あらすじ
芝居の達人、人生の達人──。2018年、惜しくも世を去った名女優・樹木希林が、生と死、演技、男と女について語ったことばの数々を収録。それはユーモアと洞察に満ちた、樹木流生き方のエッセンスです。
〇モノを持たない、買わないという生活は、いいですよ
〇人の人生に、人の命にどれだけ自分が多く添えるか
〇欲や執着があると、それが弱みになって、人がつけこみやすくなる
〇子供は飾りの材料にしないほうがいい
〇アンチエイジングというのもどうかと思います
〇人間でも一回、ダメになった人が好き
〇もう人生、上等じゃないって、いつも思っている
〇女は強くていいんです
〇つつましくて色っぽいというのが女の最高の色気
〇最期は娘に上出来! と言ってもらいたい
【目次】
はじめに
第1章 生きること
第2章 家族のこと
第3章 病のこと、カラダのこと
第4章 仕事のこと
第5章 女のこと、男のこと
第6章 出演作品のこと
喪主代理の挨拶 内田也哉子
樹木希林年譜
出典記事一覧
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
TVを見ないデメリットのひとつは、TVに出る人を知る機会がなくなることである。やってたから見たとかCMで見たとかで、特に強い関心を抱くことはないけれど知っている。そういう出会いの機会を喪失することである。なくてもいいやと思うようになったのでTVを見ない。
樹木希林の解像度はおそろしく下がっていて、本書を読み始めたときはなんとなく亡くなった祖母を思い出したりもしたのだけれど、「毒舌だった(意訳)」と本人が語り出して、そういえば時々ぎょっとするようなこと言う人だったなと。記憶は美化するねえ。
読後においてもものすごく強い関心はないままだけれど、出演作品を幾つか見てみる気になった。合掌。
Posted by ブクログ
・絶対こうでなければならないという鉄則はない。
・自分の変化を楽しんだほうが得。
・楽しむのではなく面白がる。楽しむというのは客観的。中に入って面白がる。
面白がらなきゃやっていけない。
・病というものを駄目てして、健康であることをいいとするだけなら、こんなつまらない人生はないだろう
・「痛い」じゃなくて、「ああ気持ちいい」って言い換えちゃう
・そんな生ぬるい関係を繰り返しても人は成熟しない
・男でも女でも、ちょっとだけ古風な方が、人としての色気を感じる
・人は誰でもいろんな形で背負っているものがあると思うけど、それだけが人生の全てではない
・おごらず、他人と比べず、面白がって、平気に生きればいい
Posted by ブクログ
半分と読まずに面白さに笑い、病院の待合室で読むものではないと自宅にて熟読しました。
裕也さんとの色々はあっても、愛する形は人それぞれであり、色んな夫婦の姿があるんだなと感じました。
やることはすこしぶっ飛んでますが、樹木希林さんと言う方は素晴らしい方ですね。
Posted by ブクログ
素晴らしい!
ずっと大事にしたい。悩んだとき、心が軽くなると思う。
・加齢は神からの贈り物
・物を持たない、買わない。
・いつも「人生、上出来だわ」と思って、うまくいかないと「自分が未熟だったのよ」でおしまい。
・「昔はよかった」と嘆くより「へぇこんなこともできなくなるんだ!」って、自分の変化を楽しんだ方が得ですよ。
・「向こうが悪いんだ」といい続けて、何が生まれるでしょう。
・(同棲について)その気楽さは、人生においては無駄ね。そんな生ぬるい関係を繰り返しても人は成熟しない。
・世の家族が崩壊しないのは女の粘り強さ。女が台となって"始"って漢字になる。
「おごらず、他人と比べず、面白がって、平気にいきればいい」
分かりやすく、過不足無く、心にストンと落ちる気がする。
Posted by ブクログ
幸せとは。どうやったら他人の価値観に振り回されないか。自立すること。自分の頭で考え、自分で動く。その状況を面白がることが、幸せ。常には転がってないのだ
Posted by ブクログ
大好きな樹木希林さん。
樹木さんの言葉の使い方がすごく好きで何冊も読ませていただいてます。
こんなふうに考えれるようになったら私ももっと人生を楽しく過ごせる気がする。
Posted by ブクログ
人生こんな風にやっていけばいいのかと思わされるフレーズが多く、読んでほっとした。
不器量でよかった、というところはあまり共感できず、人生の終わりを意識する生き方も芯から実践できるかというとまだ無理かもとは思いつつだが、①自分にとって不都合なものを受け入れることで柔らかく生きる、②自分にとっての幸せは自分で考える、③人生上手くいかなくてもそんなものだと割り切る、④いやなことがあったらしっかり凹んで自分の人生の幅にする、あたりは実践していきたい。
足るを知る、のところは難しそうだし、他人をうらやんだものではない本来の自分のありたいものを見つけるのも難しい。
現状、私が憧れるのは実はタワマン暮らしなのだが、これは他人をうらやんだものな気がする。本来の自分のありたいものをそこから切り分けるのは難しいのでは?
狭くて小さい家で、本が読めてればいいという方で納得しろということではちょっと違うなと思ってしまった。
印象に残った箇所
・ものに執着しない
・幸せとは何かは自分で考える
・自分にとって不都合なものも認めることで柔らかくなる
・関わった人をどれだけ幸せにしたか
・めんどくさいから友達はいない
・不器量でよかった
・大人になればなるほど、傷ついて凹むことも経験として増えていく
・生きるというのは、どう墓穴に入るかという道。その途上でしっかり傷ついたり凹んだりすれば、自分の足しや幅になる
・自分に期待しない
・人生なんて思い通りにならなくて当たり前。物事がうまくいかないときは、自分が未熟だったのよでおしまい。目標は本当に自分が望んでいるものなのか、自分を見つめ直す
・女は芯が怖い
・生きるか死ぬか、どっちかにして!と言ってしまったエピソード
Posted by ブクログ
とうとう亡くなってしまった。大好きだったのでショック。演技もすごいし生き方、考え方に触れるたびにどんどん好きになっていってた。ご冥福をお祈りいたします。
Posted by ブクログ
樹木希林さんが亡くなったのは最近の気がしていたが、もう7年近く前のことなのだ。子どものころからテレビでよく見ていたので、とても身近な気がする。演技は文句なく上手かった(偉そうで恐縮だが)。
がんと診断され一度は手術で取ったものの全身に再発してしまったという。でもがんになることで残り時間が分かり、心の準備もでき、会いたい人に会い伝えたいことを伝えることができて良かったと彼女はいう。
樹木希林さんといえば、あのぶっ飛んだとーちゃんを抜きには語れない。骨折するほどの喧嘩をしたりほとんど一緒に住まなかったというが、それでも離婚はしなかったというから彼女でなければ妻はつとまらなかっただろう。いろいろなエピソードが載っているが、なかなか壮絶で当事者は大変に違いない。
彼女の仕事観、女優というイメージに反してごく地味な生活を送っていること、など綴られていて、なかなか興味深いエッセイである。
Posted by ブクログ
気がつけば付箋だらけになってました
本を通してあらためて感じたのは
樹木希林さんは
1本強い芯を持ってる人だな、と。
そしてとても面白い人笑
人の意見に左右されて
自分がない人よりとても素敵。
Posted by ブクログ
樹木希林さんのインタビュー記事などを切り抜きまとめた言葉集。竹を割ったような性格の人というイメージで読んでみたら、やっぱり芯がしっかりした言葉が並んでいた。自分ももう少し歳を重ねると響くものがあるのかもしれない。
Posted by ブクログ
なりゆきな人生送ってます
ってな事で、樹木希林の『一切なりゆき』
樹木希林さんの対談集等の言葉の抜粋集。
破天荒な樹木希林さんの人生語録なんじゃが、中々わしみたいな凡人には出てこない感覚
人生を達観してたんじゃろね。
人生流れるまま流れとるんじゃけど、極太で揺るがない強い芯が有るから成せる業なんじゃろね。
死ぬ為に楽しく生き抜く。
癌で死を意識する様になってからの方が人生楽しんでる様に感じたなぁ。
人間いつかは必ず死ぬから、死に向かって楽しく生きたいね
2020年28冊目
Posted by ブクログ
これまでも樹木希林さんの発言などをまとめた本は読んだことがありましたが、今回の本を読むと、出演されている映画をまとめて観たいなと思いました。
無駄なものにはお金をかけず、感性をみがくことや、好きな不動産にお金をかけて、家賃収入もあるから、心配せずに仕事が出来る…という状態。
人からどう見られるかを気にせず、本当に価値あるものを見極めて生きていく強さが格好いいんだと思うし、周りにもそういう人が集まってくるんだろうなと。
理想的な年の取り方です。
Posted by ブクログ
生き様、死に様が格好いい!内田裕也さんに負けず劣らずロックな方だと思った。
なかなかまねするのは難しいけど、シンプルに自立して生きる姿は、真似したいと思うところがたくさん。
也哉子さんの葬儀のご挨拶は、涙が出てしまう。苦悩もたくさんあったと思うけど、やっぱり素敵なご家族。
Posted by ブクログ
好きな女優さんだったので、今更ですが読んでみた。TV出身の役者という経歴も知りませんでした。本人の言葉もいいけど、やはり娘の弔辞がジーン。お亡くなりになった直後も雑誌で読んで涙した覚えがあるが、何度読んでもなけるな。
Posted by ブクログ
独特の感性を自身の言葉で。
地上にすぽーんといて、肩の力がすっと抜けて、存在そのものがはっと息を飲むような人間になりたい。
相当な境地だけど、なんかわかるなー
おごらず、他人と比べず、面白がって平気に生きればいい。楽しむんじゃなくて、面白がって、ってとこがポイント。
2020.9.18
再読。樹木希林さんは禅を生きた人だと思う。
彼女の死生観に共感。淡々と生きて淡々と死ぬ。
2024.1.3
Posted by ブクログ
樹木希林さんとはどういう人物だったのか?何本か出演作品を見たことある程度で正直自分はよく知らないのだ。それがこれを読むとかなり見えてくる。彼女の発言の総集編。悟り切っているかのよう。そして「死」というものに向き合わされる。つまりそれは「生」に向き合うということだ。
・お金や地位や名声もなくて傍からは地味でつまらない人生に見えても本人が本当に好きなことができていて幸せだと思っていれば、その人の人生は輝いている。
・十分生きて自分を使い切ったと思えることが人間冥利に尽きるってこと。
・みんないずれ死ぬんだけど、死ぬまでの間に残したくない気持ちを整理しておく。会っておくとか話しておくとか。
・どの夫婦も相手のマイナス部分が必ず自分の中にもある。
・おごらず、他人と比べず、面白がって、平気に生きればいい
Posted by ブクログ
過去のインタビューで希林さんがお話した言葉を切り取ったものが一冊の本になっていました。
私は希林さんが悠木千帆という芸名の頃からドラマを見ていて、その芸名を売ります!と言った時にとてもビックリしたのを思い出しました。
その後、樹木希林さんとして数々のドラマや映画で活躍されていましたが、夫である内田裕也氏との長い別居生活などワイドショーを賑わすような出来事も多かったですね。
物を大切にする人で、人からいただいた服をリメイクして着ているなど物を持たない主義なのも知っていましたが、まさか靴が長靴含め3足した持たないようにしていたとはビックリ。確かに靴も服もそんなにたくさん持っている必要ないのかも…。ここは見習って断捨離に励もうと思いました。
人から見られるお仕事をしているのに、自分の考えに忠実で他人の目を気にしたりしない所も芯が通っていて素晴らしいです。「自分の始末は自分でする」という日常生活。求めすぎない、自分の身の丈にあったレベルで良しとするという人生。簡単に真似出来ないかもしれないけれど、そんな生き方を心掛けられたら良いなと思いました。
Posted by ブクログ
かってのインタビューから再編集された、遺作的エッセイ。
自身にとって、提婆達多(ダイバダッダ)であったと言う、夫:内田裕也との愛憎。
晩年の生活と性格を変えた大病への向き合い方。
「恥ずかしいことほど人前で晒け出す」
断片的にしか知らなかった希林さんの内面が、少し垣間見れた。。 なんて、一面で語れる複雑性では無いのだろうね。
Posted by ブクログ
樹木希林さん。とても好きな女優さん。
面白くて、魅力的な字を書く人。
不思議な夫婦関係を続けている人。
素敵だなぁと思っていた。
根底にあるのは執着がないこと。
欲はあるけど執着はない。
生き切った人生を歩むと、ああいう人になれるのかな。
「もう人生、上等じゃないって、いつも思ってる。」
「おごらず、他人と比べず、面白がって、平気に生きればいい」
Posted by ブクログ
お兄ちゃんが読んでたから買って読んだ本。
樹木希林のだいぶ破天荒な人柄をと人生を知ることができる。
自分を貫くことだったり、物欲等に左右されない考え方は、理想としたい。一方で、家族への考え方などは真似しかねる部分とあると思う。
Posted by ブクログ
2018年出版。悠木千帆さんの頃から、他の女優さんにない面白い女優さんだなあと子供心に思っていました。テレビ女優さんと言う印象がありました。「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」でのコミカルな演技。いつのまにか唯一無二の存在感のある女優さんになっていました。全身癌であることを公表したのちにも、映画での活躍。本当に癌なのかなあと疑いたくなるほど、精力的な仕事ぶり・言動からも感じていました。夫である内田裕也さんとの不思議な夫婦関係。娘さんとの関係。短い文章に垣間見ることができます。私的には市原悦子さんと共演した「あん」の印象が強いです。
Posted by ブクログ
生きることや樹木さんの家族について、また、自身の病気についてなど、樹木さんの人生の中で織り成された言葉が綴られていた。
樹木さんの残した数々の言葉の一つ一つが、樹木さんの生き様を表しているようだった。力強さ、しなやかさ、艶やかさ、温もり、哀しさ、優しさ、面白さなど、樹木さんの様々な姿を覗く事ができる。
1人の人間の人生やその人の考え方を知れるのは、自分の視野がそのまま広がる感じがして面白い。自分と考え方が違う部分も当然あって、それを味わったり理解したりするには、樹木さんが話しているのを想像しながら、ゆっくりと読む必要があると感じた。
電車の中などでパパッと読んでしまったので、家でじっくり再読したい。
Posted by ブクログ
希林さんの仕事に対する姿勢、価値観などこれからの人生を送っていく上で参考になった。
癌になったことで見えてきたものやその後の行動など考えさせられることが多かった。
Posted by ブクログ
素敵な言葉がたくさんありました。
私は読書や映画を通していろいろな言葉に出会うのが好きなんだと改めて感じました。
ぶれない自分をもった樹木希林さん。
自分がもっともっと歳を重ねた時にこんな風に思えるように、強く、自分らしく生きたいと思いました。
Posted by ブクログ
樹木希林さんらしさを感じることができる言葉の数々。
〜の名言集と言うのは、言葉に救いを求めながら読んでしまいがちだけれど、この本は樹木希林さんの感性を知りたいという思いで読んでみました。
独特の世界観のものもあれば、頷けるものもあり、文中の言葉を借りれば、樹木希林さんが発した言葉に「依存」せず読み進みることができました。