【感想・ネタバレ】失われた手稿譜 ヴィヴァルディをめぐる物語のレビュー

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Posted by ブクログ 2018年06月08日

 時系列を排したシークエンスの転換がみごとで、極上の歴史ミステリー映画のシナリオを想わせる。
 舞台がイタリアであるだけに、斜陽の大貴族、イエズス会、サレジオ会、ファシスト党の面々が臆面もなく曝け出す無知と強欲さがコミカルな隠し味となり、ヴィヴァルディの手稿譜散逸から発見までのプロセスを活き活きとし...続きを読むて、血の通ったストーリーとして見せてくれる。

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Posted by ブクログ 2021年12月08日

ヴィヴァルディが亡くなった。残された手稿譜は時の流れに埋もれてしまう。その重要性を知らないものの手にあったり、大切に保管されていたり大事な人の記念の銘を冠されたり。その楽譜が世に出た時、関わった人のみが知る履歴は埋もれてしまったのだろう。不完全ながらも大まかな来歴が見えた時、苦労を重ねた関係者は天国...続きを読むでほっとしているのか、少し悔しく思っているのか……

最後の関係者はジェンティーリ、イタリア人種ではないため教職を追われ、多くのユダヤ人のように逃亡生活に入る。その時目にした新聞には「ヴィヴァルディの楽譜発見」の記事。発見者とされるのは……
それでも ヴィヴァルディの音楽は
美しい 美しい う つ く し い

1740年から1780年、1893年、1922年から1927年を行ったり来たりしながら物語が進むので、わけがわからなくなったりしたけれど、何度読み返しても第十二章の最後の文章には涙が出てしまう

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Posted by ブクログ 2019年02月18日

この本にヴィヴァルディは登場せず主役はヴィヴァルディの手稿譜の再発見、それに尽力をつくした人々である。ほとんど史実に基づいているとのことだがまるで物語を読んでいるようだった。ラストの”八分音符が雫となって降りそそぎ~“では胸が熱くなり辛かった。

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Posted by ブクログ 2022年03月27日

ヴィヴァルディは借金を踏み倒していなくなり、残された手書きの楽譜は弟や妹たちに残された。それを巡って18世紀とムッソリーニが支配する20世紀のイタリアで起こった物語。事実に基づくフィクション。。
なかなか面白かった。価値の解らない人に寄贈されほっぽらかされていたり、欠落に気づいて探し回る人がいたり。...続きを読む史実であることが、より興味を増す。

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Posted by ブクログ 2018年12月03日

悪くない。

作者あとがきにあるように、小説で音楽を表現するのは難しい。

しかし、あの曲、そんなにいい曲だったのか、、、聞いたことがあったのにピンとこなかった。

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Posted by ブクログ 2018年08月07日

これは、ビバルディの手稿譜が現代(第2時世界大戦)に於いて再発見されるに至る迄の歴史についてのほぼ・ノンフィクションである。ビバルディ自身は登場しない。

自分は、ビバルディの手稿譜に隠されている謎とか、手稿譜の読み解き方な事を期待して読み出してしまったため、後半になるまで、違和感というか、シックリ...続きを読む感無いままだった…

おまけに、章を移す毎に、時代がに180年も飛ぶので、頭の中で画像化するのに非常に骨が折れる…子供の頃観た「家族の肖像」の様に、画面(シーン)がしょっちゅう変わって何が何だか分からなくなる。

詳しく説明されている料理に至っては、どんな色形をしているのか?当然ながら味の見当すら付かない…

ビバルディは、同じ曲を何度も書いたと揶揄されるが、ビバルディの作品が辿った運命を知ってからは、彼の作品に対してもう少し敬意を払って耳を傾けたい。特に手稿譜の保全を図った真の探求者のジェンティーレに思いを馳せながら…









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