【感想・ネタバレ】一流の人は、本のどこに線を引いているのかのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

●ビジネス書では、ある事象の「結果」ではなく、「原因」に注目する。

●原因とは、「ボウリングのセンターピン」である。

●小売店のセンターピンは「品揃え」であり、飲食店のセンターピンは「味(素材)」である。

●ベストセラー本も、売れているからには、何か学べることがある。本の「外側」(背景など)にも注意を払う。

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2019年03月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

対象としているのはビジネス系書籍であり、目的意識を持って読むことでその本が本当に伝えたいことを見つけることができ、そこに1本の線を引くことができるようになるというもの。
著者のお薦め本からも多数引用されており、巻末には著者が2万冊のビジネス書から厳選した44冊の線が掲載されている。
・これまで2万冊あまりのビジネス書を読んできた経験からは、1冊に100本の線を引くことょりも、100冊に1本ずつの線を見出すほうが現実的だし、実りが多い。
小説は受け身でも読み進めることができる。おもしろいからだ。それは、おもしろさを「消費」している状態である。エンターテインメントは消費なのだ。一方でビジネス書はエンターテインメント的に楽しむものではない。その読書には「目的」が大切だ。どんな本を読み、どんな内容を感じとって、どこに線を引くのか。それは結局、目的意識にたどり着く。何かをやりたいという意欲があるからこそ学べるのであつて、ただなんとなく読んでも何も得られないだろう。それは「消費」ではなく「投資」だ。
・本の感想を聞かれて、「おもしろかった」「つまらなかった」などし答えているとしたら注意が必要だ。そこから何を感じたか、自分の世界をどのように広げられそうか、を答えたい。それが答えられないのだとしたら、あなたの目的意識が薄いか、その本に価値がないか、いずれかだろう
・私の書評は、その本から自分自身が何を取り込んだかを説明している。本の内容よりも、自分自身の変化を述べることにしている。現在の自分に不足している部分が見えているからこそ、それを補うために読書をするのだ。「書評」を書くための読書の書評は、単なるサマリーになってしまう。
・小説であれば好きな作家の本ばかりを読んでも何ら問題はないが、ビジネス書の読書は「消費」ではなく「投資」だ。自分を気持ちよくさせてくれる著者の本だけを読んでいたのでは、強くなれない。自分と価値観の合わないような著者の成功法則、苦手な分野のノウハウなどは、たしかに嫌悪感や苦手意識を抱くことがある。しかし、嫌いなもの、自分し価値観の合わない本を、むしろ意識して読んでいくといい。世界が重層的に、横断的に見えてくるはずだ。
・「線を引くべきではない」箇所とは、「そうだ、その通り!自分の考えは間違っていなかった」と感じる箇所だ。自分が「正しい」ことを確認したところで、パワーアップの糧にほならない。線は、新しい発見や役に立つた箇所、そして自分の考えと「ちがう」箇所に引くことで、成長の糧になるのだ。
・読解をおそれずに書けぱ、自己申告いの類は、すべてウソである可解性がある。そのような内容はすべて無視する必要がある。
・ある事象を、「原因」と「結果」に分けて考えてみると、線の引き方は劇的に改善できる。結果ではなく、原因に線を引くのだ。
・読むべき本を素早く見抜く11の戦略。
1.経営者本は「創業者」か「中興の祖」を選ぶ。
2.「プロフィール」で本物か偽物かを見極める
「客員教授」は比較的簡単に取れるタイトルなので避ける。
3.著者は「一流の変態」を選ぶ
4.「コンサルタント」から学ぶのは王道の戦略
5.著者が「専門外」を書いていたら避ける
6.本の「タイトル」にだまされない
7.「固有名詞」の多い本を選ぶ
8.冒頭の数ぺージで「いい線」が引けそううな本は買い
9.膨大な「データ」に立脚した本を選ぶ
10.T翻訳書」は良書の率が高い
翻訳書に良書の率が高いのは、世界市場で戦い成果を収めている企業の事例が多いからだ。話題の翻訳書は、チェックしておいて損はないだろう。
11.「箇条書き」に注目する
・ビジネスパーソン向けの学ぶべき8つの分野とは、①会計ファイナンス、②戦略、③マーケティング、④オペレーション、⑤マネジメントとリーダーシップ、⑥商品開発、⑦統計、⑧経済。
・まずはまんべんなく読み通してみて、それでも特定の分野に深く興味があるなら、そこから深掘りを始めても遅くはない。
・はじめてこうした戦略的読書に臨むのであれば、読むべき本は多くの人に支持されている「名著」がいいだろう。なぜなら、各分野そのものの概要や王道をおさえておくべきだからだ。各分野のお薦め本は以下の通り。
①「決算書がおもしろいほどわかる本」「決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法」「一生モノのファイナンス入門」「財務諸表分析」。
②「経営戦略全史」「ストーリーとしての競争戦略」「イノベーションのジレンマ」「良い戦略、悪い戦略」。
③「ポジショニング戦略[新版]」「フォーカス!」「クール 脳はなぜ「かっこいい」を買ってしまうのか」「コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント」。営業して売り込まなくても、モノやサービスが売れていくような状態を作るこしが、マーケテイングの機能なのだ。「営業」に力を入れている、「営業」の力でうまくいっている、と語る経営者の本は疑いながら読んだ方がよい。「営業」は人間にしかできず、しかも人間ほど高くつくコストはない。
④「ザ・ゴール」「トヨタ生産方式」。
⑤[新版]組織行動のマネジメント」「最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと」「完全なる経営」「ビジョナリーカンパニー②飛躍の法則」。
⑥「発送する会社!」「クール 脳はなぜ「かっこいい」を買ってしまうのか」。
⑦「はじめての統計学」「シグナル&ノイズ」。
⑧「経済ってそういうことだったのか会議」「大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる」「マンキュー経済学Ⅰ ミクロ編」。
・成功をつくりだした「原因」を探しながら読み進めていくと、たいてい1箇所や2箇所はその核心部分が書いてある。それを見つけたしきに、線を引くのだ。そして、それを自分ならどうやって応用できるのか考えをめぐらせれば良い。
・「原因」を見抜く作業をしたからといって、それが正解である保証はないし、望んだ「結果」を得られるとは限らない。それでも、つねに「原因」を考え、仮説を立てるくせをつけておけば、やがて自分のビジネスにおいても、「結果」を導くための「原因」を発想できるようになる。あとはそれをトライしてみるだけ。このプロセスを繰り返し行っていけば、望む「結果」を手にすることができるだろう。
・読書とぼ他者しの「ちがい」をつくりだす作業だ。自分の専門分野の知識を深めるだけではなく、一見、関連性のない分野も学び、このふたつを組み合わせる。
・ぺストセラーを読み「なぜ売れたのか?」を研究してみよう。ぺストセラーは、「中身」を読むために開くのではない。その本がし力にしてヒットしたのか、どうやって庶民の心をつかんだのかを知るために開くのだ。マーケティングは庶民の心をつかむためのものだ。
・最終提案を成功させる秘訣は、相手にどの程度まで時間と労力を投資させるかにかかっている「FBIアカデミーで教える心理交渉術」。この客のためにここまで手間をかけたのだから、どうしても決めたいと思わせたら価値。値切る際も、相手に時間と労力を使わせるほど、安く買うことができる。
・世間で価値があるとされるものを自己の内部に取り込むことによって、そのひと自身が価値ある人間に成長する「完全なる経営」。個人の自己啓発的な生き方論だけでなく、組織や企業にも適用できる法則。
・IDEOが他者と違うのは、多くの活力を注いで観察を裏から支えていることだ。そして、いくつかの良い方法を考え出して観察の質を高めてきたことである「発想する会社!」。著者が社員に配った1冊。イノベーションを起こすためにはまず消費者行動を観察することから始める。

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2017年03月11日

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