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Posted by ブクログ
前作でも感じたけれど、
作者の(というか登場人物の)死生観がすごく今の私が考えていることと重なって、入り込みすぎるくらい入り込んで読んだ。
一気に読んで、寝てしまって、
起きてもなおふとした時に考えてしまう。
死ぬということ、
いつ死ぬかわからないし、
死ぬとわかってからでは何もかも遅い。
生まれた時からもう私たちは少しずつ死んでいっているのだ。
喜多山が祖父と重なった。実家の母に会いたくなった。もしかして癌を隠してる可能性だってあるかも。
くるみちゃんと自分が重なった。好きなことをやろう。
そして何かを残したい。
余談だけど、天堂さんの天使オチにはビックリしたけど納得した。そしてゾン2からの2人の関係がすごくよかった……書き方が素敵……でもそれも天堂さんの天使としての『仕事』だったのか?と思うとまた違う見方ができる。『幸福な状態』を作り上げるために築いた関係なら、死神より天使の方がタチが悪いのかもしれない。
死の瞬間『死にたくない!』と思っても、
死の瞬間『思い残すことは無い』と思っても、
結局次の瞬間 無 になるのだろうな。
このシリーズ、アレンジ加えて映画化して欲しいなー。
Posted by ブクログ
シリーズ2冊目。あー、本当に?!いやー、騙された!まさかですよ、まさかの、天堂さん、貴方、、、【天使】!!2冊目も泣けた。『またこの世界に生まれる機会があったならば、今度はもっと大切にしよう。愛することにしよう。自分の名前を。僕を呼んでくれる人々を。』『あなた、もう死んでます。』今回も死神=余見透は予想外の奇天烈っぷり。
Posted by ブクログ
今回の余見さんも一切の救いが無く残酷でした!
結末の締め方にはちょっとびっくりしましたね。
どちらにせよ結果は変わらないのですが。
この人の文体はとても相性良く、栞を挟むタイミングがわからなくなるくらい集中して読み切っちゃいました。
後味は悪いかもしれないけど、死神シリーズ大好きです!
Posted by ブクログ
死神シリーズ、二作目。
バスの事故で居合わせて同時に「死んだ」4人の話。
4人それぞれのストーリーでありながら、同時に関わることで話が同じ軸で繋がっているのが面白い。オムニバスの進化系とでもいうのか。
間近に迫った「死」に対して、それぞれの死生観が見られます。
個人的には僧侶の敬真の話が好きでした。
外面はいいのにキャバクラ通いをする生臭坊主。それでいて真面目に仏の道に向き合ってもいる。
そして、その根底にある秘かな義姉への想い。
最期に期待を持たせて落とす手法はなんとも胸にきます。
このゾクッとする書き方が、何とも上手いなあ。
Posted by ブクログ
いやー、してやられた
なんだか今回は救いの無い話だと思っていたら
(死神の話なので基本的には救いようがない)
ラストにそうきたか・・・シュールだ(´・ω・`)
Posted by ブクログ
シリーズ1作目「ここで死神から残念なお知らせです」と比較したら、格段に面白い。
シリーズ1作目が序章だったような気持ちにすらなる。
(1作目のネタバレになりますが)1作目の漫画落ち、必要だった?と改めて思いました。
だって、2作目の途中で『前回受け持ちのクライアントが漫画家だった』『そのおかげで(作中に出てくる漫画)をモーラした』という死神の言葉があるんですよ。
じゃあ、1作目の漫画落ち、不要じゃない?なんて思ってしまった。
ま、2作目のレビューにこの感想を持つことも、不要かも知れませんが(笑)
2作目はある意味ではネタバレからのスタートになるわけです。
なぜなら、登場人物はすぐに「死ぬ」ことになるんですから。
そして今回の「死んでいる」クライアントは4人もいました。
それぞれの人物像の描き方が上手で、その人の性格が粒立っていて、それぞれに感情移入ができました。
特に、主人公となる高梨さんの性格というか、人物像というのは、私に近いものもあって、はじめから作品に入り込みやすかったです。
ここからはだいぶネタバレになります。
1作目を読んで、面白いし、続きも読みたいけど、蛇足の部分や不要な部分もあって、ちょっと残念だなと思ったので、こんな気持ちになるのも意外性があったのですが、
読んでて泣けるシーンがいくつもありました!
170ページで、天童さんとゾンが将棋を指すシーン
200ページ過ぎて、喜多山さんが息子から言葉の包丁を突き立てられるシーン
218ページ、喜多山さんが保険の契約書を見つけ出してからのシーン
232ページ、久瑠実が友達と同人誌を作る喜びに共感するゾン
人間らしい心の機微とか、そういうものに、「死んでいる」人たちの、今“生きて”いること、“生きること”に意味を見出していることの、状況に泣けてしまいました。
1作目よりも情景が想像しやすいです。
喜多山さんの首の骨が折られるシーンは、ちょっとそれまでの毛色と変わって、ちょっと残念に思いました。
死神の性格上、「死」を面白おかしく扱う性格だと分かっていても、今作のそれまでは、もっと怜悧でありながらもスマートさを感じで魅力的だったのに、一気に興醒めしました。
その後、敬真の最期のシーンで死神が嘘をついて、絶望の中逝かせることになりますが、そこでゾンが思った
『僕には理解できない。〜なぜ嘘をつかなければならないのか。』
という言葉を私も思いました。
作品として、喜多山さんの首を折るとか、嘘をつくとか、ちょっと俗物化する感じがして残念だったなぁ…と。
そんなことがありながらも、ゾンさんの人物像が淡々とした感じで続いててくれるので、まとまりを持ってくれてるのが良かった。
物語の最後はまさかの天使登場で、「おいおい」となりましたが、天使も死神というのは、まだ安心したかな?
とりあえず、1作目と比較して面白くなってるので、3作目も期待したいし、
1作目を読んだだけで「面白くない」と評価したひとは、2作目も読んでみてほしいかな。