あらすじ
1秒でできる瞑想!?
禅僧でありながら、医療現場で働く著者が開発した、簡単に、短時間でできる瞑想法“ずぼら瞑想”。
ちょっとした待ち時間や、電車の中でもできる“ずぼら瞑想”をいくつも紹介。
序章 悩みはマインドフルネスですべて解決できる
1章 ずぼらな人のほうが、瞑想の効果がある?
2章 1日1分、きょうからずぼら瞑想を始めよう
3章 ずぼら瞑想で自律神経を整える
4章 ずぼら瞑想でメンタルを強くする
5章 ずぼら瞑想で集中力をあげる
6章 ずぼら瞑想でマインドフルに生きる
ずぼら瞑想ワーク集
・手のひらに息をふきかける
・キャベツの千切り
・満員電車を外から見てみる
・靴磨き瞑想
・きょうの空は何色かみる
・ぬいぐるみをお腹にのせる
・解説を読まずにアート鑑賞する
・懐かしい母校を訪ねる etc
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Posted by ブクログ
精神科、心療内科であると同時に、禅寺の住職でもある川野泰周氏による著書。マインドフルネス(瞑想を最新の科学で解明し、誰もが親しめる形にしたもの)について書かれている。
最近、記憶力の低下、ケアレスミスなどが目立つようになってきた30代後半の私。どうやらその原因の一因として脳の酷使により、脳の疲れがあるということが分かり、脳の疲れを回復する方法を探していると本書にたどり着いた。
瞑想(マインドフルネス)は、グーグルやマイクロソフトといった世界的企業が社員研修に取りこみ、ウォール街でも大流行、著名スポーツ選手も、瞑想が仕事に効くと、取り入れているらしい。
本書によれば
1)こういった症状が起これば、"脳の疲れ"を疑う
・仕事に集中できない、つまらないミスが増えた気がする
・いつもイライラ
・せっかくの休日なのに、ついついゴロゴロしてしまう。全然休んだ気がしない。
2)"脳の疲れ"を放置すると…
・不眠・自律神経失調症・うつ等が起こる
3)"脳の疲れ"の原因
・マインドワンダリング状態(後記、用語参照)。この状態では脳全体の消費エネルギーの6~8割消費してしまう(まるで車のエンジンを無駄にアイドリングさせているようなもの)。
4)対策
・マインドワンダリングを止めること→「集中モード」をうながす瞑想が効果的。ほんの1分の瞑想でも脳のエネルギーを節約する効果がある。
5)瞑想のポイント
行うにあたって大切なポイントは、日常を忘れ、瞑想に注意を傾けること(普段当たり前にやっていることに意識を向けること)。それだけ。
様々なずぼら瞑想方法が記載されているが、普段デスクワークの私が取り入れてみたずぼら瞑想は以下である。どれも数分。
5-1)コーヒー瞑想
飲んでいる間は、生活を忘れて目の前のコーヒーだけに集中する。立ち上ってくる香りを楽しむ。どんな色をしているか、確かめる。口にしたらどんな味がするか、イメージしてみる。それから一口含み、ゆっくりと飲み干す。今この瞬間のコーヒーの香りと味を感じてみる。
5-2)歯磨き瞑想
隅から隅までゆっくりと磨く。シャカシャカしたブラシの音やリズム、ブラシの先がチクチクと刺す感触、口をゆすぐときの水の冷たさ、洗面台に香るせっけん、1本1本違う歯のかたち、すべて感じる。
5-3)ストレッチ瞑想
「伸びる、伸びる、伸びる」と口に出しながら、ストレッチする。同じストレッチでも、漫然と筋肉を伸ばすのと、「今、大胸筋が伸びている」などと筋肉に意識を向けながら伸ばすのとでは、筋肉が柔らかくなる効果がまるで違う(スポーツ理論でもこれは常識のよう)。
ここでは、デスクワーク続きでこわばった肩まわりに効くストレッチを紹介。イスに座ったままで、腰の後ろで手を組み、胸を思いきって開く。このとき、「伸びる、伸びる,伸びる」を忘れずに。次に反対方向に伸ばすため、両手を胸の前で組み、肩の高さで前方にぐーっと押し出す。両方の肩甲骨の間が開くのを意識する。この2つのストレッチは「肩甲骨はがし」ともいいます。肩甲骨の間を寄せる、離す、を意識する。
肩まわりの筋肉が硬くなると呼吸が浅くなり、鵬の酸索欠乏から頭がボーツとしてくる。仕事の合間に、こまめに筋肉をほぐし、集中力低下を予防する。また肩甲骨には複数の筋肉が張り付いているため、ここをほぐすと顔から首にかけての筋肉全体がゆるみ、肩こりだけでなく目の疲れや頭痛に効果がある。
6)感想
瞑想って良いらしいよ、なんて家人に話すと「何かの宗教?」と訝しがられたので、「googleもやってるぜ」と切り返すと、「大きく出たな」と言われ理解を得られた。瞑想について理解が得られなくて困ったときは、私のようにgoogleを出すと良いかもしれません。
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以下各章まとめ抜粋
●§序章
◎瞑想とは「脳の休息」である
◎脳の疲れをほったらかしにすると原因不明の身体の不調、心の病、幸福感の低下など、さまざまな症状が表れる
◎大切なのは治療よりも予防。ずぼら瞑想で疲れにくい脳、ストレスをためない心をつくる。
◎瞑想は時間や場所にこだわる必要は全くない。毎日続けることが大切
◎瞑想は1分でもいい。待ち時間など細切れの時間を使って気づいたときにやってみる。
●§1
◎瞑想は頑張らないほど、うまくいく。頑張りすぎる人ほど、瞑想はうまくいかない。
◎「うまくやろう」「~しなくちゃ」といった思い込みがあると、それが雑念になる。ずぼらにゆるく続けよう。
◎頑張りすぎないように、頭の中に「ずぼら君」を一人つくっておく。
◎瞑想に練習は必要ない。試した瞬間から効果がでる。
◎ずぼら瞑想を日常生活のあちこちに組めば、毎日穏やかに暮らしていける。
●§2
◎ずぼら瞑想の効果で一番実感しやすいのが「頭がすっきりする」。その他に集中力や判断力、ストレス耐性など、仕事のパフォーマンスの鍵を握る能力が向上し、人間関係の改善が望める。うつなど心の病の改善などが見込める。
◎歩きスマホなどの現代人の生活は脳のエネルギーの浪費を激しくしている。
◎インターネット登場後、効率が重視されるようになった現代、脳が処理しなければならない情報は数十倍以上に増えた。
◎ずぼら瞑想のポイントは「自分が無意識にやっていることに、あえて意識を向けること」
◎非生産的な作業に没頭することで、生活のなかで脳を休める機会を作る。
●§3
◎自立神経とは、自分が意図しなくても身体を安定した状態に保ってくれる、人間の機能のこと。
◎自立神経はストレスに弱い。そして現代人は大きい小さいにしろ、自立神経失調症を患っている。
◎症状は身体に表れているのに内科や外科にかかっても「異常なし」と診断されてしまうのが、自立神経失調症の特徴
◎ずぼら瞑想で自立神経を整えることができる。
●§5
◎瞑想はさまよう心を「いま、この瞬間」につなぎとめてくれるもの。それができれば集中力も回復する。
◎仕事をしながらずぼら瞑想をすれば(仕事の合間に組み込めば)、マルチタスクを続けつつ集中力を維持し、高いパフォーマンスも発揮できるかもしれない。
◎集中している人ほど、幸せを感じられるようになる。
◎ずぼら瞑想を続ければ、脳のパフォーマンスを落とさず仕事ができるようになる。
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●用語
マインドワンダリング
…「心ここにあらず」のこと。1つのことに意識を集中できず、何かをしながら別のことを考えている状態、「心がさまよっている」状態のこと。現代人は起きている時間の50%近くをこの状態で過ごしていることがわかっている。例えばテレビを見ながら食事、読書をしながら音楽を聴く等。実はこのとき、脳はエネルギーの浪費が激しい状態にある(脳全体の消費エネルギーの6〜8割を消費してしまうことがわかっている)。この状態はまるで車のエンジンを無駄にアイドリングさせrているようなもので、脳がエネルギー切れを起こしたとしても無理はなく、これが脳の疲れの正体。私たちに必要なのはこのマインドワンダリングを止めることで、本書の瞑想はそのための手段となる。彷徨う心を「今、この瞬間」につなぎとめてくれ、瞑想が「集中モード」を促し「悩みモード」を鎮めることがわかってきている。ほんの1分の瞑想でも、脳のエネルギーを節約する効果がある。
注意資源
…人間が何かに向けられている注意の量には限りがある(心理学)
Posted by ブクログ
手軽な瞑想、ずぼらな瞑想をというコンセプトの本。
33の方法を紹介。
メモ
・キャベツの千切り瞑想。単純な繰り返し作業に集中する。
・おやつ瞑想。ナッツを口に入れて噛まずに舐めるだけ。味や香りを味わう。
・満員電車から宇宙に脱出する吊り革瞑想
・ベッドを出たらまず朝日を浴びて目覚めていく感覚に注意を向ける
・認知の歪み
両極端思考
過度の一般化
破局形成
マイナス思考
否定的予測
自己関連づけ
すべき思考
選択的抽出
低い自己評価
拡大視・縮小視
Posted by ブクログ
瞑想によって頭がすっきりする、ストレスが消える、集中力・判断力・ストレス耐性が向上する、人間関係が改善される、心の病が治る、自律神経を整える等、瞑想の効果を読んで期待値大。
そして日常生活に落とし込めるずぼら瞑想が30個以上紹介してある。
少しずつでもやってみよう。効果が出たらうれしいなあ。
・「今日は疲れたな」と感じているときは、あえて家事に没頭してみる
・「ついイライラしてしまう」時間を瞑想にあてると効果を実感しやすい。「いつもイライラしているのに、今日は落ち着いているな」と気がつきやすい。
*ずぼら瞑想ワーク
・ブッダ・ウォーキング
・ジャズ瞑想
・コーヒー瞑想
・利きアロマ