あらすじ
仲間との再会を果たした作之進は、彼のもう一つの人格・源之丞を手下にしようと目論む青海の画策で、松坂 屋の船で長崎を目指していたが、島原付近で不気味な幽霊船に襲われてしまう。一方、江戸に残った仲間の 身辺にも奇妙な出来事が。ご禁制の十字架の刺さった骸骨の正体は……。怪異深まる、シリーズ第3巻!
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Posted by ブクログ
シリーズ3作目。
今回は天草四郎が登場します。
と言っても、作之進たちがいるのは島原の乱から200年後。
タイトルどおり亡霊としてです。
それも頭と体が別々なものだから、
江戸と九州あたりで同時にえらい騒ぎになります。
作之進や太一の九州組も怖い目に遭いますが、
銀次や兎角の江戸留守居組も大変でした。
特に江戸留守居組には作之進の母、天然の紀代がいます。
常識人の銀次は特に怖い目に遭って気の毒でした。
今回は九州組の青海さんの内面が大分分かってきました。
シリーズ当初は、忍びらしくミステリアスな人物として登場しましたが、
流石に亡霊相手では如何ともし難く、
心の叫びやらボヤキやらでいっぱいでした。
人間臭さが出てきてグッと親近感が湧きました。
それにしても・・・。
このシリーズは今後どう展開していくんだろう?
主人公の作之進はそれでなくても影が薄いのに、
とうとう竜宮城に引きこもってしまいましたよ。
例えではなく本当に、乙姫様のいるあの竜宮城です。
ただし頭の中の。
これは長期のシリーズになりそうな予感がします。