【感想・ネタバレ】あやかし絵師のレビュー

あらすじ

齢六十を超えて『百鬼夜行図』を描いた伝説の絵師・鳥山石燕には秘密があった。満月の夜、屋敷を訪れる客は人ではなく妖怪。彼らと酒を酌み交わしながら数十年の昔に思いをはせる。それは若かりし日に鳥山の家に転がり込んだ小さな妖怪――白稚児とのはちゃめちゃでも笑顔の絶えない懐かしき日々。描いたものが実態となる能力を持った絵師の、妖怪交遊録!

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Posted by ブクログ

あやかし達が賑やかに描かれた表紙からも、面白そうな雰囲気が伝わってきますね〜(*´︶`*)
(畠中恵さんの「しゃばけ」シリーズ好きなので、手に取ってワクワクしました。笑) 

【目次】より。
序 百鬼夜行 /第一話 猫又の恩返し
第二話 大奥の怪異 /第三話 化物屋敷
第四話 陰陽師

序の『百鬼夜行』。還暦を迎えて隠宅へ移った鳥山石燕を尋ねて来た二人の弟子と、偶然にも時を同じくやって来た白児と百鬼夜行のあやかし達と賑やかな酒宴が開かれます。その最中、昔の事件を聞きたいとせがまれて、石燕が懐かしみながら事件を語り出すところから、このお話が始まりますー。

第一話の猫又の恩返しでは、“小間物屋のおげん婆さんが飼っていた猫(猫又のたま)に殺された“という事件が起きます。おげん婆さんを慕っていた“たま“は、英之助(石燕)とあやかしの白児(幼子にみえるが532歳)、大岡越前守の内与力を務める神崎新九郎の助けを借り、犯人を探し出してー。たまの恩返しに心が温かくなります。

第二話、大奥の怪異。大奥で夜に女中の髪がばっさりと切られるという事件が起きます。三人目の女中が襲われた時に、天井に大きな鋏の影を見たとー。
魔除けの刀“無名丸“も登場し、神崎が使い手となって、大奥であやかし退治が始まります!

第三話、化物屋敷。石燕が一人立ちします。荒れ果てた屋敷に、あやかしの白児と猫又のたまと引っ越しますが、そこには幽霊がでるという噂があったり、街では百鬼夜行が出ていたり。あやかし達は悪さをしない。そこに潜むのは人の悪事かー。

第四話、陰陽師。最も手強い敵、陰陽師の登場です。敵が狙っているのは八代将軍吉宗の命。暗殺を未然に防ごうと、あやかし達の力も借りますが中々見つからず、、、。策士、晴明の攻撃が次々と!!盛り上がりを見せます!

事件の傍では、悪戯好きで甘いお菓子が大好きな白児や、しっかり者(猫又)の“たま“もネズミを見ると追いかける習性が抜けないところや、白児と一緒に遊びたい豆狸も可愛いらしくて愉しいです。他にも魅力的な人物(あやかし)が登場していますよ♪

まだ語られていない話がありそうですが、『夜が明け始めたので続きはまたー。』ということで。
(このお話の続編が読みたいですね。)

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2024年08月05日

Posted by ブクログ

「犬神の弟子 」を先に読んでいたので、白児の登場にニヤついてしまいました。但、この本の方が先なのですよね?

若かりし頃の、絵師・鳥山石燕と、この頃からやりたい放題の白児との交流も微笑ましいですし、一緒にあやかし絡みの事件を解決する新九郎も頼れる良い奴です。
しっかり者の猫又・たまさん、可愛い豆狸の豆ちゃん等、あやかし達も親しみがわくようなキャラで、楽しく読めます。

終盤に出てきた、陰陽師が明らかに悪役なのですが、彼との対決の話に続きがあるようなので、気になるところです。

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2017年10月02日

Posted by ブクログ

ほのぼの妖怪ミステリー。大きな事件も起きますが文章がうまく緩和しています。おどろおどろしくはありません。
なんだかんだで妖怪に手を貸す石燕先生がいとしい。
白児ちゃん、たまちゃん、豆狸、犬神、付喪神、動物から陰陽師まで次から次へとご登場。
楽しいです。

石燕先生や神崎さんが妖怪たちにきちんと礼節をつくしてるのがステキ。
続きものっぽいラストなので次があるなら恋川春町と北川豊章を活躍させてくれませんかね。萩乃おばあさまのお話も読みたい~。

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2014年11月06日

Posted by ブクログ

妖絵師石燕が若かりし頃の妖事件の話。白児や猫又をはじめ出てくる妖が可愛くて絆される石燕の気持ちが分かってしまう。妖屋敷も楽しげで続編あればいいなって思う。そして妖が絡んでそうな事件も面白く妖の恐ろしさと人間の浅ましさを感じて人間も妖も十人十色かってなる。

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2025年01月06日

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