あらすじ
平家は倒れた。だから悪い?平清盛は悪人?では、どう悪いのだろう。"日本のルーツ"平安時代に生きる人々は、実はあまりにも、「現代人」だった。院政、摂関政治、女帝、国家……知らないことだらけの歴史を見直してみる。「諸行無常」で片づけられない日本の歴史。古代の権力世界の住人達から、新しい歴史の広がりを見る縦横無尽の史論。
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Posted by ブクログ
長く、枕元本として安眠のための導眠剤本としてころがっておりましたが、製本が独特で、ページが固いのが玉に瑕で、寝転がりあおむけ読書には向きません。寝てしまうと結構分厚い本が顔のうえに落ちてきますが、その際ページが自然に閉じて頭にこつんと当たるというわけです。
だからというか、仕方なくうつ伏せで読むことになりますが、両手で押さえておかないとページが閉まってしまうのです。布団の中で、ぬくぬくしながら読みたいにもかかわらず、肩から上が布団から出てしまいます。冬場には、少々つらいものがあります。
そこで、寝転がり読書用ブックスタンドの導入となったのですが、漸く読み終えました。何をくどくど書いているのかといぶかしむ方もいらっしゃると思いますが、橋本治君の「双調平家物語15巻」が、「祇園精舎」から「殿上闇討」にたどり着くのにほぼ10巻の記述を必要とすることになった、いわば理由が延々と書かれている本書については、この程度の前振りは当然ということですね。
手に取られるとご理解いただけると思いますが、この本はそういう重さと厚さの中に、橋本君の思考の過程が綴られているのですが、一番の楽しみ方は、枕にすることかもしれないと気付く頃に読みえることができるわけです。
さて、二冊目の枕候補に取り掛かることにしようか。