あらすじ
社会現象を巻き起こした『負け犬の遠吠え』、子の有無から女性の人生を考察した『子の無い人生』など、自身の同世代と並走し話題作を送り続ける著者が、現代日本社会の男尊女卑意識に切り込む。日本社会の男尊女卑感は、男性側だけによるものなのか。女性側にも「男が上、女が下」という意識はないだろうか。現代日本社会の女性蔑視感を女性側の視点から浮き彫りにする。学生時代、運動部系女子マネージャーに眉を顰めたことはないだろうか? 夫でも恋人でもない男子の汚れ物を嬉々として洗っているあの女たちは何者なのか(「小さな女子マネ」)。デスクを回って茶を淹れる女性社員を横目に「女を捨てて仕事に邁進したいわけではないが、茶を淹れる、しかも自分よりアホで暇そうな男性社員に…それはできない!」という雇均法第一世代女性社員がいた一方、お茶女子を全うするキャリア組も(「お茶女子」)。男尊女卑のアイコン、九州男児。リベラル系東京女と最悪の相性と言われる彼らも、その逆の組み合わせ――東京男と九州女子は、うまくいくことが多いらしい。その意味するところは?(「九州男女」)。夫、旦那、ダーリン。婚姻相手の呼称が女性の深層心理を炙り出す。「養ってもらっている」専業主婦ならともかく、キャリア妻が「うちの主人」と言えるのはなぜなのか(「主人」)。他、合計20章のエッセイ集。
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Posted by ブクログ
自分でも気付かないうちに男女差別をしているし、女性はそれを無意識で活用していたりもする。納得。何となく、自分の責任やめんどくささ逃れのために、これは男性がやるべき〜とか思ってしまっている自分。
メモ
女子校だからリーダーでも何でも女子がし、何でも自分でできると思っていたが、大学に入学するとアメフト部やラグビー部のマネージャーになる人の中には女子校出身が非常に多い。女は男を立てるもの。女は男を助けるものと言う感覚を持ち、そこに生きがいを感じる女子(男尊女子)が案外身近にいた。自身も上とか表に立つのは男子に任せていたほうが楽と言う事実を発見した。
Posted by ブクログ
行動パターンだけ見ると自分にもこんなところはある。
だがしかし、その行動原理は女性性を卑下するというよりも
自分という個体を卑下するという方が近いかもしれない。
何故そうなるか考えてみたら
他者に対する負い目だったり、身を守るためだったり、
いろいろあるんだけど
突き詰めると『楽』だから、というところに落ち着いた。いろんな意味で。
…結果的に本書と同じ結論が導き出されたことに驚いた。
やはり今回も目から鱗がぼろぼろ落ちたのでした。
酒井順子さん、恐るべし。
Posted by ブクログ
「あるある」を連発しながら、面白く読めました。
日本人のDNAなんでしょうね~。
表面的には、バリバリのジェンダーレスの人でも、DNAの奥の方に宿った「男尊女子」思考が、無意識に顔を覗かせるのでしょうね。
酒井順子氏、今回も鋭い視点で切り口も面白かったです。
Posted by ブクログ
主人?夫?
夫婦別姓?
など、自分自身気になることがたくさん載っていて面白い。
私は、オットと呼んでいました(過去形)。
主人と言いたくなかった。