あらすじ
いつの時代も、変化している。私たちはいつも、今は大変な時代だと思っている。では、人類史という長い目で見たら、今はどういう時代なのか。私たちが体験しているこの変化は、たとえば中世から近代への移行に相当するような大きなものなのか。それともよくある変化にすぎないのか。どうやったらそのことを知ることができるのか。気鋭の科学史家が、科学から歴史まで、文理の垣根を越えて飛びまわる愉快な知的冒険の書!
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Posted by ブクログ
本屋でパラパラめくって気になって買ってみてよかった。今年読んだノンフィクションのなかで今のところ一番面白い。
ただ、どんな内容の本かと問われると難しい。実際、このタイトルと帯で本の内容を想定すると科学と歴史についての本なんだろなぁ、というくらいだ。あと、ある程度、教養があった方が間違いなく楽しめるほんでもある。(特に科学哲学、科学史あたりの知識)
タイトル通り、今は時代の節目なのか、という問いを中心に話は進むが、オリンピックの話、地震の話、音楽を含むコピペ文化の話、江戸の経済の話と、話題だけ見ると?しか浮かばないだろう。
個人的に面白かったのが、申の巻の芸術は文明を先駆けるの話。音楽などいわゆるサンプリング文化が今後の科学研究の行く末を暗示しているというもの。
読んで何かを学ぶことはあまりないが、刺激を受けることは間違いない一冊。
Posted by ブクログ
時代の節目と入った何を持ってそういうのか。今まで思ったこともなかったのでこの本を読んで衝撃を受けた。一風変わったテーマを取り上げているのが今回の本。
「今日の運勢」人気の謎では、「暦」同様、依存することによって自分で何をするか決断する負担が減る。その一方で責任を他者にゆだねることにもなると指摘している。
「ぐるなび」のようなグルメサイトがよく利用される理由も、他人の意見を参考にしてできるだけ「ハズレ」と言う要素を排除して、楽に決断したいという心理が透けて見える。
「やっぱり予知できないのか」では、地震の予知が話題になっている。よく週刊誌でいつ頃地震が起こる可能性が高いと言う特集を目にすることがある。著者は、この手の記事の情報源について3つのパターンを挙げている。まずは専門家、科学評論家や民間の研究家、そして占い師、あるいは自称超能力の方。
本当かどうかは、特にキャリアの長い人の場合、5年、10年、20年と過去の記事を探して読んでいけばこの人の言っていることはまともなのかそれともその場しのぎの発言をしているのかわかる。
雲をつかむようなテーマで書かれたこの本。あまり見たことがないのでつい手にとって読んだ。著者曰く「節目の時代は案外、長い」と述べている。2015年も安全保障法案などこれからの日本に大いに影響を及ぼすものがどうなるか。そう考えると節目の時代のトンネルを抜けるのはいつのことやら。
Posted by ブクログ
今は、「時代の節目」なのだろうか。もしそうだとすると、どのくらいの節目なのか。つまり何年に一度くらいの「珍しさ」の節目なのか。文明探偵は、今、直感的に、世界は、かなり長い周期の節目の「寸前」にいるのではないかと感じている。暦、占い、クリームチーズケーキ、オリンピック、宗教、地震の予知、STAP細胞事件、科学の限界、アート、ディスクジョッキー、DNAの進化、ダイオウイカ、川口浩探検隊、『今この瞬間の、宇宙のすべての運動についてのデータさえ分かれば、未来は完全に計測可能である、というラプラスのデーモン』、『マグニチュードと震度、小玉西瓜の破片などの関係性を表す、べき乗則による支配』など諸々の観点でみたとき、それから見えてくる兆しは、やはり、「近代の終わり」なのである。
Posted by ブクログ
随筆。ツイッターで様々な人が鋭いことを書くが、それらを寄せ集めたような感じ。一人で網羅出来てるから凄いとも言えるが、手広くフォロー出来てる人には目新しさは無いかも。