あらすじ
いまだ全国出場経験のないサッカー部から
なぜ毎年Jリーガーが生まれ続けるのか?
2017年 西村恭史(清水エスパルス)、大垣勇樹(名古屋グランパス)、島津頼盛(ツエーゲン金沢)
2018年 起海斗(レノファ山口)、村田透馬(FC岐阜)、中川裕仁(愛媛FC)
2年連続3名がJリーグ入り。
プロから声が掛かる尖った人材を育む指導哲学に迫る
興國高校サッカー部は、これまで一度も全国大会と名のつくものに出たことがありません。
でも、毎年のようにプロになる選手が出ています。
2018年度 3人
2017年度 3人
興國高校を卒業し、Jリーガーになった選手たちです。
2018年に大学経由でプロになった1名を入れると、全部で7人になります。
監督就任当初は部員が12人で、高校からサッカーを始めた選手が7人でした。
それから12年、毎年複数人のプロを輩出するまでにいたった過程を、この本では隠すことなくすべてお伝えします。
著者について
内野智章(うちの・ともあき)
興國高校サッカー部監督。
1979年、大阪府堺市生まれ。小学校3年の時、地元の白鷺サッカー少年団でサッカーを始める。1995年、初芝橋本高校1年時に全国高校サッカー選手権大会に出場し、ベスト4進出。高校卒業後、高知大学へ進学。卒業後、愛媛FC(当時JFL)に入団するも原因不明の病気が原因で1年で退団、引退。2006年より興國高校の体育教師、およびサッカー部監督に就任。これまで全国大会の出場はないが、毎年コンスタントにプロ選手を輩出するなど、個性のある選手育成に定評があり、近年、注目される指導者。
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Posted by ブクログ
興國高校の内野監督の存在は、
たまたま見たサッカー系のYoutubeで知ったのですが、
とてもロジカルで説得力があったので、
内野監督の書籍も手に取りました。
高校年代のサッカー育成者のプロの考えを垣間見ることができます。
基本的な内容は、Youtubeで聞いた内容とほぼ同じなのですが、
監督の考えがしっかりと一冊の本にまとまっているという点で、
この本はとても貴重です。
自分はあまりサッカーのことを詳しく知りませんが、
選手権はテレビで何度も見たことがありますし、
その選手権に出場したことがないのに、
プロを何名も輩出している興國高校の秘密が垣間見れます。
といっても、とてつもないトリックを使っている訳でもなく、
プロになった人にはそれなりの理由(ロジック)が
あったのだな、ということが良く分かりますし、
監督がしっかりとプロまでの構想を練っていることも理解できました。
高校のサッカー部監督って基本、高校の先生だと思うのですが、
著者の場合は監督になる前に、ビジネスの現場で働いていて、
ビジネス感覚があることも影響していそうです。
(実際に、著作の中でも触れられています。)
キャッチーなタイトルがついている本って、
内容がタイトルに負けていることも多いと思うのですが、
この本はタイトルに負けず、中身も充実した本で、
とてもおススメです。
Posted by ブクログ
育成年代において大会で結果を残すことで選手を集めようとするチームや指導者さんが多いなか、選手育成の本質部分に取り組み続ける指導者さんの、思考や実践しているメソッドが描かれています。
選手の将来を優先して見据えた指導、世界サッカーの潮流を見極めたうえでの指導、自チームのブランド化などをユニークな方法で実践していく様子が本書でみられます。
また、著者は大会での成績を優先してしまうチームや指導者さんを単に批判するのではなく、そういったことにインセンティブが働いてしまう日本の育成年代における構造的問題を指摘しており、全国のサッカー指導者が読むべき1冊になっているのではないかと思います。
Posted by ブクログ
「ボールコーディネート」
ボールの大きさや重さを頻繁に変えることで脳に異なる刺激を与える。技術習得のスピードを上げることができる。
世界に必要なのはスピード
以前は30メートルが必要と言われたが、50-60メートルをトップスピードで走れる能力が必要
日本人のストロングポイントは敏捷性
拘らないといけないのは、ファーストタッチ!
生き残るのは変化に対応できる選手
①練習の目的をしっかり伝える
②伝わっているかを選手に確認する
③常に学び、改善を行う
④身体をしっかり使えるようになる練習を行う
⑤人心掌握術も大事、練習の指導が上手いだけでは名監督にはなれない。組織構造も考える