【感想・ネタバレ】Fランク化する大学(小学館新書)のレビュー

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Posted by ブクログ

大学3校で非常勤講師をしてた著者による、昨今のFランと呼ばれる中堅以下の学校の学力と質の低下を嘆くもの。

単に嘆くだけではなく、実際の提言も含めて、非常に参考になった。

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2018年04月08日

Posted by ブクログ

Fランクの大学の現状を聞いて、個人的には、あまり驚く事実はなかった。
まぁ、そうだろうなと言う感じである。

四則演算もまともにできない大学生は、以前から当たり前にいただろうし、
簡単な読み書きもできない大学生もいる。
また授業を聞くことができない(理解できる、できない以前の状態)子もいる。
学校や先生達の、取り組みには、頭が下がるが、
それは、学生が学費を払ってくれる、消費者だという認識があるからだろう。

余談ではあるが、日本の大学生は、先進諸国の大学生と比べて、学習時間が著しく低い。
大学経営政策研究センターの調査では、1日で学習する時間は、
日本では8割以上の学生が1時間未満(半分が、ほとんど学習しない)に対して、
アメリカの学生は、2,3時間を学習時間にあてる。
1年で1000時間程度の学習時間の差が生まれる。
大学4年間では、3000時間以上の差になる。

中国等の学生であったら、4,5時間は当たり前に勉強する。
また中国の学生だけでも、1000万に近く毎年卒業する。
そのほとんどが、日本の学生よりも、圧倒的に知識量で凌駕している。
労働市場は、すでに国際的になっているので、
質と量でも日本人の大学生の優位性は、ほとんどない。
以前は、言語が最大の障壁というか、防波堤になっていたが、
それが今後なくなっていくことを考えると、恐ろしい日本の未来が浮かぶ。

個人的には、Fランクの学生のヤバさというより、
日本全体の学生のヤバさの方が、気になってしまう。

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2017年10月01日

Posted by ブクログ

Fランク化しているのは学生だけでなく、大学の教員、大学の運営の仕方がFランク化している。
大学選びの仕方やゼミの選び方も書いてあり、大学進学というマンションを買えるほどの「高い買い物」を真剣に考えるきっかけになるものだ。

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2017年02月23日

Posted by ブクログ

<目次>
はじめに
第1章  大学の「現在」
第2章  学生も教員も「Fランク化」
第3章  大学の何が問題なのか
第4章  良い大学の見分け方
第5章  大学生活はゼミで決まる

<内容>
民間経験後、3つの大学で非常勤教員を5年やられた著者の本。ある意味赤裸々なものだが、「おそらくはこうだろうな」と思っていたことを証明してもらった感じ。むろん、「たった3つ」なので、700もある他の大学は違うのかもしれないが、この場合は「推して知るべし」だと思う。大学に学生を送り込む立場からして、「こんな生徒が大学生か…」と思うことが多々なので、入出口一致しているからだ。
ただこの本の第4章は良いのではないか?高校生、保護者、(何も知らない)高校の教員には、良い指南だと思う。

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2016年10月23日

Posted by ブクログ

5年間大学教員の経験をした著者が、現在の大学が抱える機能劣化の実態を語った本。

本書に出てくる事例は極端なものがありますが、現在、大学が抱える問題がある程度見えてきます。

大学の機能劣化問題は複数の要因が絡んでいます。大学数の多さや教員の賃金、小中高の教育のあり方、大学経営のあり方などの問題が、結果として大学の機能劣化へとつながっていると思われます。

大学選びを誤らないためには、「将来、何をしたいのか」をじっくり考える時間を作ることが必要です。また、「自分の未来を実現できる大学はどこか」が見つけられるよう、オープンキャンパスなどのイベントを活用するのも重要です。

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2019年12月22日

Posted by ブクログ

著者は元教員であるという。そこに嘘はない。従って、内容に関して信憑性を疑うということはないし、現実にはあるあるネタである。
ただし、教員であったが故にもう少し現実を見た解決策を提示しないとだめであろう。ダメな大学は淘汰されるべきとしているが、そもそも義務教育でもなく勉強の嫌いな若者がなぜ通っているのかを真剣に考えてほしい。経済系の学部であれば需要と供給などという言葉を出さなくともわかるはずであり、大学が生き延びているのは需要があるからである(もちろん多額の国費があるかであるが、学費だけでやっていけるのは語気少数の超有名大学のみである)。
結局、教育者としてやる気のあるゼミ生を教えるだけで、本当にどうしようもない学生に真摯に向き合って教育するまでつとめられなかっただけである。批判するのは簡単であるし、次のいすがあるのであればいやになったらやめればよいので気が楽である。

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2017年04月06日

Posted by ブクログ

筆者の非常勤講師時代の経験を活かして、
大学の実態を伝えている。

現在の大学のあり方を嘆く部分と
受験生に対する大学の選び方などを
説いている。

非常に傾聴に値する部分と、
理想を求めすぎかな、と思える部分が混在しながらも
面白く読ませていただいた。

筆者は非常に有能な方なのであろうが、
研究者にもいろいろなタイプがあり、
さまざまな環境のもとで、
研究活動に勤しんでいる部分もあることを
考慮すると、一概に否定できない部分も
あるかなぁと、考えさせられてしまった。

高校現場からすると、大学教員が
どのような立場に置かれているかは
分かりにくい面もあるので
このような書籍は大歓迎である。

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2017年02月06日

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