【感想・ネタバレ】忘れられたベストセラー作家のレビュー

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Posted by ブクログ

【注】小谷野敦先生に2021/08/28/土  ツイッターで直接"164pに載っています"と指摘いただきました。星取り表を訂正します。ごめんなさい。新刊は定価で買います。

以下原文

森村桂が載ってないか楽しみに手に取ったのに無かったので、減点。残念!『忘れられたベストセラー作家』小谷野敦 ☆2

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2021年08月28日

Posted by ブクログ

まあ悪くない本だと思ふが
 明治以降の人気だった小説家については勉強になった。かういふ平易に書いた本はなぜか評価は低いのだが、地味で情報ばかりに感じるからかもしれない。私はなぜかこの著者の文章は堅苦しくなく、すらすら読める。
 むしろベストセラーの動向についてはあまり立体的につぶさに分析できてをらず、だからなぜベストセラーになったのか明白な理由はわからない。佐伯順子が天地真理に似てゐるとか、さういふ著者の推量も私はちがふ気がする。まあ統計的ではないものの、まとまってゐるほうだ。
 ちなみに2000年以降の青少年やネットを対象にした読書ニーズ分析だと、飯田一史が統計的に捉へてゐると思ふ。

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2023年07月16日

Posted by ブクログ

先月読んだ「江戸川乱歩と横溝正史」で、作家は「売れたから残る」のではなく「残ったから売れる」のだ、となんとなく気づきました。乱歩は少年探偵団のジュブナイル、横溝は角川映画、にピックアップされたことが、21世紀にもその名を残す原因なのだ、ということです。いわば二次使用されることが、次の二次使用(三次使用?)に繋がり、という新作の連鎖が「売れ続ける」ということ。本書はベストセラーを生み出しても、今では忘れ去られた作家達列伝です。明治・大正・昭和の作家達にとって残る残らないのファーストステップは「全集」に入るか入らないか?次は「文庫」に入るか入らないか?あとは「教科書」とか「舞台」とか「映画」とか、文学として優れているか優れてないかは関係なく、それが次にどう使われたかで寿命は決まる、と言ってます。そもそも文学として…というのも怪しげだと、川端康成「雪国」太宰治「斜陽」も面白いのは冒頭だけ、とバッサリ。全体にうるさ型、切り捨て型のマニアックおじさんトークなのですが、そこが著者らしい味わいですし、自分には的確に思える部分も多々。また「もてない男」以来の自虐ネタとしてのモノ書きとしてベストセラーには憧れがあったというカミングアウトも可愛く感じます。ベストセラーとロングセラーの違いの研究というより、読書ってなんだっけ?という問題提起の本として読みました。

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2018年04月22日

Posted by ブクログ

同じようにある時期売れていても、長く読み続けられる作家や作品と、忘れられていくものとは何がどう違うのか。今やまず読まれないという点では一緒だが、文学史に名前が残るものと消えていくものとはどう違うのか。言われてみれば不思議である。これだ、という答えがあるわけではないし、特に突っ込んだ考察がされることもないが、視点が面白いと思った。例によって、他ではあまり出てこない文壇ゴシップも楽しい。

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2018年04月04日

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