【感想・ネタバレ】田園発 港行き自転車 上のレビュー

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Posted by ブクログ

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宮本輝の長編小説は、やはりいい‼️

人間の性(サガ)とそれによるやるせない展開がありつつも、人の深いところでの良心を信じる人々の思いが詰まったストーリー。

下巻を早く読みたい。

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2018年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

物語の舞台が東京、京都、富山に跨り、登場人物もやたらと多くて、相関図がいるほど。さらに、普通なら省かれる脇役一人一人のエピソードまで事細かに描かれているから、何が何だか状態で混沌としてくる。

それでも、入善市の田園風景、黒部川の流れ、立山の姿、旧街道の街並み、風を受けて走り抜ける自転車のスピード感は十分に富山の魅力を伝え、やっぱりその地を旅したくなるのは間違いないし、京都の花街の風情ある佇まい、芸妓の世界の伝統を守り抜く女たちの強さと美しさにも惹かれた。

だけど、死亡した賀川直樹には最後まで魅力を感じられなかった。有り体にいえば、養子で婚家に居場所がなかった婿が、京都で羽を伸ばして若い子に軽く手を出した挙句、孕ませてしまったという話にしか思えなかったのが残念。

父親の秘密を知った娘が、亡き父に嫌悪感を抱いたことだけは納得の感情だけど、それ以外は出てくる人全てがいい人ばかりでどうにもおとぎ話のよう。
ラストで関係者が同じ日に上手く滑川へと集結する感じも出来すぎで、その割に終わり方が唐突で急に幕を降ろされたようなところも物足りない。

悪い話ではないし、富山への旅情は掻き立てられるけど、主人公が誰なのかも結局、よく分からなかった。

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2018年09月30日

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