【感想・ネタバレ】階段下の猫(1)のレビュー

あらすじ

築60年を超える復興住宅のアパートで暮らす2人の少女は少し複雑な家庭環境の中、階段下にいつもいる猫の主水と共に静かで穏やかな日常を過ごしていた…ほんのりビターで温かい家族の絆が描かれた青春白書。

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Posted by ブクログ

古い集合住宅に父母とともに住む姉妹。そのもとに、実の母親が帰ってくるところから物語は始まる。姉妹の父母は、ほんとうは祖父母であり、実の父親は借金問題でトラブルを起こし離婚してしまい、母親は子どもを祖父母に預けていたらしいことが分かってくる。そして母親と姉妹のつながりが再構築されてゆく流れが、隣人たちや半分ノラ状態で集合住宅に飼われている猫との交流をまじえて描かれてゆく。
語り口は繊細かつ巧みであり、姉妹の家族背景は直接説明されるのではなく、登場人物の会話の端々から少しずつ垣間見えてくるしかけになっている。完成度の高い一作。

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2019年05月20日

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