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Posted by ブクログ
ちょっとくどい感じのする本だが、憲法の通説の検証を目的としているので、やむを得ないだろう。
法学を学んだ人間が必ず変な気分になる、八月革命説。
これが誤っていることを、大日本帝国憲法と日本国憲法の継続性を論証することで、明らかにする。
面白いというか、そうだよなあ、と思う。憲法学って、こういうどうでもいいことがすんげえ大事なんで、面白いというかくだらないというか。:
大体において、この言葉って、ぼくはこういう意味だと思うなあ、だからそうだとすると、こういう話になるんだよなあ。
とか。
ぼくはこう思うんだよなあ。だから、この言葉ってこういう意味じゃないとおかしいよなあ。
なんて話を真面目にやってる業界だから。
それに国が縛られてるのも事実で辛い。
仮に改憲とか新しい憲法を作るとして、こういう内容がいいですって研究してる憲法学者って、あんま知らない。
憲法っていう聖典を解釈する権利は我々にだけあるのだって、どこぞの宗教団体と変わらないから、改憲されると困るんだろうね。
Posted by ブクログ
大日本帝国憲法と言えば天皇が権力を乱用していたという印象であったが、本書を読んで、日本国憲法の内閣の助言と承認があるように、帝国憲法下では大臣の輔弼無しに天皇自らの意思を国策に反映することはできないことを知り驚愕した。また、アメリカが原爆を投下することによって日本を降伏させたわけでなく、ポツダム宣言を巧みに利用し、原爆の威力を確認するため、その受諾を遅らせたように思われる内容にはなんとも言葉では言い表せない気持ちになった。
ちなみに、主に八月革命説を論破する内容であることから、非常に論理的に話が構成されていたところも本書の良点と言える。