【感想・ネタバレ】信じていいのか銀行員 マネー運用本当の常識のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

・山崎氏の既読の本との差分を比較して、最も充実している本を購入する。
・個人向け社債は、機関投資家が魅力を感じないためリテールに回されてため購入しない。
・リボ払いする人は経済肝炎が弱いので結婚してはいけない。
・心理学的に、親切に話を聞いてくれたり、自分のために時間を使ってくれたりする人に、ある種の負い目を感じるため、無料のFP等に相談をするとその心理にはまってしまう(自動車セールスもその一環)。
・MRFも投資信託の一種なので、証券会社が倒産しても、MRF自体は全額補償される。
・銀行員の適正は、①大人になっても勉強が苦にならない、②出世を自分の価値観にできる、③ストレスに耐えられる自信がある。さらに、採用時の学歴等の序列がずっと付いて回る。
・お金の長所は後から使途を自由に決められること。効率よく増やしておいて、後から使途を考えれば良い。学費、医療費(保険)、老後資金等を分割してそれぞれに備えて別々に運用する必要はない。分割損が出てしまう。
・投資の判断(買い増し、売り)は、自分の買値に関係なく行わねばならない。自分の買値へのこだわりを捨てて、合理的な判断と行動ができるようにする。
・NISAは運用益が非課税になるので、運用全体の中で長期保有でかつ期待リターンの高い資産(株式ファンド等)の運用に使う。債権ファンド等には向かない。
・ドルコスト平均法の弊害は、①十分な運用資金がある場合、機会損失につながる、②売買手数料が余計にかかる、③分散投資でない場合はリスクが集中する(持ち株制等)。
・お金の運用で重要な原則の1つは、運用の相談相手と購入相手を一緒にしないこと。相談相手は有料のFPが良い(無料の場合は証券会社と何らかのつながりがある)。

・TOPIX連動ETFでお勧めは、ダイワ上場投信トピックス、TOPIX連動型上場投資信託、上場インデックスファンドTOPIX。
・運用商品のリターンは、①市場リターン、②運用者による運用スキルのリターン、③手数料、で決まる。②は予測不能(アクティブファンドは不採用)。①は全ての商品で同一条件。同じカテゴリー商品で③が最安値のファンドを購入すればよい(資産残高と推移も考慮する必要あり)。
・日本のような低成長な市場でも、既に市場価格がそれを織り込んでいれば、将来の成長率が現在の予測よりも上回ればリターンを期待できる(これまでの日本市場の低迷で既にこららが反映されたと考えられる)。
・要求リターンは「金利+リスクプレミアム」であり、リスクプレミアムは論争中だが、一般には5~6%とされている。
・長期投資ではリスクが小さくなるのではなく、大きくなる。「ウォール街のランダムウォーカー」でも小さくなると記述されている。実際には、既に数学的にリスクが大きくなることが証明されている。ただし、若い人がリスク資産に長期投資していい場合は、人的資本(将来の所得)が大きいことと、所有する金融商品が人的資本より小さいため。
・運用期間の長期化とともに、①運用資産額の変動幅は拡大する、②運用資産の期待額も拡大する、③株式リターンの現れ方がランダムであれば投資家が選択すべき最適なリスク資産比率は運用期間によって変化しない、④若者がリスク資産の比率を高めてよいのは人的資本が大きいため。
・長期投資と短期投資の違いは、売買コストの影響のみ。売買コストがかかる商品では、長期ほど売買コストの償却期間を長期化して期待リターンに与えるマイナス効果を抑制できることにある(つまり、ノーロード商品では違いはない)。
・購入時に損切、利食いの目標設定することは合理的ではない。損切、利食いする時は、購入時より市場は変化していて、情報も新しくなっているので、その情報に基づいて判断すればよい。
・テクニカル分析をプロが運用に活用することはない。検証を経て有効性が確認されたテクニカル分析手法は存在しないため。
・テクニカル分析よりファイナンス研究の知識を持つ方が有効。
・ヘッジファンドは詐欺まがいの商品なので手を出さない。
・過去の運用成績と将来の運用成績に相関関係はない。
・TOPIXは統計指標として株式による社会全体の富の増え具合を表す指標としては望ましいが、運用されるポートフォリオとしては「今一つ」。
・日経平均は、どの銘柄が何株で計算されるかがはっきりしていて、かつ銘柄数も225と少ないので、デリバティブの裁定取引に使うには大変都合が良いが、運用するポートフォリオとしては値高株のウェイトが異様に高く、バランスも悪く、分散投資効果が損なわれていて、かつ値高株の期待リターンが高いと判断する根拠もないので、こちらも「今一つ」。
・アナリストの分析情報を用いて平均的かつ安定的に利益を獲得することは出来ない。つまり他人を頼ってはダメ。
・手元に残す資産は支出の3カ月程度。残った当面使わない資産を運用する。
・運用資産のなかで、リスク資産は、1年で投資額の1/3くらい大損するかもしれないが平均的には銀行預金より5%利回りが高く、幸運なら大損と同じ確率で4割くらい儲かるかもしれないと考えて、金額を決める
・リスク資産は、50%をTOPIX連動型ETF(MAXISトピックス上場投信)に、50%を外国株式連動インデックスファンド(ニッセイ外国株式インデックスファンド、三井住友DC全海外株式インデックスファンド)の中で手数料が最も安い商品に投資。
・確定拠出年金とNISAには、リスク資産を集中し、足りない分はネット証券の口座を使う。DCで外国株式インデックスファンド、NISAでTOPIX連動型ETFに投資する。
・無リスク資産は個人向け変動金利10年満期型国債、MRF。
・まとまった資金があるならば、ドルコスト平均法ではなく、自分にとっての適正投資額を遠慮なく一回で投資する。
・毎月給与からの天引きでの運用ならばドルコスト平均法を採用する。この場合は、ノーロード商品に投資する。
・現在のような低金利では、今後の金利上昇による値下がりリスクがあるため国内債券はお勧めしない。長期金利が2%を超えたら国内債券をポートフォリオに組み込む。
・外国債券は為替リスクの沖差に比べて期待リターンが低いために除外した。さらに先進国の金利が低いことも原因。
・市場のチェックとして、TOPIX、米ドルと円の為替レート、ニューヨークダウ、長期金利は毎日チェックし、前日と比較してなぜそうなったのか1分でも考えてみると良い。
・資産の売り時は、①お金が必要になった時、②買った理由がなくなった時(持っている理由がなくなった時)。自分の買値に関係なく必要な額だけを売却する。
・運用の選択は、利回り(リターン)で判断する。インカムゲインとキャピタルゲインの両方を合わせた利回りで評価。複利効果も考慮する。「72の法則」とは、72を%単位の利回りの数字で割り算すると運用資金を複利運用した場合に運用資産が2倍になるのにかかる大まかな年数を計算できる。
・リターンの標準偏差でリスクを表し、平均からマイナス2標準偏差(起こりうるケースの悪い方から2~3%程度の事象)くらいで最安区のケースの見当をつける。内外株式のインデックスファンドを半々に組み合わせると、平均リターンが5%で、最悪のケースが1年で1/3のマイナスになる。
・機会費用とは、ある選択肢を取ることによって放棄した別の選択肢の潜在的利益の中で最大のものを指す概念(時間をお金に換算したり、娯楽のためにバイトをサボった分の収入源等がそのものの金額にプラスされる)。
・サンクコストとは、人が行動した結果、その際に生じたコストが後の意思決定に影響すること。現時点よりも後のコストとベネフィットのみで意思決定するべき(これまで30億円投入して、残り30億円の費用でビルが完成できる場合に、完成後のビルが40億円の価値を持つなら継続すべきで、20億の価値なら建設を中止する)。投資であれば、買値は過去の事象なので、現点で売却する判断材料にはしないこと。

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2016年12月10日

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