【感想・ネタバレ】個人教授のレビュー

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Posted by ブクログ

いつの時代にも女にだらしないダメ男はいる。太宰治の小説にもよく出てくる。というよりも太宰治自身もそんな感じだが。女をとっかえひっかえして、挙句の果てに妊娠させてしまう。そんなダメ男が『個人教授』の主人公・松井英彦だ。佐藤正午の小説の中でもNo1のダメ男だと思う。松井英彦はとにかく女にだらしなく、色んな女性と関係を持ち、ついには妊娠させてしまう(しかも2人も!)。しかも清々しいまでに自己中心的な男で責任も取らず、休職して仕事もせず夜な夜な飲み歩いている。まさにゲスの極み。タイトルが『個人教授』となっているように、ダメ男松井英彦の師匠である「教授」という人物も出てくるのだが、こちらもダメ男である。この「教授」なる人物は定職につかず、夜な夜な飲み歩いている。「教授」と呼ばれているが、実際は教授ではなく、松井英彦が一方的に慕っていて「教授」と呼んでいるのである。この主人公・松井英彦と「教授」の一方的な師弟関係は夏目漱石の『こころ』の「私」と「先生」の関係を彷彿とさせる。

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2020年12月22日

Posted by ブクログ

やはり雰囲気は丸谷才一に似ていますね。知的な恋愛小説とでも言っておきましょうか。あまり恋愛小説は得意ではない私なのですが、佐藤さんの話は基本的に好きなようです。
なんだか通俗的なハッピーエンドがちょっと残念なような、でもそれも良いかと思えるような気もします。
しかし、こういう小説、女性が読んだらどんな感じがするんでしょうね。

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2017年10月30日

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