あらすじ
社会人に必要不可欠な能力――それは、論理的に「考える」「話す」「書く」力だ。本書は、論理思考の基本を身につけるために必要な、ミッシー、ロジックツリー、仮説思考、ピラミッドストラクチャといった手法と活用例を、豊富な図とともに解説したもの。論理思考のエッセンスを凝縮し、スラスラと読めるので、就職活動に臨む学生から新社会人、そして飛躍を期す中堅社員まで、幅広く活用できる。これを知らないと、ちょいダメ社会人かも!? 『〔図解〕論理的な考え方・話し方・書き方の基本が身につく本』を改題・加筆。 【目次より】●なぜ「伝わらない」「理屈っぽい」と言われてしまうのか ●「いい製品を作ったのに、なぜか売れない」を分析する ●落語家の「なぞかけ」で「ブレーンストーミング」の訓練をする ●少ない情報でも、仮説思考で結論を導ける ●まず、「理由は3つあります」と言ってみよう ●わかりやすいビジネス文書の基本を理解する
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Posted by ブクログ
あらすじ
「言いたいことがうまく伝わらない」「問題の論点がズレて堂々巡りしてしまう」というビジネスパーソンに向けて、論理的思考の基本作法を図解でわかりやすく体系化した入門書。著者は、論理思考とは小難しい学問ではなく、「誰にでも一目で理解できるように思考を整理する道具」であると説く。「結論から先に述べるピラミッドストラクチャー」「モレなくダブりなく要素を分解するMECE(ミーシー)」「因果関係を解き明かす『なぜ(Why So?)』と『だから何(So What?)』」「選択肢を比較検討するマトリクス」など、思考の骨格をつくる代表的なフレームワークを網羅。曖昧な直感や感情論を排し、誰もが最短で納得解にたどり着くための実践的な思考の型を明快に解説する。
所感・深掘り
「論理思考とは相手を言いくるめる武器ではなく、脳のメモリを浪費させる情報の混乱を先回りして整理し、思考の迷いを消し去るための構造化の技術である」という本質を突きつけられ、日頃の伝達や判断のあり方を根本から引き締め直される一冊だった。
特に深く腑に落ちたのは、「感情や直感のままに言葉を連ねる姿勢こそが、脳に莫大な認知的負荷を強いる」という構造の罠だ。前提や因果関係が整理されていないと、思考は堂々巡りを繰り返し、脳のメモリは「何が問題なのか」を探る作業だけで激しく疲弊してしまう。MECEやツリー構造という客観的な型に当てはめ、全体像を漏れなくシンプルに可視化すること。思考のノイズを物理的に削ぎ落とし、最短距離で結論と根拠を一本の線で結ぶことこそが、精神的な消耗を防ぐ極めて合理的なセルフマネジメントなのだと痛感した。
また、複雑な状況を論理的に構造化し、誰の目にも明らかな共通言語として手渡す姿勢は、現場を預かる指導者やリーダーにとって不可欠な利他の実践であると感じた。リーダーが感情論や曖昧な思いつきで指示を出せば、現場には忖度と推測が蔓延し、メンバーは手戻りと不安で自発的なエネルギーを奪われてしまう。指導者自らが論理の型を用いて課題の骨格を解きほぐし、「なぜこれを行うのか」「向かうべきゴールはどこか」を迷いようのない地図として差し出すこと。リーダーがブレない論理の安心感を示し続けるからこそ、現場の仲間は迷いなく自立して動き出し、組織全体が淀みなく自走するのだと確信させられた。
感情的な思い込みや感覚頼みの判断を捨て、論理の型で思考の迷いを削ぎ落とし、明確な道筋を現場の自立へと還元し抜くこと。
日々の説明や提案で説得力不足に悩んでいる人はもちろん、思考と情報伝達の解像度を極限まで研ぎ澄まし、関わるすべての人を迷いなく確かな納得と自立へと導く不動の軸を確立したいすべてのリーダーにとって、常に手元に置いて立ち返るべき論理思考の教科書だ。