あらすじ
冲方丁逮捕――。2015年8月、各マスコミがいっせいに報じた人気作家、まさかの「DV逮捕劇」。9日間にわたって東京・渋谷警察署の留置場に閉じ込められたのちに釈放され、その約2カ月後に不起訴処分が下された。冲方氏が、この体験からなにより衝撃を受け、失望を禁じえなかったのが、警察、検察、裁判所の複雑怪奇な実態だ。「容疑を認めさせようとありえないストーリーを持ちだす取り調べの刑事」、「体力を奪って被疑者を屈服させる前近代的な留置場のありよう」、「被疑者の言いぶんに聞く耳を持たず不起訴確定に時間をかける検事」、「勾留請求にただハンコを押すだけの裁判官」など…。そこで目の当たりにしたのは世間の常識などいっさい通用しない法律ゲームの世界であり、誤認逮捕や冤罪を生み出しかねない日本の刑事司法の「不条理な現実」だった! これを「悲劇」ととらえれば何も変わらない。自由を奪われた9日間で見た想像を絶する警察、検察、裁判所の実態をあえて「喜劇」として笑い飛ばせ! 『週刊プレイボーイ』の好評連載から大幅に加筆。150万部ベストセラー『天地明察』の作家がつづる前代未聞の留置場体験記!! 痴漢冤罪事件をテーマに、刑事司法の問題点を浮かび上がらせた映画『それでもボクはやってない』の周防正行監督との対談、担当弁護士のQ&Aも収録!
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Posted by ブクログ
「天地明察」や「光圀伝」、またはアニメ「PSYCHO-PASS」なんかでご存知作家の冲方丁氏が奥さんへのDV容疑で逮捕って報道がされてしばらく経って、そういやその後どうなったのかなぁと思っていたらその頃の事を本にしてました作家って凄いですねって一冊。
いや、下手なホラー小説よかより全然怖い。本当に怖い。警察・検察・裁判官などはまぁ当てにはならないよなぁドラマや小説とは違うよなぁとは思っていたけれど、まさかここまで酷いとは思わなかった。話半分としても酷すぎる。
もうこの国では冤罪は有罪になるのがよーくわかった。あと警察の気分次第で逮捕されて留置所でエタヒニン扱いされるし、供述調書も警察の思うがままで、真実はどーでもよくって淡々と有罪にされていくってのもよーくわかった。
勿論この本一冊で「警察やべぇ!」って思い込むのはあまりに稚拙だとは思うけれど、でもやっぱり不安になるよねぇ… これを喜劇として笑い飛ばす度量が果たしで自分にあるかと思うとこれまた不安になるな…
あとはあれね、裁判官ってハンコ屋さんなので、ぺったん。
確かに逮捕された段階では犯罪者でもなんでもないのに完全に犯人扱いってまぁ警察だけじゃなくって多くの国民の側にも問題あるよね。逮捕=犯人って考え方があまりに浸透していてもう警察の思う壺よ。
ホント、怖い一冊。
あと冲方丁先生保科正之の本書いて!!