【感想・ネタバレ】平成とは何だったのか 「アメリカの属州」化の完遂のレビュー

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Posted by ブクログ

平成史を振り返る本。最近、平成の歴史本が多数出版されているが、これもそのうちの一つ。平成時代に起きた事件、社会、政治について、ジャーナリストの視点で考察する。著者によると、平成は社会の保守化、アメリカへの依存が進んだ時代という認識で、アメリカの属州化というサブタイトルが付けられている。また貧困や差別が進んでおり、危機的な状況にあるという。著者は、弱者の視点で平成を振返っていて、確かにそのように感じる場合もあるが、それでも実感としては昭和時代よりははるかに福祉も充実し、平和な時代だったと思う。事件も起きるし政治でも様々な問題もあるけれど、戦争のような国の存亡に関わるような問題は無かった。社会環境は、明らかに優しく住みやすい国になっていると思う。
ジャーナリストは、日々事件や事故、政治や社会の話題を追っているので、些細な事も拡大解釈しがちだ。著者もその傾向があるように見受けられる。。職業柄、問題提起することが使命なので仕方ない部分もあるけれど、個人的な感情に任せた記述も多く、また平成史を俯瞰する視点ではどうかと思う記述も多かった。読み物としては面白いけれど、著者の意見に全て賛同する気持ちにはなれなかった。
因みに、個人的には平成というのは、国民の政府への依存、経済重視の傾向が強まった時代のように思う。毎日、テレビ番組はカネの話ばかり。カネの多寡が全て。質素倹約が美徳とされた時代が懐かしい。今話題になっている年金が心配なら、もう一度そういう精神を見直すべきではないかと思う。

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2019年11月20日

Posted by ブクログ

多くの社会批判の著作のある斎藤貴男さんが書き下ろした平成史。折に触れて自分の著書が引用されていて、内容的には目新しいものはありませんが平成という時代のオーバービューとしては良くまとまっているのでは・・
それにしても平成という時代は左派にとっては押しまくられた時代だったのでは。最後の砦が天皇の「お言葉」? 結局対抗できる論理が出てこなかったというか、まあ、何を出しても議論にはならなかったんだろうけど。
著者の出す日本の未来像が「小日本」では説得力に欠けるように思います。令和の時代に発想を大きく転換するような新しい構想が出てくるといいですね。

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2019年04月27日

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