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とんでもない。
それがこの本を読んだ感想。池井戸さんが銀行出身なのは周知の通り。その知識をいかしたとしても、この類いまれなるシチュエーションを構築できる小説家は居ないだろう。
取っ掛かりは、銀行員出身の先生が、生徒から受ける相談事。それが、町全体をカオスに陥れるほどの争乱になろうとは、誰が思うだろう?次から起こる騒動、張られる伏線、それを回収する度にどんどん話が大きくなっていく。
本に没入する感覚を、久々に感じた。読んだあとの感想?もっともっと続きを読みたい!
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面白かった!ここ最近は実用書しか読んでいなかったので、世界に浸りながら楽しく読めました。
本書には大〜小規模の経営者、その家族、アナリスト、銀行マンなど会社の運営に関わる様々な立場の人物が登場しています。彼らの謎解きや奮闘は、いち末端社員でしかない自分の目にはとても新鮮に映りました。
本書を読んだのはコロナウイルスによって人や物の動きが停滞してしまった2020年2月現在。インバウンド前提の観光業や、海外に大きく依存した生産ラインが深刻な影響を受けているのを見て、ふと関連企業の資金繰りを心配している自分に気がつきました。これまではこういったニュースを見ても、いまいちその影響を想像できておりませんでした。不勉強な自分の視野を広げてくれた池井戸さんに感謝です。(コロナに関しては、国民で力を合わせ、なんとか無事にこの難局を乗り切れるよう祈るばかりです。。)
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初期の作品であるためか、読後感が後々の作品ほどすっきりしない。それでもページをめくる手を止められなくなる池井戸パワーには脱帽するしかない。初歩的な金融の知識が多少あったほうが楽しめるだろう。
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●前半はよし、特に取引の複雑さがどんどん明かされていくストーリーはハラハラで面白い。
●その分、後半のあっさり感はいただけない。まあ、仕方がないんだろうけど、もうちょっと他になかったかな…
●最初はなんだこれって思った女子高生がめっちゃいい味出してる。ドラマ化するべき。
●地域通貨が出来上がっているカラクリはお見事。よく思いつくなあと感心する。
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主人公は元商社マンの高校教師、という池井戸潤では「MIST」のように珍しい設定。とはいえ商社で信用調査部に在籍していた経験と知識から教え子の父親の会社を救えることができないかと奔走する。個人的には「期限の利益喪失」について何度も説明があったのがありがたかったが、想像を超えた結末に少し後味が悪い。
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某所でクソ暇で90ページまで読んだので買って続きを。んー面白くならなかったな。ヒロインどっちも活かしきれてないだろ。田神札も面白いんだけど、下請けに押しつけるとかあんまりリアリティを感じなかった。トロッコのとことか必要だった?なんと言うか支離滅裂な一冊。ラストの後日談も興醒めだよ。
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お金とは何か、を深く考えさせられる小説。
お金の表と裏=希望と絶望
というタイトルを理解できた気がする。
お金に使われるのも使うのも自分次第。
お金とうまく付き合える人生にしたい。
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「池井戸潤」の長篇ミステリ作品『架空通貨(原題:M1)』を読みました。
『銀行総務特命』に続き「池井戸潤」作品です。
-----story-------------
街は暗黒の企業に呑み込まれた!
女子高生「麻紀」の父が経営する会社が破綻した――。
かつて商社マンだった社会科教師の「辛島」は、その真相を確かめるべく「麻紀」とともに動き出した。
やがて、2人がたどり着いたのは、「円」以上に力を持った闇のカネによって、人や企業、銀行までもが支配された街だった。
「江戸川乱歩賞」受賞第1作『M1』を改題
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2000年(平成12年)に発表された「池井戸潤」の第二長篇… 『果つる底なき』で「江戸川乱歩賞」受賞後プロ作家としては初の長篇となる書下ろし作品、、、
企業小説の一種になるのかな… 金融関係のネタをしっかり仕込んだ独特の作風で、金融ミステリとか、金融スリラーとか、そんなジャンル名がぴったりの感じの作品でした。
■第一章 霧
■第二章 黒い町
■第三章 軌道道(きどうみち)
■第四章 破綻
■第五章 期限の利益
■第六章 オルゴール
■解説 杉江松恋
元商社マンで信用調査部に籍を置いていた「辛島武史」は、自社のリストラ方針に嫌気がさして退職し、現在は私立高校の社会科教師として奉職している… ある夜、彼が副担任を務めるクラスの「黒沢麻紀」という生徒が、「辛島」のマンションを訪ねてきた、、、
「辛島」はその態度に不信の念を抱くが、翌日、彼は「麻紀」の父が経営する黒沢金属工業が第一回目の不渡りを出し、そのため「麻紀」の転校届が提出されたことを知る… 翌月の決済日には第二回目の不渡りが出て会社が倒産することは間違いなく、「麻紀」の家族は多額の借金を抱えることになる。
「黒沢家」を訪ねた「辛島」は、「麻紀」が会社をすくうために田神亜鉛という会社を単身訪問しようとしていることを知る… 田神亜鉛から黒沢金属工業に押し付けられた社債7千万円の期前償還が実現すれば、会社は倒産を免れるからだ、、、
教え子の直向きな思いに打たれた「辛島」は、「麻紀」の後を追い、東京から400km離れた田神町を目指すことにする… 田神町――、田神亜鉛の関連需要が町の経済を左右する、事実上の田神亜鉛の城下町である。
亜鉛産業一色に塗りつぶされた黒い町の人々の挙動は「辛島」の胸中に疑念を呼び覚ます… 田神亜鉛の社長「安房正純」が田神町を支配している手段は通称「田神札」と呼ばれている私製通貨だった、、、
田神亜鉛の関連企業や、その下請企業のみならず、彼らが利用する飲食店、商店、そして一般住民までが「田神札」という架空通貨に苦しめられており、町は失意と絶望のどん底に陥っていた… この「田神札」を巡り、南米のダミー会社を利用したコンサルタントの「加賀」と暴力団によるマネーロンダリング、黒沢金属工業を買収することになる幽霊企業、融資を回収しようとする金融機関等の様々な思惑が交差する中、遂に田神町に巣食っていた闇が爆発する事態が発生する。
黒沢金属工業の破綻は防げるのか?「加賀」の真の目的は?そして、田神亜鉛に支配されている田神町の運命は? やや、現実離れした設定ではあるものの、ミステリとして愉しめる展開でしたね… そして、知的興奮が刺激される一冊でした、、、
お金のことについて、こんなに考えさせらえた作品は初めてですね… お金って、貨幣って、何なんだろう、自分にとって必要なモノって、何なんだろう って、結論は出ないけど、考えさせられましたね。
「池井戸潤」作品… 面白いなぁ、、、
次も「池井戸潤」作品を読んでみようかな。
Posted by ブクログ
・飽きさせない展開で読んで満足だった。
・キーパーソンが次から次に現れ、先が読めないところが面白い。
・展開として後半あたりからめちゃくちゃになっていくシーンがあり、そこは入り込めなかった。
Posted by ブクログ
●池井戸さんは元銀行マンだけあって、マネーを扱ったストーリーが得意だ。本書も、私募債や田神札という地域振興券が人や企業、銀行までを支配してしまう構図が複雑に展開し、面白い。辛島・真紀という主人公が登場するものの金の動きに奔走させられる人間模様という感じです。
●また、書中で気になったのは、①“悪貨は良貨を駆逐する”。だが本当に駆逐されるものは、金ではなく、その金を持つ人の生活であり人生であり、ときに良心である ②金を中心とした価値観、経済観念が人々の心にこれほど深く寝付いてしまっている現代社会の歪み ③ビジネスの原則を無視した金は、必ずその指からすり抜けてく・・・、等である。言わずもがな、お金は重要と思うが、ひとの価値判断のモノサシにはならないと思う。
●私は、人に対する思い遣り、感動、共鳴できる心、・・・等を大切にする人に敬意を表したい。そういう社会でありたいと思います。
Posted by ブクログ
〇田神札をババ抜きと表現しているのがおもしろかった。
〇知識として中小企業が立場的に非常に弱いこと、
現金があることが経営に重要な事が、わかった。
〇最後の最後まで、安房の人柄についてあまり記述がかったことが不思議だったが、1度目の倒産の話や父片手の安房などの記述によって、彼の生き様から彼の思考回路が想像できたので、あえて表現しなかったのではと思った。
〇両替屋の内容が興味深かった。人間の性分、どうにかして人は生きようとする姿を汚く表していたが、私はむしろこの人に共感できた。
〇恭子や辛島の元奥さんの記述にいて、人は無自覚のうちに家族に依存しているが、男はそれに気づきずらく、女は言動として表現してもらいたい生き物だということを理解した。
〇仮想通貨というタイトルのため、ビットコインに関する話かと思ったが、少し違った。どちらかというと田神札は現在でいうポイントや消費券に近い方の用途で使われていた。ビットコインやらは、発行量に制限があり実質株券のような使われ方となっているが、田神札は現実のお金に近い使われをされており、発行量はどうなんだろうと思っていたら、そこがストーリー的にも肝だった。
お金というものは、多くの人々がそれをお金だと信じているから価値を産むのであって、その根拠は人間の信頼度でしかないことを痛感させられた。
それは、現実日本円にもいえることで、日本円の価値を皆が信用に足りないと判断されたら、その瞬間から私の持っているお金はちょっと丈夫な紙やコインとなってしまう可能性もあるのだと、そんな危うさを感じ、ちょっと身震いした。
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これが初期の頃の作品とは思えない筆力‼️
タイトルの架空通過やら計画倒産、不渡り、マネーロンダリングと言ったきな臭いワードが散りばめられた作品ながら人間臭い部分をいい具合にスパイスに使った作品てす
Posted by ブクログ
田神亜鉛の企業城下町で、田神札なる架空通貨が巻き起こす恐慌。
*2000年3月刊行の「M1]を改題。
第一章 霧
第二章 黒い町
第三章 軌道道
第四章 破綻
第五章 期限の利益
第六章 オルゴール
元アナリストで高校教師の辛島は、副担任を務めるクラスの黒沢麻紀の家業の黒沢金属工業の危機にかかわることになり、資金繰り困難の発端となった社債を発行した田神亜鉛に乗り込むことに。
田神亜鉛は企業城下町を形成し、田神札なる架空通貨を発行し、その通貨が金融や協力企業、下請けを負のスパイラルに導いていた。
辛島と麻紀は社債の期前償還を求めるが、加賀なる女性コンサルにやり込められてしまう。
辛島の調査が進むにつれ、田神亜鉛の経営状態や、架空通貨のオーバーフロー、闇の組織との関連などに気づいていく。
買収、計画倒産、マネーロンダリングと巧妙な金の流動。そして隠された悲しい過去にまつわる因縁。
そして田神町全体が奈落の底へ落ちていく。
話が難しいですが、緻密なストーリーでお腹いっぱいです。
架空通貨から話が一気に黒く染まっていきます。
江戸川乱歩賞受賞後作品としては申し分ないのではと思います。
Posted by ブクログ
池井戸潤の初期の頃の作品で江戸川乱歩賞の「果つる底なき」の後に2000年に発表された作品ですが、池井戸潤の作品を読むのは11作目です。後に発表された作品「空飛ぶタイヤ」や「下町ロケット」のようなワクワク感や勧善懲悪のスカッとする感動はないのですが、悪を追い詰めて破綻させるまでの過程にはグッと引き込まれます。でも誰も救われない暗いストーリー展開にはやはりスカッとしないのです。
元商社マンで企業信用調査のプロだったのが、事情で退職して高校教師になっている辛島武史36歳が主人公。クラスの女子生徒の黒沢麻紀が父親の会社黒沢金属工業が不渡りを出したことで行方が判らなくなったことから物語は始まる。
取引先の田神亜鉛が牛耳る田神町、典型的な企業城下町で取引先とその下請け零細企業が集まる町である。そしてその町だけに流通している架空通貨を巡り、辛島武史と黒沢麻紀がその暗部にせまる。
暴力団組織のマネーロンダリングや別の復讐劇が絡んで結構興味を惹かれる途中展開なのですが、最後の結末がすっきりしないのです。それとも私が知らないだけで、続編があるのでしょうか?
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池井戸潤先生の本を初めて読みました。会社の経営やお金について沢山勉強になることが詰まった本でした。
ただ、私には少し難しい内容だったため最後まで読むのに苦労しました。
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――金は、この世の共通言語である。結局のところ、薄っぺらで自分の世界の無い人間たちにとって、最も手っ取り早く、そして分かり易い自己表現が金なのだ。(第六章 オルゴール)
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お金とは何か。
会社とは何か。
色々考えて勉強になる作品でした。
普段使わない専門用語も池井戸さんの作品では、自然と分かりやすく説明を入れてくれるので流石です。
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とにかくスケールの大きな作品だった。怖かった。筆者の他の銀行ものの作品より、膨大な数の一般人がお金に振り回されており、不景気な今の状況と重なってより悲壮な気分になった。世紀末感がすごかった。お金ってほんと大事。専門知識のないわたしとしては難しかった。
途中からはぐいぐい引き込まれて楽しめたが、終始ヒロインの女子高生の存在がストレスに感じてしまったため星3つとする。一方、加賀のような大人の女性には憧れる。池井戸作品は登場人物に女性が少ない方が好みだと気付く。
Posted by ブクログ
読んでてとても悲しくなった。
下請け会社がこんなにも虐げられている現実。
この本はだいぶ前の時代で、今は下請け法で守られている部分はあるけれど、これに近いことはあるのかもしれないなと思うと、末端の会社は辛いなと思う。
池井戸さんの小説は、大逆転劇がおきるのが大筋だけど、本作はとても悲しい気持ちのまま終わった気がする。
ひとりの女性の復讐は成し遂げられたのかもしれないけど、ひとつの町が壊滅的な打撃をうけ、暴動さえもうまれ、結末はとても苦しい現実だった。
お金がひとつの大きなテーマになっていて、このお金によって人は狂うし、人でなしになっていく。こんな人にはなりたくないと思いつつも、自分は正しくいられるだろうかと思うと、自信がない。
どんな逆境にあっても、強く生きられる人間になりたい。
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女子高生がヒロインだったりと、やや違和感はあるものの、面白く読んだ。
途中、分からない部分もあったので、金融の勉強をしなければならないなと感じた。
世界は銀行(会計)が動かしているように感じる。
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登場人物が多いが、それぞれに個性がありストーリーの中で存在感が際立っていた。タイトルの架空通貨により町全体が翻弄され、蝕まれ、破壊されていく様はまさに人工ウイルスのようで恐怖を感じた。畳みかけるような後半の展開は少し奇抜にも思え、他の作品ほど入り込みないところもある。
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ひと言で表すなら、空恐ろしい…。
今でこそ、仮想通貨なる物が私たち一般市民にもおおかたの概要、イメージとして周知の事実となった時代ではありますが、これを20年も前(2003年)にフィクションとしてここまで仕上げて見せてくれた池井戸潤氏が凄い!
2003年に読んでいたとしても、凡人の私の頭では、ポカーン必須でフィクションの域を超えなかったと思うけれど、今なら架空通貨の恐ろしさを身近に感じることができる。
大きな組織から下へ下へと流れる謎の紙幣。
下請けの弱みに漬け込むように、押しつけられるそれは、最終的には個人商店へと貯まって…否、溜まってゆく。
1万円の対価と支払われたとしても、銀行でそれが1万円になることはない。小さいながらも店を経営するものとして心底ゾッとする。
父の会社を救おうと翻弄する高校生の麻紀と高校教師の辛嶋が、謎の紙幣の真相を追う長編ミステリー。
細かい数字のマジックとトリックは複雑で、正直付いて行けてないのですが(笑)終始、緊迫感ありで十分に楽しめます。
今年の17冊目
2021.11.17
強引さを感じる展開
最初はあまり面白い感じはしませんでしたが、途中から話しが強引に展開されて、訳の分からない奇妙な所に連れて行かれ、最後まで振り回された感じがしました。面白いといえば、それなりに面白いのですが、ちょっと無理を感じる部分もありました。
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池井戸潤氏の初期作品。
女子高生が元金融マンの副担任と金にまつわるドロドロした問題と格闘するというストーリーで現実離れした感覚は、あるが面白かった。
マネーロンダリングについて具体的事例で学ばしてもらいました。
マネロンとは
①プレイスメント 隠匿。
②レイヤリング ろ過。資金の出所をわからないようにするための動き。口座間移動、名変など
③インテグレーション 同化。隠匿、ろ過後に合法的な金として表に出すこと
マネロンはさておき登場人物が公衆電話を使うなどしており、時代の進化を感じた。
Posted by ブクログ
地域に強く根付いた産業が、不況のために傾いたとき
その中心にいる社長がひとりだけ助かろうと
あらゆるあくどい手段でカネをかきあつめ
さらに、それらの隠しマネーをプールするために
ダミーとして、とある金属加工会社を買収するのだが
そういった問題に巻き込まれ、表面化した両親の不仲により
家庭崩壊の憂き目にあうのが本編ヒロインである
彼女が、困っている父親の力になろうとして
動き始めるところから話も始まる
タイトルの「架空通貨」とは
地域産業を支える中心企業が、借金のカタに発行した地域通貨のこと
計画倒産までの時間稼ぎをおこなう目くらましである
2000年前後には、グローバル志向から日本の閉鎖性を批判する形で
通貨を題材とするフィクション作品がかなり登場した
映画「スワロウテイル」や、漫画「カイジ」
それに、芥川賞の「聖水」などだが
それらの中でもこの「架空通貨」は、金融出身の作者が
その知識を縦横に駆使して
リアルっぽい世界を築きあげている
この時代
グローバリズムとコスモポリタニズムが同一視されていたこともあって
村社会の父権主義に対する共感性の欠落が、強く支持されている
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池井戸さんのデビュー二作目。
通貨、マネーロンダリングなど、お金にまつわる概念や知識を駆使したミステリー。
主人公の立ち位置の設定、物語への関与の仕方が彼の定石と少し違い、二作目という事を知ると納得。
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乱歩賞作家の受賞後の長編第一作は『二作目のジンクス』を打破し、傑作でした!
ビジネスの原則は、ビジネスで対価を得られるのは、相手の幸せを実現するから。原則を無視した金は、必ずその指からすり抜けていく。他人を不幸にし、いずれ自分を不幸にする。『金』という普遍的なものに、人それぞれの過去、思い、未来、いろんなものが込められている。長編だけあって仕掛けが大掛かりで何度も前に戻り紐解き紐解き(^^;)