あらすじ
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江戸の庶民を描いた心あたたまる時代小説。
辛い生活の合間に、満天の綺羅星を見上げ、幼い達造とおたえは「俺たちの星もあそこにはあるのだろうか」と呟いた。やがて継父と折り合いの悪い達造は身を持ち崩して家を出、今は目明かしの下っ引きとして暮らしていた。江戸の町を跳梁する凶暴な盗賊を追ううちに、その魔手は、仲間の命を奪い、ついには実家にも及んできた。そしておたえは…。前作『しずり雪』に続き、庶民の哀感とひたむきさを描いて感動をよぶ本格的江戸小説。
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Posted by ブクログ
再読です。
下引きを主人公にした捕物ですが、やはり安住さんは良いです。
なんとも言えない情感があって、山本周五郎や藤沢周平を思わせるものがあります。
残念なのはそれらしさが伝わってこないタイトルと表紙ですね。
それにしても安住さん、2004年に『しずり雪』でデビューして10年。いまだ5作です。文庫化去れたのは4作。あまり沢山書いて荒れるのも困ったものですが、それにしても遅筆です。
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11-037 2011/04/20 ☆☆☆☆☆
どうも、タイトルと表紙の絵で手を出しかねる所もあったのですが、中身の仕上げは見事。やっぱり安住さんは良いです。
薄雲りの下の景色の様にしっとりとしたトーンで、各所で見せる描写の見事さは周平を思わせます。
設定や流れは最初に読んだ安住作品「日無坂」に良く似ていますが(出版順から言えば「日無坂」が似ているのですが)、各々の登場人物が、たとえば荒んでいたり、いい加減だったりしても、その奥底に優しさを持っている所に共感が持てます。この、人を見る優しさが安住作品の特長かもしれません。
これで全作品読んでしまいました。
早く次作が出ないかな。でも遅筆のようだし、当分期待できそうもありませんが。。。
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