【感想・ネタバレ】田園発 港行き自転車 上のレビュー

あらすじ

滑川駅で父が突然亡くなった。駅前には一台の自転車が取り残されていた。父は、宮崎へ出張に行ったはずなのに、なぜ――。十五年後、絵本作家になった娘・真帆は父の足跡を辿り富山へと向かった。一方、東京で働いていた千春は、都会での生活に疲れ故郷へと戻る。そこで年下の従弟・佑樹と入善の町に広がる田園風景に癒されていく。富山・京都・東京、三都市の家族の運命が静かに交差する物語。

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ネタバレ

えにし(縁)の不可思議

何という素敵な本!
何度も泣きました
何度も笑いました
そして
何度も幸せになりました

佑樹のような誰にでも好かれる人に
海歩子のような聡明な人に
夏帆のような心優しい人に
千春のように素直な人に
平岩のような実直な人に
私はなりたい
次々に出てくる主な登場人物全てに憧れます

宮本輝様
1日でも長生きしてください
まさに更賜寿命!!
どうか1冊でも多くの'奇跡'をこの世に残してください

#ハッピー #泣ける #深い

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2024年09月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

宮本輝の長編小説は、やはりいい‼️

人間の性(サガ)とそれによるやるせない展開がありつつも、人の深いところでの良心を信じる人々の思いが詰まったストーリー。

下巻を早く読みたい。

0
2018年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

物語の舞台が東京、京都、富山に跨り、登場人物もやたらと多くて、相関図がいるほど。さらに、普通なら省かれる脇役一人一人のエピソードまで事細かに描かれているから、何が何だか状態で混沌としてくる。

それでも、入善市の田園風景、黒部川の流れ、立山の姿、旧街道の街並み、風を受けて走り抜ける自転車のスピード感は十分に富山の魅力を伝え、やっぱりその地を旅したくなるのは間違いないし、京都の花街の風情ある佇まい、芸妓の世界の伝統を守り抜く女たちの強さと美しさにも惹かれた。

だけど、死亡した賀川直樹には最後まで魅力を感じられなかった。有り体にいえば、養子で婚家に居場所がなかった婿が、京都で羽を伸ばして若い子に軽く手を出した挙句、孕ませてしまったという話にしか思えなかったのが残念。

父親の秘密を知った娘が、亡き父に嫌悪感を抱いたことだけは納得の感情だけど、それ以外は出てくる人全てがいい人ばかりでどうにもおとぎ話のよう。
ラストで関係者が同じ日に上手く滑川へと集結する感じも出来すぎで、その割に終わり方が唐突で急に幕を降ろされたようなところも物足りない。

悪い話ではないし、富山への旅情は掻き立てられるけど、主人公が誰なのかも結局、よく分からなかった。

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2018年09月30日

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