【感想・ネタバレ】なんてことないふつうの夜にのレビュー

あらすじ

眠れる日にも、眠れぬ日にも。夜のおともの掌編集。 「ふつう」の夜を過ごす人々の、気持ち温(ぬく)まる、ちょっぴり不思議で可笑しな12の瞬間。結婚を控えたクールなOLが、深夜に辿る記憶の彼方〈追憶のネットサーフィン〉/昼は高校生、夜は世界を救う魔法少女たちのイマドキの悩み〈魔法少女の現実問題〉/3徹中の修羅場マンガ家の眠気は限界、見えないものが見えてきて〈わたしの睡魔〉――など珠玉の12編に加え、各話の登場人物たちが織り成す4コマ漫画を描き下ろし収録。

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Posted by ブクログ

また一人、優れた才能を持つ漫画家に出会えた
嶽先生の才能を見出し、育て、一冊の本を世に出した編集者さんに感謝したい
さすがに、市川春子先生や九位諒子先生が現在いる次元には、まだ至っていない。けど、確実に、そこまで自力で登りつめられる、と断言できるだけの「何か」を、この『なんてことないふつうの夜に』から感じる
掌編集だけあって、内容は多岐に渡っている。恋愛になりかけているモノがあるかと思えば、ファンタジー感が微かに漂っているものまである。言い方こそ悪いだろうが、手あたり次第。嶽先生、描きたいモノを好きに描いてる。この、“ごった煮”感に、私は今後の期待を抱いているんだよな
ふつう、ってのは、ふつうじゃないからこそ、ふつうなのだ。普通は異常であり、異常は普通であり、境界線はなく、一皮剥けば、同じものがそこにある
訳わからない事を言っているのは承知だが、読めば、コイツが言いたい事は恋う事か、と漠然ながらも察してもらえると思う
確かに、これは夜に読みたくなる。体の良い睡眠導入剤になるって訳じゃ無いが、少なくとも、起きた時にモヤモヤするような夢は見ずに済みそう
キャラクターらの個性がこれでもかってくらい独特で、彼らの心情に共感できるシーンは何気に多い
夜は確かに、どっか淋しさも感じる。けど、その淋しさが、人生には必要だ。きっと、こんな夜を過ごしていく事で、人の心は少しずつ熟していくんだろうな
どの話もオチが読めちゃうんだけど、そこがイイっつーか、先が読めても、先が読めるからこそ、ますます面白い、と判る
正直なとこ、一番のお勧めを決めるのは難しい。節操がないな、と思われてしまうだろうが、リアルに一度目に読んだ時、二度目に読んだ時、そんで、この感想を書くのに読み返した時で面白さを感じるモノが変わってしまってるのだ
なので、どの作品が連載化して欲しいか、って変化球を投げてみた。そうしたところ、数秒の脳内会議で、第7夜「ハングリーガールの憂鬱」が挙がった。ストーリーのメインが女吸血鬼、生きている人間から血を吸うのが苦手ってキャラ、加えて、秘書さんとの関係が少し変わりそうなトコも良かった。秘書さんが吸血鬼って告白を、これまでの付き合いと直感から真実だ、と確信するまでの表情の変化が妙にリアルで、ここにも嶽先生の地力の高さを感じられる
この台詞を引用に選んだのは、やっぱ、良い歳の経方をしている老人の言葉には説得力があるな、と感じたので。自分の人生で何が大切か、っつーより、何がなかったらダメだ、と判っている人間は強いな。程度にもよるけど、それまで真っ当に生きてきたジイさん、バアさんは、残り少ない寿命が尽きる日まで、ちっとくらい我儘になってもいいよな。好きな事を好きなようにやらせてやるのも、祖父母孝行だろう

0
2016年08月03日

Posted by ブクログ

ビジネス・ロマンス・ホテル
追憶のネットサーフィン
ハングリーガールの憂鬱
机の上のコンシェルジュ
おまけ

が好き

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2024年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ


必ず何か”一捻り”ある、しかしタイトル通り、それでも「なんてことない」短編漫画が12話詰まっていた。

この軽さは美徳だろう。

9話のメタフィクションと、10話の王道ボーイミーツガールが好きだったかな〜結局。。。

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2024年02月17日

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