【感想・ネタバレ】フィンランドの教育はなぜ世界一なのか(新潮新書)のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年02月17日

魅力いっぱいフィンランド
いつか自分の目でフィンランドの世界を見てみたい

日本の教育はこれからどう変わっていくだろう
文化的背景も踏まえると取捨選択は必要だけど、フィンランドの教育から学べることはたくさんありそう

兵役についても見識を深められた

✏フィンランドでは、教育の無償と平等が強調される...続きを読む

✏フィンランドには学習義務はあるが、学校に行く義務はなく、自宅などで学ぶことができる

✏フィンランドの校則は、「授業中人の邪魔をしない」「いじめない」「学校の備品は壊さない」など、基本的なことを述べている
服や髪についての校則はない

✏日本では2016年から選挙権年齢が18歳に引き下げられた。
しかし、自分の権利を充分教えられることなく、批判的思考や政治参加の訓練もほとんど受けないままでは、政治が身近な問題と直接繋がる事としては感じられないだろう

✏日本は、教育の公的負担が少ない。2018年のOECDの調査で、加盟国中の公的支出は最下位である

✏フィンランドの保護者組織は、学校生活のウィルビーイングを高めようとして、子どものために活動し、行政に影響を及ぼそうとする
日本のPTAは、子どものためと我慢して、したくもない活動に参加させられる。親同士が「ずるい」などといがみあい、入会しなければ子どもに不利益があると脅される

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Posted by ブクログ 2020年12月31日

フィンランドがPISA で読解力や科学的リテラシーなどのにおいて1位を獲得したことを知って、興味を持った。特に、「人生観の知識」という、日本の道徳にあたる科目が詳細に紹介されており、レベルの高さに驚いた。単なる知識だけではなく、思考力が鍛えられる。日本の教育にも活かせるところはあると思う。また、保育...続きを読む所は、朝食、昼食、おやつが無料であることに驚いた。働く母親に優しい環境が整っている。ただ、フィンランドの付加価値税は最大24%であるようだ。高福祉高負担の国と一概に比べることはできないと感じた。それでも、日本とのいろいろな違いがわかり、日本の教育について考えるきっかけになった。

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Posted by ブクログ 2020年03月31日

フィンランドの教育について、どのような教育制度があるのか、何をどのように教えているのかを制度そのものだけでなく、それを産み出す歴史や社会変化に注目しながら、自身の息子の教育経験をもとに解説。興味深かったのは、数十年前は教育制度も社会も日本とあまり変わらないというところ。その変化も描いているからこそ日...続きを読む本もどのように変わる可能性があるのかが見えてくる。また単純な北欧礼賛型、日本虚仮威しの論調ではなく、教育制度のなかにある、啓蒙的思想(上から目線感)、徴兵制度、軍役中のタテ社会、ナショナリズム、その根底にある母性礼賛など、フィンランドの社会のリアルが見えるのも面白かった。

しかし新書の類は、いつもインパクトの強めのタイトルがあるのだが、果たしてフィンランドが目指しているのが、世界一なのか、は大きな疑問だし、世界一を目指すというような姿勢自体を根本から見直す教育をしているのだと思う。

おそらく著者はそんなこと考えていないと思うのだが、出版社が販売促進のための大げさなタイトルをつけていると信じたい。

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Posted by ブクログ 2021年04月20日

読もうと思った理由
題名のそのとおり教育が日本と何が違うのか知りたいと思ったから

気づき
・入学に際して、ランドセルや新しい服など高価な買い
 物は必要ない。教科書や教材は学校において行くので
 ちいさな子供が毎日重いカバンを背に通学する必要は
 ない。持ち物すべてに名前を書く必要もない。学校と
...続きを読む 保護者の間の連絡や情報交換にはメールシステムが使
 われ、学校からの手紙やプリント類はほとんどない
・教育が無償であることに加え、国が17歳以上の人に
 給付型奨学金、学習ローン、家賃補助からなる学習支
 援を行う。この中で返済の必要があるのは、学習ロー
 ンだが保証人は国なので、親や親族が保証人になる必
 要はない
・優良とされる学校や大学はあるがその順位は日本のよ
 うに明確ではない。また出身校によるエリートと非エ
 リートの区別はない。どこの学校や大学を出たかより
 も、何を学んだか、さらにどう生き、何をしていくか
 が重要になる
・フィンランドでは父親も家事育児をするのは当然であ
 る。夫はおしめ替え、お風呂、掃除洗濯など率先して
 やっていた
・フィンランドに入学式はない
・日本の道徳は権利を教えず、こどもが「進んで義務を
 果たす」ことを求める。フィンランドの教育では国家
 と親にも義務があることを教えている。こどもには
 様々な権利がある
・子供はいじめられたり、いじめたりしているとき、あ
 なたには助けと支援を受ける権利がある。対処がより
 具体的である
・フィンランドは北欧のなかでは裕福な国ではない。ス
 ウェーデンやデンマークのように植民地をもった歴史
 はなく、富の蓄積はない

教育のかなりの無償化、学校間の社会的格差が少ない、
いじめへの社会的な対処、子供に対する権利意識など目からウロコのような例がたくさんあり、勉強させられました。日本はこどもへの義務意識が多くて権利意識を持たせることが少ない、また無駄に物品にお金を払い見栄をはったり、格式ばかり求めているようにも思えます。
でも実際のところいじめとか非行とかのネガテイブなところはそれでほんとうにあまりないのかという気もします。教育は国の根幹に関わることですので自分としても諸外国の良い点は意識として持っておきたいです。

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Posted by ブクログ 2020年03月27日

この方の経歴を見ると出産は、40代。
かなり遅い方のかた。もう少し子育てのお話をお聞かせ願いたかった。

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Posted by ブクログ 2020年03月08日

フィンランドの教育がわかる本。

学習する義務はあるが学校に行かなくてもいいっていうことに、はッとさせられた。
学び方は人それぞれなので、大事なことは自分自身の考えを持ちアクティブで良識ある人として成長することであることがわかった。

教育の場を平等に提供してあげることを心がけたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年01月27日

福祉国家フィンランドの教育について、日本とフィンランドで子育てをした経験から述べた本。フィンランドの教育を権利、いじめ、性教育、兵役など様々な観点から切り取っている。

この手の本によくありがちな、経験だけで「やっぱり〇〇最高!日本はダメ!」と言ってしまうタイプの書籍ではなく、
しっかりと教育基本法...続きを読むや客観的データなどを参照しながら科学的根拠に基づいて語っており、そこに自身の経験を肉付けするという構成になっている。
そのため、説得力があり具体性にも富んでいる。

特に重要なキーワードは「教育のシンプルさ」だ。教育改革と言うと「何をすべきか」に意識が向きがちだが、日本の教員の長時間労働を鑑みると、むしろ「何をすべきでないか」に着目すべきだと思わされた。

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Posted by ブクログ 2020年01月16日

「フィンランドの教育はなぜ世界一なのか」という問いには、本書は明確に答えられてはいないと思う。
というのは、著者はフィンランドと日本で子育てを経験しており、本書はその二国の教育の現状を比較しながら話を展開しており、他の国の教育関連の話は出てこないからである。
どちらかと言うと、本書は日本の現在の教育...続きを読むへの批判がメインテーマであるように感じた。
また、二国の比較をメインにするにしても、フィンランドが現在の教育環境に至った背景をもう少し掘り下げてほしかったという思いはあった。
しかし、現在のフィンランドの教育環境について詳細に書かれていたので、フィンランドの教育システム、教育スタンスなどがどのようであるのかはよく分かったので良かった。(ただ、網羅的に列挙している箇所が多く、報告書や論文を読んでいるようであった。)
フィンランドには「人生観の知識」という科目もあり、人はどう生きるべきかということや全ての人が持つ権利なども含めて主体的に考える機会が多くあるようである。
こういった機会の積み重ねが、PISAで読解力や科学的リテラシーなどの分野で世界1位につながった要因でもあるのだろう。
日本でも最近はアクティブラーニングなど言って、主体的に考える機会を増やすことに力を入れ始めているが、現場の教師が国や学校から言われた方針に従うだけというスタンスであれば効果も薄いのではないかという懸念がある。

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Posted by ブクログ 2019年11月14日

フィンランドが上手くいってるのは合理化の成果かな。日本は無駄が多すぎる。しかも無駄なことを断りづらいし、無くしずらいし、その訴える先の窓口がよく分からなかったりする。

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Posted by ブクログ 2019年10月18日

 息子の子育てで日本とフィンランド、2つの国の教育を体験した著者による、世界一と称されるフィンランドの教育のあり方と日本の教育の違いを考察した新書。表層的な方法論ではなく、親目線から見つめ体感したフィンランドの教育理念を紐解いていく。

 タイトルの答えは出ないが、フィンランドと日本の教育の違いを知...続きを読むりたかった私としては満足の1冊。
 フィンランドの教育から学ぼうとすると、時間割や授業のやり方、テスト問題等、表層的な方法論に着目して真似ようとしてしまいがち。しかしそもそも、国が違えば教育の根本が違うことを念頭に置かないと絵空事に終わってしまう。
 本書はフィンランドと日本の2国の教育を体験した著者だからこそ見えた違いを、根本から教えてくれる。
 とても参考になったのは、「権利と義務」の教育。フィンランドの子どもたちは学習する義務を負うが、自分にあった学習を選ぶ権利も同時に持つ。国や親はそれを支援する義務を負う。権利と義務は表裏一体であるという理念。子どもたちには思考する中でそのことを浸透させ、最終的には権利と義務の在り方を自覚してより良い生き方を模索する人間の成長を目指す。
 一方日本は、親と国が子どもに教育を受けさせる義務を負い、子どもたちは学習をする義務と同時に、生活のリズムや学習内容、服装や髪の色まで学校の規則に従う義務を負う。日本の学校はしばしば学習よりも従順であることを重視する。国が求める理想の国民、疑問を感じながらも深く考えず、義務を果たすことを最善、最良であるとする人間の生産を目指す。(今の日本の教育、学校現場の在り方は、そう捉えられても仕方がない部分が多々ある。)
 現役教師として痛切に感じているのは、日本の学生たちの学習意欲のなさである。いくら授業を工夫して生徒の活動的な学習に成功しても、授業外で学校の成績を度外視した能動的な学習は皆無に近い。なぜこれほどまでに日本の学生は学ぼうとしないのか、ずっと考えてきたが本書を読んでやっと腑に落ちた。
 日本の学生たちは「義務しか負わされていない」のだ。義務さえ果たせば職につけ終身雇用が約束された時代は遥か昔。守っても何の保証もない、押し付けられるだけの義務の中で、能動的な学習意欲を持てと言われても無理な話だ。昨今の教育界でトレンドであるアクティブ・ラーニングも結局は「活動的な授業」でしかなく、日常的な「主体的な学習」とは程遠い。フィンランドの「権利と義務」の考え方を取り入れなければ、日本の教育に未来はないように思う。
 日本の子どもたちに本当に必要なのは、押し付けられた義務の苦しさを楽しさで誤魔化すことではなく、自分たちに与えられている権利を自覚し、楽しく学べる方法と分野を自分たちで選び取っていくこと、そしてそれを「子どもの権利を守る」という観点からの国と親からの支援である。
 まだまだ日本の教育を見つめ直すヒントが多く示されている。とてもとても参考になった。フィンランドの教育を手放しに称賛するわけではないが、必ず今の日本はここから学べることがあると確信させてくれる本だった。

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Posted by ブクログ 2019年10月15日

①ウェルビーイング
心地よい。
これ、高校3年生の時の副担の先生がいっていて、
印象に残っている。
確か、定年の最後の年だったのだろう。
卒業式の後、全員で撮った写真を封筒に入れて、
送ってくれた。
全員に。すごいよね。

②親はもっと楽をしてよい。
今は親に余裕がないから、子どもへのあたりも
強く...続きを読むなっている気がする。
親にもっと余裕があれば、子どもにも余裕をもって
接することができる。
出産は手ぶらでいい、病院に用意されている。
保育園の荷物には名前を書かなくてもいい。
書きたきゃ書けばいい。
ベビーシッターに預けてご飯を食べに行ってもいい。
そういう子育てに寛容な社会になればいいのに。
親にも自由がなきゃ、ねえ。
自分の子育ては苦しかったな。
がんばったけど。

③法律違反をしていないか、という見方。
日本はルールが多い。なのに治外法権。
まったく同感。
ルールが多いと、考えなくなる気がする。
なんでだめなのかを考えないといけない。

④高校で普通高校と職業学校を選ぶ。
これ、本当に大事だと思う。
勉強に向いていない人は確かにいると思っている。
自分の努力のせいではない。
そういう人がずっとこの普通高校にいかないと
いけないようなシステムに組み込まれていると
もったいない。
毎日がつまらないから。
ある程度までいったら選んでしまったほうがいい。
それと同時にやりなおしができるように。
だから余裕が必要なんだ、やっぱり。

すべて日本よりフィンランドのほうが優れている
といいたいわけじゃないけど、
日本のよさを生かして
でももっと余裕をもたせたシステムが確立されたら
いいのに、と思った。

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Posted by ブクログ 2023年06月01日

学ぶことは知的で楽しいことのはず。
フィンランドの学校はゆったりしていて、学ぶ目的もねじれてなくていいなあと思いました。
徴兵制のことも書いてあり、公平にフィンランドの教育を伝えようとする著者の気持ちを感じました。

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Posted by ブクログ 2023年02月03日

「なぜフィンランドの教育は世界一なのか?」という問いに対しては、2〜5章が1番答えに近かった気がする。
個人の主張を広げられるような自由な教育制度、いじめ対策、高等教育の無料化など、参考になりそうなところがあった。
そのほかの章は、PTA加入についてや兵役についてなど、どちらかというと親目線で子供の...続きを読む教育に切り込んでいくところが多かった。ちょっと話が発散しすぎた気がする。

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Posted by ブクログ 2022年12月22日

2019年に発行されていて、それから日本の学校現場も変化は目まぐるしいし、ウェルビーイングを目指す部分は同じだと思った。

いじめの予防策は日本でも実施されていることもある。性教育は確かに学校で使えない言葉というのがあるが、親も関心が高くなり男女関係なく互いを思いやり自分も大切にすることを日本なりの...続きを読むやり方で伝えていけるんじゃないか。そしてそれを全部学校でやる必要もないんじゃないか。
服装やヘアスタイルなど校則の問題も、今まさに現場が葛藤してる部分だと思う。

東京の園との比較でフィンランドでは親がすることが少ないと書かれているが、私も東京で子育てをしたが保育園では弁当を持たせたことはないし、布団カバーも買えば良かった。国というより園や個人によって違うことなのではないかな。
カバーの付け替えも親はしないとのことだが、先生がやるのかな?仕事量と勤務時間が増えて給料が上がらない実態は同じだと書かれていたのでそこはちょっとモヤる。

兵役は確かに日本との大きな違いだが、この本の中の位置付けとしては??

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年02月22日

日本では、道徳で子どもの権利について教えていないといったことが一番印象に残った。
フィンランドの教育についてかなり深く知れることができた。

で・・・?

もう少し学校教育(特に義務教育)に絞って、深さが欲しかった。でも、フィンランドの教育が短期間で様変わりしたんだったら日本でも頑張ってほしい!!

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Posted by ブクログ 2021年05月15日

フィンランドと自国日本の教育の違いを知るために読んでみる価値はある。ところどころ主観的な意見もあるのは愛嬌と思い読めばいい。

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Posted by ブクログ 2021年01月24日

フィンランドの教育情報を羅列しているに過ぎないと言ったら辛辣かもしれない。

情報の中でも、電子が発達していたり、教育の自由さなど日本にないフィンランドの教育の考え方が示されており勉強になった。

この情報をもう一歩踏み込んでもらえたら嬉しかった。

私も一教育者として、教育のあり方を考えていきたい...続きを読む

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Posted by ブクログ 2021年01月01日

フィンランドの教育は国際比較でもかなり高い水準なのですが、日本のアプローチとはまったく異なります。日本でそのまま当てはめるのがいいかというとそうではないんですけれども、教育制度を再考するきっかけにはなると思います。

◆シンプルな教育
まず、フィンランド教育はとてもシンプルです。入学式や運動会などの...続きを読む行事はありません。
校則も制服も部活もない。授業時間が少なく、テストも受験もなく、だから当然塾もない。日本だとちょっと考えられません。超絶ゆとり教育です。
また、一斉卒業、一斉就職という概念もなく、仕事も有期雇用から入って、そこで合えば正規雇用という感じです。
日本の仕組みは、就活から逆算して大学受験、高校受験、中学受験、、、がありますから、そこを気にせずのびのび勉強ができるわけですね。
ご存知のとおり、フィンランドは北欧型の福祉国家ですから、小学校から大学まで教育は無償で、教科書ノート給食も無償です。これは、財政の考え方によりますから、ここは違って当然ですが、それ以外の違いは興味深い。

◆ウェルビーイング
フィンランドの教育では、ウェルビーイングの考え方を大事にしています。ウェルビーイングは、「福祉」と訳されることが多いですが、以下のような幅広い意味を持ちます。
「健康。体に不調がなく心地よい。日々の生活の快適さ。生き生きとしている。気分が晴れやか。自尊心を持てる。自己肯定感がある。他人も尊重できる。人と心地よく繫がっている。性的充足。不安がない。脅かされていない。差別やいじめ、虐待がない。障がいがあっても、支援や保護を受けられる。諸権利が侵害されておらず、護られている。経済的、精神的に安全で安心して暮らしていける。貧困、紛争、戦争からの自由。」
これは、権利教育とともに教育の柱になっています。

◆倫理教育
フィンランドでは、道徳、倫理教育が手厚くなっています。権利教育とその裏返しとしての義務、つまり、みんなにこういう権利があるから、それを守るためにはこうしなくちゃいけないよね、ということが教えられています。また、教科書のなかの「正しいと判断する基準」というテーマでは、アリストテレスやカント、功利主義に触れながら、哲学史の異なる視点を示して考察を促すかたちがとられています。
ここから私見ですが、日本の教育で善悪を議論することはなかったと思います。教育の問題というよりは、文化の問題かな?日本文化では、善悪は最初から決まっているもので、ふつう議論の対象にはならない。でも、子どもの頃から哲学する、自分で考えるというのは大事なことだと思います。

◆日本の教育は、、、(感想)
日本は、新卒一括採用で学歴(どの大学か)が重要視されますから、そこの比重がとても大きいです。いい大学に入るために、いい高校に入る、いい中学に入る、そのためにはテストでいい点をとって、、、と逆算されていく。また、努力や規律が重要視されていて、部活動とかも盛んに行われています。逆に、ウェルビーイングとか倫理とかは重視されてきませんでした。
確かに高度成長期とか、バブルの手前まではそれでよかったのかもしれないけれど、ITがこれだけ進んだ現代において、画一的で自分でモノを考えられない人間を大量生産し続けていいのか。それで幸せになれるのか。参考にすべきところは多いと思います。

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Posted by ブクログ 2020年08月16日

フィンランドでは兵役があるというのが意外だった。兵役以外にシチズンサービスといって介護施設でのお手伝いなど別の国家奉仕へ置き換えることも可能。

フィンランドの教育はもちろん素晴らしいが、日本も必ずしも悪くはないのではと思った。
例えば学校行事。入学式や卒業式で節目をお祝いしたり、運動会や発表会など...続きを読むの練習して集大成を披露する場があること。賛否両論あるが、こういう行事はある意味強制で学校がリーダシップを張ってやらないと実現しなさそう。
そういう意味では日本もいいところある。
ただこのコロナ禍で、日本の教育の良さが体現しにくくなってしまっている。非対面、非集団に弱い。

また、給食も日本だと栄養バランス整っているが、フィンランドではそこまでなのではないか?


『フィンランドの教育』も勿論素敵だが、一度アメリカ(ソルトレイクシティ)での赤井先生の経験した教育を聞いてると、必ずしも『フィンランド』であることが『良い教育』『子供に自由に創造性を身につける教育』なのかは分からないと思った。

つまり、フィンランドでなくても極論日本やアメリカでも同じような教育方針やスタイルの学校に入ればいいだけということ。

いじめが教育大国といわれるフィンランドでもあるのは驚いた。いじめは根が深く、子供(特に小学校から中学にかけて)の希求的欲求なのではないかと思った。
自身の経験上、高校になった途端に周囲も含めていじめはとんと見当たらなくなった。
年齢に起因するものなのか、あるいは学力・家庭環境に依存するのか、その両方な気がするが、フィンランドであろうと世界のどこでも、いじめは起こっている。

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Posted by ブクログ 2020年07月25日

 フィンランドでは、12歳から様々な権利が与えられており、早い段階で自ら選択する体制が整っている。また、小学校の時点で第二外国語を選択でき(選択しなくても良い)好きな科目を作るチャンスが多いな、と感じた。良いな、と思ったのは「人生観の知識」という科目である。幼い頃から考える習慣が身につき、学びへの姿...続きを読む勢を体得できる教科だと思う。ただ、フィンランドの教育はなぜ世界一なのか、という問に対する答えは記述されていない。
 では、日本の教育のどういった点が問題でどうしていけば良いか、という点について記述されているとより良かった。

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Posted by ブクログ 2020年07月04日

義務を果たすことを求められる日本と違い、小さな頃から徹底して権利の教育がされているのは素晴らしいと思った。兵役制度には驚いた。全体的にあまり感情なく事実が淡々と書かれていて、読んでておもしろくはなかった…

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Posted by ブクログ 2020年06月23日

御子息を日本とフィンランドで育てた経験を主軸に、日本とは大きく異なるフィンランドの学校制度や教育方針等を紹介し、同時に日本の諸問題を問う本。

社会人という概念が無いのはなかなか想像し難いですし、色々と驚かされました。

世界一かどうかは、書ききれなかった向こうの問題もあるでしょうし何とも言えず(一...続きを読む冊で判断もしかねる)言い切りは本の方向性ともあまり合っていないようにも感じますが、タイトルで呼び込みたかったのでしょう。
どうあれ、とても学びがあるし先鋭的だと良い刺激を受けました。示された日本の問題は想像の範疇だったり痛感する事が多いですし、是非あちらを、真似るではなく(それは無理)参考に、より良い教育を国に目指して欲しいし自分でも考えたい所です。

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Posted by ブクログ 2020年04月25日

教育こそ、昔からの流れで変えられないものはない。
それが既得権益という部分もあるだろうが、やっぱり何年かすると卒業してしまうために、顧客の声が反映されづらいという点が大きいのではないだろうか。
「そもそも今でもこんなことやっているの、おかしくない?」
そんな意見があっても、敢えてここをアップデートし...続きを読むようという力が働きにくいのだ。
フィンランドは、人口や経済規模こそ小さいが、一人当たりGDPを見ると豊かで自由な民主主義国として知られている。
これだけでも日本とは大きく異なる。
日本は世界の中で相対的に比較すると、豊かで自由ではあるだろう。
しかしフィンランドとは何かが違っていると思われる。
なぜ日本はこんなに閉塞感があるのか。
教育制度が大きく影響していると思うのは、私だけだろうか。
フィンランドの授業時間は日本の半分らしい。
日本では詰込み型の受験勉強を強いられるが、フィンランドでは「学びたい時に学ぶ」が基本。
入学や卒業というセレモニーは簡易で、社会人になっても大学に入り直すなども普通のことである。
確かに今まで気にしてなかったが、日本であんなに勉強しても、大して頭がよくないというのはどういうことなのだろうか。
根本的に頭が悪い民族なのか?
勉強方法のシステムが悪いのか?
これは当然に後者だろう。
やはり目的と手段をはき違えているとしか思えない。
「なぜ勉強するのか?何のために勉強するのか?」
決して「受験戦争を勝ち抜くため」ではないはずだ。
何かが間違っている。
(根本的に日本はそういうところがある)
この辺を正しく軌道修正しないと、次の世代が育たない。
どんどん日本が弱い国になってしまう。
国力を高めるならば、教育からだ。
真剣に考えるべきことと思う。
(2019/11/18)

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Posted by ブクログ 2020年04月18日

大学の研究に活かせそうなくらい、かなり具体的に書いてあった。とにかく羨ましくなる文化、風土。読んだら日本がいやんなることまちがいなし。日本もどうにかして、こんなふうに合理的で健全な社会にできたらいいなあ。

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Posted by ブクログ 2020年03月31日

フィンランドの教育という題にもかかわらず,1/3以上は,フィンランドの社会倫理やフィンランド人の考え方の話題である.
何でもフィンランド式が良いとは思わないが,参考になる点としては,自由度が認められていること,義務と同時に権利が明確なこと,ウェルビーイング(福祉とはちょっと違い,良く生きられること)...続きを読む,など.

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Posted by ブクログ 2020年02月23日

子どもの権利、人権について、具体的に考えたことがなかった。権利は具体的に記述、共有されることで、効力が出てくると感じた。具体的な権利に応じ義務も具体的になる。自分の権利を認識することで、自己肯定でき、他社権利の重要性も理解できる。
道徳とは漠然としたものではあるが、日本の道徳教育のアプローチより、フ...続きを読むィンランドのアプローチの方が具体的で、論理的で、効果もあるように思えた。

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Posted by ブクログ 2020年01月16日

幸福度だけでなく教育も世界一。15歳の学習到達度で読解力や科学的リテラシーなどで1位だが、学力テストなし、受験なし、偏差値なし、当然塾もない。小学校から大学まで無償の上、小中では教材も無償支給、高校まで給食も無償。少ない授業時間で教員の長時間労働もない。人生観を育む独特の授業、'いかに学ぶ...続きを読むかを学ぶ'ことに力点が置かれた教育。日本とフィンランドと両方の国で子育てをした著者の経験から、両国の教育の違いが語られている。学校の視点から教育を管理する日本、子供の視点から教育を考えるフィンランド。印象的な言葉として、日本語での登校と下校。学校を頂点に見据えた発想が垣間見える。フィンランドの教育も一朝一夕で、今日のスタイルに到達した訳ではない。歴史的経緯を理解する中で、日本でも参考にすべき発想転換のヒントが浮かび上がる。賛否両論の議論を通して、日本の教育が再構築されていくことを期待したい。

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Posted by ブクログ 2020年01月13日

フィンランドが世界一かは分からないが、極めて合理的な教育をしていると思う。
学校行事も必要最低限。入学式も運動会も遠足も部活もない。
テストも偏差値も受験もない。
基本的にどのように生きるかや考える力をつけることに重点が置かれている。
日本の教育は相変わらず画一的で自分が子供の頃と基本的に変わってお...続きを読むらず、本当にヤバイと思う。

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Posted by ブクログ 2019年10月19日

フィンランドの教育についてはよくメディアで取り上げられていて聞いたことはあったが、この本では筆者の子どもが実際にフィンランドで受けた教育をもとにしており、より具体的な内容まで知ることができる。兵役や母の日の話など、フィンランドの歴史的背景も初めて知り、勉強になった。

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Posted by ブクログ 2019年08月15日

タイトルの答えは書かれていないと思う。形だけ真似したり、取り入れたりしても、どこまで実効性があるのか。

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