あらすじ
ノーベル賞受賞者と言えば、多くの人は“近寄りがたい孤高の人だ”とか“凡人とは違う天才だ”などというイメージを抱きます。 もちろん、先生方の頭脳は極めて優秀ですし、研究に対する情熱も人並み外れたものです。まさに“理系の神さま”と呼んでもいいでしょう。そうでなければ、世界に認められ、ノーベル賞を受賞することなどできません。
しかし、それは先生方のごく一面にすぎません。その人生は波乱に満ちたものであり、苦悩に満ちたものでもあります。時代の波に弄ばれたり、経済的な苦境に立たされたりした方もいますし、愛する人を失うという辛い経験を持った方もいます。そういう意味では、“理科の神様”たちも私やみなさんと同じように、世間の荒波と必死に戦って生きていると言ってもいいでしょう。
だからこそ、先生方の言葉は実に深味があり、味わい深いものとなっているのです。多くの人がノーベル賞を受賞した日本人科学者の言葉に感動したと口にしますが、それも当然のことなのです。
本書を手にとり、先生方の言葉に触れることで、自分の目指すべき道を探したり、希望や勇気を取り戻すきっかけにしていただければ、幸いです。(竹内薫「はじめに」より)
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Posted by ブクログ
湯川秀樹:日々生きる事は、一歩進むことでありたい
朝永振一郎:何日も何日も考え続けて、難しい問題が解けたときの喜びは、たとい答の出ている練習問題であったでも、それは純粋に学問的な創造の喜びに近い
江崎玲於奈:人生の生きがいとは何であろうか。それは、自分の才能の限界に挑戦することではないであろうか
小柴昌俊:人間の進化は大学の中ではなく、社会に出たときに問われるものですから
益川俊英:学ぶとは新しい価値観を身に付けること、僕はそんなふうに考えています
小林誠:わからない時は諦める。そしてまたやりたくなるまで待つ
赤﨑勇:読書と言うのは自分と対話をすること。研究に直接プラスになるかと考える以前の問題です。人格というか教養というか、そういうものの基礎にるのは読書です