あらすじ
野球の道に挫折し、夢を失った多感な高校生男子・空色は「女の子のハダカ」が見られるという理由だけで美術科高校に入学してしまう。そこで空色は、同じくスポーツに挫折した「スポバカ」の４人と謎多き少女、奏と出会う。
数多くの友人たちとの出会いは、全く美術に興味がなかった空色をいつしかアートの本質へと引き込んでいく。
抱腹絶倒！ 感動必至！
８０年台の東京を舞台に、恋と笑いと青春が圧倒的なスピード感で駆け抜ける！
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Posted by ブクログ
あははは、面白かった！ 美術科のある高校に、ひょんなことから入学しちゃったスポーツバカくんの青春物語！
中学時代に好きな女の子が美術部だったとか、怪我で野球ができなくなったとか（そもそもベンチ要員ｗ）、美術科に行ったらヌードモデルを見られるとか、そんな理由だけで、美術に興味もないのに美術科のある高校を受験。何故か受かっちゃって、高校の美術科に入学することになった主人公くん。
同じように何も知らずに入学してきちゃったスポーツバカの男子生徒たちとつるんで、若い女性のヌードモデルを見たいという、理由だけで突き進んだ結果、彼らが得たものは…。読後感スッキリの小説でした。
美術のことを全く知らない主人公くんの一人称視点で語られているのでテンポがいい。本人はくだらない理由（「ヌードが見たい」とかそんな下世話な理由）で突っ走っているのだけれど、先生や先輩の助言に従っているうちに、いつの間にか、興味がなかったはずの美術に関しての知識や基礎力がついて行くという、チグハグな成長物語が気持ちよかった。
それにしても、美術を専攻するって、大変なんですね。そして、どんな目的であれ、真剣になることは素晴らしいですな。
