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Posted by ブクログ
なるほど、この階段島シリーズは、成長の物語だったのね。「大人の階段の~ぼる~♪」ってやつですね。本書は階段島と現実が入り乱れる第五弾。
うぅ、「やっぱり私が、国語の成績悪かったのわかるわ」ってくらい、なんか押し問答のように長々と続く、登場人物の会話についていけない。
―「やっぱりあなたはAね」
―「いえいえ、私はA’(エーダッシュ)よ」
とはいえ、Bとも言えなくない・・・
みたいなやり取りに、頭の回転が悪い私はもうどっちでもえぇわ!と、物語の本質を根元からなぎ倒してしまうであろう感想を何度抱いたことか。落ち着くんだ、私。彼ら(登場人物)は、昔の薄っぺらくペラペラだった私とは違って、若さゆえの葛藤に、大人へと向かい変わっていく自分や周囲への葛藤に、真摯に向き合っているのだ。しっかり読むのだ!
七草がどうにも不思議で、「諦める」とか言いながら、一番粘着質そうな性格で、どうして七草がそんなにも他人(真辺や堀)に固執するのかまだよくわからないんだけど、その七草がやっと自分に少しこだわったところがちょっとあって、嬉しかった。
(あ、前作か前々作かで、「け、なんだ、結局七草と真辺はお互いを見つめているだけね」という安易な感想を書いたことは素直に間違えだと認めよう。堀のこともあるし、七草に言わせれば、これは単純な愛や恋ではないのだ、たぶん)
大地の問題にどう踏み込めばいいのか、踏み込んだとしてどう責任を取ればいいのか・・・成長していく葛藤と共にここら辺がうまく絡み合っているなと思った。
そして、今唯一の郵便局員時任の過去が明らかになる。そのことにより時任と大地の関係が分かってきて、より一層物語の真相に近づいた。
責任、成長、決定、諦め、変化、理想・・・
この階段島シリーズは、なんかやっと掴んだぞ、なんかわかったような気がするぞ、と思えばすぐに、あぁ、やっぱりわからない、私は何か大きな勘違いをしているのではないか、いやいやそもそも読解力がないんじゃないか、ま、待って、やっぱそういうことよね、と、つまり、捉えきれてなくて気になる存在。
大人の時任に責任をとってもらって、子どものままで魔法を借りる形で大地の問題は解決するのか、階段島はどうなるのか、次、最終巻!
Posted by ブクログ
階段島の始まりに迫る一冊です。同時に、大地の問題を解決するために、現実側と階段島側の両方で様々な動きがあります。
悲しい話も多く、胸が苦しくなりました。成長とはなんなのか、捨てるか獲得するか、選択とはなんなのか…。私たちが生きていれば気が付かずに行っていることの意味を改めて考えさせられました。
最終巻が楽しみです。
Posted by ブクログ
時任さんの過去が明らかとなり、安達と堀の関係も明かされる。
前巻よりも理解しやすく、だんだんとクライマックスに向かっていく感じがした。
次巻が楽しみ。