【感想・ネタバレ】なぜ、わが子を棄てるのか 「赤ちゃんポスト」10年の真実のレビュー

あらすじ

親が育てられない子どもを保護する場所として、一民間病院によって2007年に開設された赤ちゃんポスト。「不倫相手の子どもだから」「留学の支障になるから」といった倫理観・責任感の欠如ともいえる預け入れがある一方で、出産や子育てに問題を抱え、追い詰められた母親たちを救ってきた。なぜ育児放棄、児童遺棄はなくならないのか。ポストという存在を通し、現代の日本が抱える複数の課題を浮き彫りにしていく。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

赤ちゃんポストの是非を問う本。この手の本は何冊が読んだが、一番客観的でわかりやすかった。
問題は赤ちゃんポストそのものではない。相談機関が限られていること、知識不足、母親の孤立など様々な原因が存在する。
赤ちゃんポストの議論では、「子どもの視点」が欠けているように思う。子は親を選べない。親の都合で捨てられた子が、その先どんな人生を歩むことになるのか。もう一度深く考えるべきである。

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2023年10月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

熊本の慈恵病院の赤ちゃんポストの設置から10年。賛否両論ある中、虐待や遺棄で亡くなる赤ちゃんを救おうとドイツをモデルとして設置された。
日本は政治、国の制度として本当に整っていなくて、同じように救いたいと思っていても制度的に難しい面がある。血縁での親子関係を重視しすぎで、特別養子縁組も進まず、ぶら下がりの施設育ちが多くなってしまう。子どもの出自を知る権利もあり、完全に匿名で出産してポストに預けるというのは、憲法違反という意見もある。ドイツでは、産む前も産んだ後も継続的なサポートをしており、生後8日で親権も剥奪される。
一番腹立ったのは、お互い学校教諭で、不倫の末妊娠。職員会議でポストに預けてはどうか、という意見があり、ポストを利用した、というエピソード。

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2021年02月12日

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