【感想・ネタバレ】カネと暴力の系譜学のレビュー

あらすじ

生きるためにはカネが必要だ。この明快な事実から国家と暴力と労働のシステムをとらえなおして社会への視点を一新させて思想家・萱野の登場を決定づけた歴史的な名著。

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Posted by ブクログ

カネと暴力の関係、国家とはそもそもの仕組みやそこで動いているものの意味のようなものを説明する。説明の仕方はこれだけではないかもしれないけれど、かなり強力な説明の一つだと思う暴力という言葉が嫌なら強制力と置き換えても構わない。この運動のどこに問題があり、どこへ行くのか、それは大きな運動の中で問題として扱えるのかどうやってそれを担保するのか読んでいると様々な問いが出てくる。そういう疑問が湧くということはいい本なんだと思う。

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2017年12月18日

Posted by ブクログ

以前単行本で持っていたものを文庫で買い直しました。もっと早く読んでおけばよかったと反省しています。若い子に特に読んで欲しいです!

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2019年01月04日

Posted by ブクログ

国家と暴力、国家と資本の関係について、著者みずからの思想をわかりやすい文体で展開している本です。

国家は唯一、正当な暴力を行使することのできる主体として存在しています。著者は、人びとの公共性にもとづいて正当性が担保されるという発想をしりぞけ、国家が暴力を独占し、暴力の合法性を独占することが根本にあると主張します。さらに、上部構造である国家は下部構造である生産様式によって決定づけられているというマルクス主義の立場を批判し、国家による暴力の独占によって、資本が身分制度から解放され、資本主義の全面化が生じたと論じています。

著者の議論の背景にはドゥルーズ=ガタリの思想がありますが、著者自身はポストモダン左派の国家観に同調することはなく、暴力と資本を支える国家の機能をクールな観点で把握することに努めているような印象を受けました。

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2019年03月09日

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