【感想・ネタバレ】好きになる救急医学 第3版のレビュー

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ネタバレ

mac
2022年09月30日

・救急医療は医療機関から始まるのではなく、現場から開始されなければならない。
・救急車内では、患者の観察と評価、救急救命措置、応急処置などを行う。
・搬送中の体位管理や保温も大切。
・重症外傷では、重症後1時間以内に、根本的治療が行われる必要がある。
・腹部外傷の主病態は、腹腔内出血と腹膜炎...続きを読む
・頭部外傷では、意識状態の把握が大切。
・胸部外傷で注意すべきは、緊急性気胸、心タンポナーデ、フレイルチェスト。
・骨盤骨折は強大な外力で起こり、後腹膜に大量の出血を見ることがある。
・多発外傷は、優先順位を考えた治療と、チーム医療が不可欠。
・重症外傷では、しばしば感染の合併から多臓器不全を発症する。
・ダメージコントロール手術と、プレホスピタル(病院前救護)
・重症現場で即座にメジャーな損傷部位の処置/手術の実施→生理学的安定を得る→病院に搬送
・重症熱傷時の輸液
・開胸心臓マッサージ
・広域災害におけるトリアージ
・呼吸中枢は脳の延髄。脳、呼吸、循環の三つが生命維持の基本
・心肺蘇生法のCAB:chest compression(胸骨圧迫)、airway(気道確保)、breathing(人工呼吸)
・異物による気道閉塞には、腹部突き上げ、胸部突き上げ、背部叩打
・ヒトは周囲の環境の変化で、いろいろな障害を引き起こす。
・ショック(急性の全身性循環障害)→①虚脱と無気力状態、②皮膚蒼白と冷感、③冷汗と湿った皮膚、
④血圧低下、⑤脈圧の狭小化、⑥頻脈、⑦頻呼吸、⑧乏尿、無尿、
⑨爪床refilling遅延(指の爪を押してすぐ離す→赤みが戻るまで2秒以上かかる)など
(ただし、感染性ショックでは、皮膚は乾燥していて温かい)→
治療は①気道確保と酸素投与などの心肺蘇生法、②循環動態の把握と異常の補正、③原因の除去、
④集中治療による全身管理と合併症の予防など
・経口摂取の期待できない重症救急患者の栄養管理はとても大切。
腸が使えるときは、経静脈栄養(高カロリー輸液)よりも経腸栄養を行う
・患者さんの訴えをよく聞くことが大切
・被災者のPTSD(心的外傷後ストレス障害)に対する精神的支援も大切
・重症救急患者を治療するときの心構えは「木も見るし、森も見る、総合診療」である。

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Posted by ブクログ 2016年05月28日

 救急医療の現場ではどういったことを行っているのかを、怪我の定義や原因治療法、医療施設の面などから解説している。医療従事者向けなので難しいところもあるが、そこまで専門的な領域に踏み込んでいないので一般の読者でも読むことのできる内容となっている。
 本書での一番の驚きは、急病患者の搬送をするようになっ...続きを読むたのが昭和61年(1986年)からということ。それまでは救急車で搬送できる患者は交通事故での傷病者のみだったとのこと。救急に対して問題が指摘されることがあるが、始まってからまだ30年であり、現在も大きな改定が続き、さらに対応すべき患者数や病気の種類が増加している状態であることを考えると、当事者である急病患者には申し訳ないが、問題が生じるのはやむを得ないかも知れない。
 内容の難しさにばらつきがあるが、混同されがちな救急医療と災害医療の違いやAEDの使い方、最新の心肺蘇生法の手順など医療関係者にもかかわらず知っておいたほうが良い情報が多く掲載されていた。

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