あらすじ
清張の代表作と遺作に秘められた真実
推理小説の人気作家であると同時に、超一流の歴史研究者でもあった松本清張。
昭和史研究の代表作が『昭和史発掘』だ。
その成果からつながる未完の小説『神々の乱心』は、清張が30年余にわたって「あの話はいつか小説にしておきたい」と繰り返し、死の瞬間まで情熱的に取り組んだ遺作である。
二作に秘められた清張の遺志を解き明かす――。
「100de名著」(NHK)出演著者の話題作!
※本書は、2009年に刊行された『松本清張の「遺言」――『神々の乱心』を読み解く』(文春新書)と、『文藝春秋』2010年4月号に掲載された「『昭和史発掘』を再発掘する」を合わせて一冊にしたものです。
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Posted by ブクログ
『松本清張「隠蔽と暴露」の作家』からの『松本清張の「遺言」』。本屋さんの文庫コーナーでたまたま見つけて。文春新書で読んだことあったけど、文庫だったっけ?と、よくよく見たら新書の時の「神々の乱心」だけじゃなくて文藝春秋で掲載された「昭和史発掘」についても一緒になっていてお得!今年3月に放送されたEテレ100分de名著の松本清張シリーズの後、出版されているらしくホヤホヤの旧著でした。「隠蔽と暴露」では政治体制と官僚制と経済界に召喚され、「遺言」では天皇制に呼び出され、今、松本清張、大忙しです。それは、「昭和」という時代を大きく捉えることについてのニーズがかつてないほど高いからなのだと思います。新しい元号を迎えるこの一年、昭和をリセットするのではなくディスカバーする、ということが大切なのかも、です。