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Posted by ブクログ
こうした闘病記の「その後」について記された著作は実はそんなに多くはないと思う。
作者さんは外科手術後の癒着と推定される腹痛と簡単に安定しない体調にしばらく苦しめられる。患者のこうした状況はなかなか公に伝わりづらいし理解もされづらい。それは、後遺症状は患者一人一人で少しずつ異なるのも一因だと思われる。
他ならぬ私自身、2年前に作者さんと同じ病名と進行度で手術と治療を受けたが、この作品に登場するのとはまた異なる後遺症に見舞われ、更に別の持病が悪化し、未だに万全な体調で仕事ができる状態には至れていない。
なので作者さんがなかなか思い通りに戻らない体調を労わりつつ戦い、時に挫けそうになりながらも周囲のフォローを受け、前を向くことを忘れずに仕事復帰に臨む姿勢にはとても共感が持てる。
ちなみにこの作品は、組織に属さない個人事業主がいかに良い形で職務復帰するか? の一事例でもある。雑誌の担当編集者が、作者さんの回復を温かく見守りつつ、出版ビジネスを担う者として冷静に、大事なお抱え作家が潰れず埋もれないように的確なタイミングで叱咤激励し、少しでも執筆ペースを戻すべく交渉し引っ張り上げて行くエピソードが、一見非情と言えば非情だが、純粋に凄いと思いながら読んだ。
Posted by ブクログ
1,2続けて読みました。若くして卵巣癌になってしまった作者の日常を淡々と、ですが、心情、周囲との関係もしっかりと伝わる実話エッセイ漫画です。治療に携わっている自分にもすごく参考になりましたし、スタッフ、患者さん達にも勧めます(^^)
Posted by ブクログ
前作は入院手術に関すること中心に描かれていたが、今作はその後、退院後から通院の過程を描いている。多くの闘病記が退院して終わりのことが多い中、通院やその後の処置等に触れているのは貴重なことである。患者当事者はもちろんのこと、家族も為になる情報だと思われる。一読する価値のある本。