくしている。犯人を逮捕するために田丸は相棒や上司を動かそうとするが…。
真犯人を追う田丸の姿は最初から最後まで辛い立場。真実を追う姿はいいけれど、痛々しい。田丸の活躍を見てみたいけれど…無理に作り上げた風を感じ…少し冷めた。田丸のキャラがあんまり映えなかったかな。慟哭、それはうまくかけていたけれど。組織は大事だけれど、警察の中で動くのも、田丸のような人にとってはうまくやってゆく術を得ないと辛いわね。

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2019年09月18日

Posted by ブクログ

シチュエーションがつらすぎて、読んでて苦しかった。内容的には面白かったから星4つにしたいところだったけど辛さから一つ星をマイナスさせてもらった。
信じてくれる人がいるのは生きる意味が感じられて良い!

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2019年09月17日

Posted by ブクログ

ある事件をきっかけに、面子を潰された、と刑事たちから除け者にされる主人公の田丸。
うわー、本当にこんな事ありそうで引くなぁ。

新たに起きた事件の容疑者とされる人物、実は他に真犯人が居るのではないか…と相棒の神無木と共に真実を追いかける。
田丸の置かれている状況が辛すぎてクソすぎて。

裁判員制度の箇所もかなり興味深かったけれど、
SNSについての作者の見解に、成る程な、と。


第二子が産まれてから余り余裕が持てず、本を読んでも
チマチマとしか進まなかったのだけれど、
本作は久々の一気読み。楽しかったー。

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2019年08月19日

Posted by ブクログ

新作にいつも注目している下村作品だが、今回は枚数に比例して内容があまり濃くなかった。裁判員裁判制度の問題点と世の中の不寛容に対する視点は良かったが、いつものキレや人物描写が今一つ。もっと時間がかかっても重厚な作品を期待しています。

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2019年06月03日

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