【感想・ネタバレ】ヤマケイ新書 御嶽山噴火 生還者の証言のレビュー

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Posted by ブクログ

筆者の覚悟がすごい
記者達に間違った情報を記事にされて世間に批判されてもそれでも伝えてくれるのはとてもありがたい

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2021年02月08日

Posted by ブクログ

2014年9月27日、御嶽山が噴火し、63名の死者を出す。

その噴火時、御嶽山を登山中だった著者は幸運にも生き残る。噴石が降り注ぎ、火山灰が視界を遮り、強烈な硫黄の匂いが漂う中、生きて下山することだけを考えて行動した著者。体が隠れるギリギリの岩陰に身を隠し、一瞬の判断で斜面を駆け下りる。途中で動けなくなった避難者とすれ違うこともあった。

そんな切羽詰まった非日常の光景から、生還。九死に一生を得た著者だが、生き延びた満足感、安心感よりも、自分だけが助かったことや報道インタビューで自分の発言がねじ曲げられたことへの後悔の方が募る。

また、今回の噴火で著者が助かった理由は「運が良かった」と述べる。そりゃそうだ。噴火時にいた場所や噴石が当たらなかったことなどは運次第。著者と死者を隔てたのは「運」に他ならない。だからといって、登山での生死を運に託すことは登山家として許されることじゃないし、死者を「不運だった」で済ませるわけにも行かない。

著者は勇気を持って本書で御嶽山噴火について語る。緊迫の噴火ドキュメンタリー、助かった者と助からなかった者との違い、マスコミへの提言、登山者の山に対する向き合い方など。今回の噴火で得た多くの教訓を後世へ伝えようとする必死な気持ちが伝わってくる。

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2016年11月28日

Posted by ブクログ

噴火当日の事よりもその後の話、今後どうしていくべきかを書かれている。
単に噴火の恐ろしさを伝えるだけでなく繋げていく大切さを、そして山に入るという事を考えさせられる。

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2023年11月14日

Posted by ブクログ

この噴火から何を学ぶか。
最初から最後までその点について語っている。
もちろん運の良し悪しが大きいのだけど、運が悪かったで終わらせてはいけない。
それは遺族を傷つけることになるかもしれない。それでも著者はこの噴火を忘れてはいけない、教訓を得なければならないと本にまとめている。
報道で、噴煙の写真を撮っている、噴煙を逃げず見上げている人が多くいたことを知っている、噴火と関係ない第三者はだいたい皆、噴煙を見た瞬間逃げるべきだったと、本書を読む前から思っていただろう。
(もちろん自分がその場にいたらその行動ができなかっただろうことは知りつつも)
そして、本書も「結果論だが、結局は、噴煙を見てどれだけ早く命を守る行動ができたか」それが生き残るために大切だった、という結論であった。
あとは、地形が頭に入っていることや山歩きに慣れていることなども上げている。
……正直、本書を読む前からわかっていた結論だな、と思ってしまった。
また、本書は、同じことの繰り返しが多く(同じことを省いて内容をまとめれば本の長さは3分の1になりそうなくらい)、回りくどい表現が多い。
当たり前でわかっていることを二度も三度もどころか6回くらい繰り返すので読んでいて少ししんどい。
また、多くの生存者を取材したものではなく、生き残った著者自身の経験のみで、本にする以上もっと調査してまとめてほしかった。
正直、内容は調査不足で、文章は編集者仕事してください、と思った。
もちろん生存者の記録は貴重なものなので、その意味で星3つ。

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2021年06月25日

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