あらすじ
あなただけの道が生える『道の種』。
応募した人に必要な数だけ賞品が当たる『ピッタリもらえる懸賞ハガキ』。
これさえあればテストもバッチリ! 『記憶力すいとり紙』。
どんな物語もバッドエンドに変える『バッドエンドラベル』……などなど。
謎の少女・のぞめが持つカタログには、世にも便利でステキな商品がいっぱい!
でもご購入の際はご注意を。
どんな天才でも、どんな名探偵でも、
この商品を買った人間の運命は予想できない――。
意外度100%!! 読めばビックリ超裏切り系ストーリー集!!
【あなたの予想は必ず、裏切られる】【小学中級から ★★】
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
破滅的な結末や恐怖を与える奇妙な商品の数々。そんな商品を届ける役を担うのぞめは、人の<望み>を<失望>に変えることを望んでいた。カタログに記載されるマークを全て失望に変えたいという、彼女の真の目的とは。 *** 世にも奇妙な商品カタログの2巻。すでに3巻もすでに出ているようで、気になるところ。全巻は主要人物である諸キングピンクパーカーの少女のぞめとその相棒ニエノの詳細がわからなかったが、多少謎は残るもののだいぶ掘り下げられた印象。キャラが少しつかめたので前作のように「この二人、最悪だな」とは思わなかった。彼らの目的が気になるところだが、それはひとまず置いておいて。 今作も人の欲望に漬け込み、破滅的な最後や絶望、恐怖を結末として与える商品ばかりだった。お気に入りは、『道の種』『記憶力すいとり紙』と『バッド・エンドラベル』これらは三作とも恐ろしかったが、特に怖かったのは『記憶力すいとり紙』記憶力をすいとるってそういうことなのか……。でもそう思えばあの子のああいう態度ってそういうことなのかと納得。説明書を読めばこんなことにはならなかったはずだが、購入者はすでに何度か同じような商品を試している上に、成功して欲に目がくらんでいる状態なので仕方ないといえばそうだろう。全編を通して思ったが、商品の売り方が非常に巧妙。もはや、罠だ。しかも前作と違い多くが非常に安価で手に入れやすく「これくらいなら、話のタネに」と思うぐらい気軽に買えてしまう。徐々に欲をかなえていく形式なので、依存性はあるしで本当に人間の欲望を付いていると感心した。正直言って、仮に自分がすごく困っているとき目の前にこういう類の商品をチラつかされた場合断れる自信がない。前作も面白かったが、今作は飛躍的に面白くなっていると思う。