【感想・ネタバレ】奇跡が降る夜、ぼくを愛して【イラスト入り】のレビュー

夢乃咲実 / 御園えりい

「今の境遇からきみを助けたい」山奥の別荘地で横暴な主人に扱き使われる身寄りのない少年・千雪は、腕の療養に訪れた世界的に有名な指揮者・橘と出会う。意志の強そうな端整な顔立ち、みすぼらしい身体を抱きしめてくれる優しさに、千雪の心は強く惹かれていく。さらに大好きな音楽を橘と分かち合える喜びに、憧れは初恋へと変わり始め――！ ところが千雪を救おうとする橘に感づいた主人に監禁され…！ 究極の愛、甘い後日談も収録。

[yurichitian20 · ★★★★☆]

偶然じゃなかった。

酷い暮らしをして行く中で、橘という一人の男と出会い
「音楽」で更に結び合わせられた。
奴隷のような生活の中で唯一生きている事を実感することが、「ピアノを弾く」
それでさえ搾取する道具でしかなかった。
橘と出会い、一人の男として生き、一人の音楽家として生き、橘のパートナーとして生きている
続編も楽しみ。

＃アツい ＃切ない

[ブクログ · ★★★☆☆]

辛い境遇で育った千雪。それでも、幸せなことを見つけて生きてきたのを見ると、強い人なのかもしれない。と思った。何も求めようとしないのは、心配になるけれど。千雪を助けた橘との関係ももどかしい。お互いのことが好きなのに、大切すぎてすれ違ってしまうのだから。子供の頃に得られなかった暖かい家族を、橘とアコールデと一緒に作っていって欲しい。