【感想・ネタバレ】ばけもの和紙庵の花嫁さんのレビュー

あらすじ

心に傷を負い、故郷の函館に戻ってきた桃子のお見合い相手は、烏(からす)の<ばけもの>の青年だった!? お見合いの席に現れた烏、元親に驚きつつも、桃子は互いの見極め期間として「お試し夫婦」になることを提案。結婚に夢は見ない。たとえ相手が烏でも相性がよければいい。烏姿の元親とのお付き合いを開始した桃子だったが、ある日青年姿の元親に遭遇して……!? 和紙屋の店主のばけものの青年との、ほっこり系お見合いラブ

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Posted by ブクログ

ネタバレ

天狗などのあやかしが「ばけもの」と文字だけだとなかなかどストレートで遠慮なしに呼ばれていて(普通なら「化け物」と呼ばれたらネガティブな展開しか想像できない)しかも、普通の人間たちと共存している日本というその設定からして、まずびっくりしました。
現代日本なのに非科学的な存在を受け入れちゃったかという。
だから、ばけものと恋も結婚もできちゃったりする。
お試し夫婦から始まった、カラスのばけもの(正確にはちょっと違うけど)で「結婚適齢期」な青年と、結婚を考えていた相手と破局して傷心中の人間の女性の不器用な恋愛ものではありますが、和紙に関わるトリビア的あれこれも楽しくて、すいすいと読めました。
ちょっとミステリ風で謎解き要素もありましたし。
特に終盤の怒涛のぶっちゃけ話には度肝を抜かれました。
カラスの元親くんの不憫ぶりに泣けるぞ。
終盤で明らかになる話を踏まえてまた最初から読むと、彼の言動の意味が分かったり、納得できるところも出てきたりするので、二度目の読書も楽しい話でした。

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2019年03月25日

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