あらすじ
日本を代表すると言っても過言ではない12名の哲学者たちが、一般の聴衆を前に「現代日本の危機」を提示し、その打開策を探る「哲学からの挑戦」の試み。2014年から2015年にかけて行われ、大きな反響を呼んだ連続講義を基に、熱のこもった会場の模様を完全再現する。ライヴ感あふれる口語体で「知」「ことば」「いのち」「戦争」という「四つの危機」を取り上げ、立ち向かおうとした哲学者たちによる真剣な格闘の記録。(講談社選書メチエ)
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Posted by ブクログ
グローバル化によって生じた「危機」を、哲学者たちがどうとらえているのかが分かる本。
現代日本にそこはかとなく漂う不安感・危機感を、「知」「ことば」「いのち」「戦争」の4つに分類し、12名の哲学者がそれぞれの専門分野のトピックスを使って説いている。
「危機」がなぜ生じたかという私なりの感想は、それぞれの危機が向かうベクトルが「平和」な時代とは違う方向動き出しているからなのではないか? という事だ。
特に「ことば」に関して言えば、日本人同士であっても万人に共通でなくなっているのではないか?
だからこそ確かな過去の偉人たちの足跡を振り返りつつ、自分の立ち位置を説明し、これからを論ずる哲学的な語り口が、より一層必要とされていくのではないか? そんな気がした。