あらすじ
不意に起こった出来事により、すれ違う龍之介とコハルの想い。兄として、再び妹と向き合う覚悟を決めた龍之介は2人の誕生にまつわる真実を知る事となる。物語の中心で兄妹が選択した運命の結末は――。 【同時収録】ももものがたり トシ春と友達編
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Posted by ブクログ
本当に終わってしまったのか……というのが読後の正直な感想
物語の背景がとても大きく深いのにこの話数で終わってしまったということはやはり打ち切りなのだろうけど、打ち切りだからって突然終わらせるようなことはせず物語の裏事情を語れるだけ語り龍之介の覚悟を最後に示して終わったのは非常に好印象
ただ、それにより巻の大半が裏事情の説明に費やされているために龍之介と小春がそれぞれの局面でどう思っているのか、そして二人の傍に居るエステルは二人をどう見ているのかがあまり深く言及されなかった点は少し惜しいと思ってしまう
キャラ紹介や父親の敖白の話によれば龍之介は可能性を信じられる強さを持った少年であり、小春は可能性と奇跡の上に生きている少女。
そしてこの物語において人間は恐怖心を妖怪の形にして出現させてしまう弱さがある
そのような世界の中で可能性というものを力強く持つ二人が中心となって駆けていく物語は非常に読み応えがあるものだった
今更だけど、もっと物語の続きを読み、龍之介と小春の成長を出来る限り感じ続けたかったな……